BFプロ注目の俺が格下に負けるわけが──ッッ♡♡♡ (Pixiv Fanbox)
Content
タイトル
舐めて掛かった無気力系Dランク格下女子に手で搾られ、乳首を弱点に加工され、人間椅子調教されたAランク男子の成れの果てと女尊男卑への変貌。~BFプロ注目の俺が格下に負けるわけが──ッッ♡♡♡
プレイ概要 ※ネタバレ注意
プレイの種類:顔面騎乗、キス責め、乳首責め、乳首開発、手コキ、3点責め、睾丸マッサージ、ブラ嗅がせ、シコらせ語り、呼吸管理、女子のオナニー、ズボンの上から性器いじり、足コキ、足舐め奉仕、足の甲とセックス、足臭責め、生足子作りえっち、チングリ騎乗位
ジャンルの種類:BF、自滅、誘惑、寸止め、甘出し(ルーインドオーガズム)、雑魚女に負ける
##P1 導入@一ノ瀬栞というオンナ
##P2 指導@脱衣女体描写(意外と豊満)、ハンデ宣言、試合開始~あっという間の顔面騎乗、キス勝負、乳首責め、乳首開発、キス+乳首+手コキ責め、カウントダウン、射精命令、観客の前で乳首責め、睾丸マッサージ、背後からの乳首責め手コキ、ブラ嗅がせながら焦らし手コキ責め、寸止め、射精命令+甘出し(ルーインドオーガズム)、連続甘出し、過去壊した男のシコらせ語り、封じられた切り札、甘出し訓練
##P3 調教@タイツ猿轡、生尻顔面騎乗、人間椅子化、呼吸管理、快楽との紐づけ、
**サンプルここまで**
**ここからご支援者様向け**
##P3続き マゾダンス、顔面騎乗のまま読書に耽る、オナニーの道具、一ノ瀬栞の絶頂、降参、敗北の余韻
##P4 一ノ瀬栞がもたらした影響~同級生佐々木と加藤あやめの場合~@囁き責め、勃起指摘、ズボンの上からいじられる、直接手コキ、雑魚女・加藤あやめの下剋上、寸止め、射精への誘惑、甘出し訓練、連続射精、顔面騎乗の最後の光景
##P5 一ノ瀬栞がもたらした影響~元部長候補・九条院と現部長一条冴子の場合~@変わり果てた世界、踏みつけ足コキ
##P6 女尊男卑~変貌した部活動のあり方~@一ノ瀬様の四つん這い椅子マゾ調教、足舐め奉仕、タイツ綱引き+足の甲とBF訓練、訓練失敗、絶頂、生足で顔面踏みつけ、足臭で絶頂、足の甲で強制絶頂、連続絶頂、読書中の無関心責め、加藤あやめに躾けられる佐々木、生足子作りえっちの練習、一条冴子部長の九条院調教劇(チングリ騎乗位)、一条冴子の野望
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【ボリューム】
・文字数:無料公開分合わせて約8万文字
・AI生成挿絵:表紙差分含めて48枚
・AI生成動画:なし
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表紙
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##P1 導入@一ノ瀬栞というオンナ
「……えっと、じゃあ冴子部長は俺がその……Dランクで一年歳下の女……」
「一ノ瀬栞」
「そう……その一ノ瀬栞とかいう女と……Aランクの俺が? 練習試合をする、ってことですか?」
「そういうこと」
恐る恐る冴子部長を見る。
全学連公式リーグSランクを誇る一条冴子──ポニーテールに纏めた長く艶のある黒髪を揺らしながらじっと俺を見据える彼女は俺の憧れであり、我が聖武館大学が誇る有数のBF部の中でも上澄中の上澄。
我々が所属する第一BF競技部の部長。
そんな彼女も前年までは無名だったものの、部長決定戦ではプロ確実とまで言われていた同学年の部長候補の男子を廃人寸前……あわやマゾ堕ちまでキメてしまいそうになったのだが、試合終了後の彼女のコメントで、まさに激戦であり実際は紙一重だったと男子の部長候補を讃えていたことは記憶に新しい。
その彼女が、今まさに年下の俺に頭を下げてお願いしているのだ。
「いやいやいや。おかしいですよ。そのDランクの一ノ瀬?ってやつの教育係なんて……。俺より後輩達の方が適任じゃないですか」
「いやいや……何を言ってるんだよ。私は君が一番適任だと思ってるんだけどね」
「は? え? Dランクの女っすよ? いや、どう考えてもBランクくらいの後輩にやらせた方が……」
「あのねぇ」
一条冴子が奥歯を噛んだ。
顔にかかるポニーテールをすくいあげ、それを肩の後ろへ流す。
「私が、君に、頼んでるんだよ? 分かるかい?」
「……えっ……あっ……はぁ……まぁ……それなら」
少し苛立ちを見せた一条部長の声色が変わる。
同時に彼女の手がわきわきと蠢く様が視界の端に映り込んだところで、俺はようやく状況を理解した。
「昨年の彼のように、君を直接指導してあげてもいいんだが……?」
「あ……い、いえ、ご、ご迷惑をお掛けするわけには……」
「部長の命令には素直に従うこと……あ、そうそう。これは彼女のプロフィールだ」
手渡されたA4の紙。
妖艶に微笑んだ一条部長に対して、それ以上の拒否権を持たないことを悟った俺は、軽く首を縦に振った。
「は、はい! 喜んで!」
満足げに微笑んだ部長が立ち上がると、踵を返して歩き出す。
「じゃあ早速だけど明日にでもお願いね。ちなみに場所は私の名前で部のリングを予約しておいたから、せいぜい気合入れてきて」
「あ、はい」
俺の返事を聞きもしないでそのまま歩き去っていく。
「なんで俺が……」
部長の背中を見送った俺は小さく呟き、手渡された一ノ瀬栞のプロフィールを確認しようと視線を落とす。
「
・一ノ瀬栞二回生(Dランク)
・入部理由:『就活に有利そうだから』
・部活態度:練習参加率3%(過去最低)
・監督コメント:『才能はないが、まぁ居なくても困らないだろう』
」
肩を落としながら俺はため息をついた。
才能がない?
だったらなおさらなんで俺が……。
彼女の写真を見る。
黒縁の眼鏡に、タートルネックのセーター。
ダボッとした服の中になにかしらの可能性が眠っているのだろうか。
視線が彼女の唇に留まる。
少しだけ乾いた淡い色。
俺は首を横に振る。
こんな女に何かがあるわけない。
俺はAランクだ。
Sランク昇格を目前に控えている。
こんなのただの駆け引きだ。
部長は俺に何かを試しているのだ。
俺はそれを理解し、乗り越えて見せる。
明日。
明日、あの女にBFの厳しさを教えてやる。
そう心に刻んで俺は部室を後にした。
………
……
…
##P2 指導@脱衣女体描写(意外と豊満)、ハンデ宣言、試合開始~あっという間の顔面騎乗、キス勝負、乳首責め、乳首開発、キス+乳首+手コキ責め、カウントダウン、射精命令、観客の前で乳首責め、睾丸マッサージ、背後からの乳首責め手コキ、ブラ嗅がせながら焦らし手コキ責め、寸止め、射精命令+甘出し(ルーインドオーガズム)、連続甘出し、過去壊した男のシコらせ語り、封じられた切り札、甘出し訓練
「……遅いな」
翌日の放課後。
俺は部長が予約したリングにやってきていた。
大学付属の施設であり、所謂BF専用競技場と呼ばれるもの。
白い壁に囲まれた四角い空間には、四方八方に研究目的のカメラとモニターが設置されており、その中央には巨大なリングが。
リングサイドには部内の人間もちらほらと見え出す。
きっと冴子部長が部員に周知でもしたのだろう。『Aランクの新進気鋭とDランクの落ちこぼれの練習試合、観に来い』
といったところだろうか。
部長が俺にこれをやらせた意図を俺はまだ汲み取れていなかったが……とにかく。
「遅いな」
そう呟いたところで、ようやく今日の対戦相手がリングの扉の向こうから現れた。
「…………」
長い睫毛が伏せられており、眼鏡越しにも分かるほどに切れ長な瞳をしている。
鼻筋の通った美貌。
薄桃色の小さな唇が印象的。
肩まで伸びた癖毛の黒髪がゆったりと揺れている。
身長は低く小柄。
そんな一ノ瀬栞は、プロフィールにあった写真の通り、ダボっとしたタートルネックのセーターに少し長めのスカート。
所謂体のシルエットを隠すような格好であり、厚手の黒タイツを履いているのを見たところ、武器となるはずの自身の身体に自信がないのだと俺は勝利を確信する。
あとは勝ち方だ。
「一ノ瀬栞です」
ため息をつくように小さな声は、観客のざわめきにすら掻き消されてしまいそうなほどの声量。
抑揚の無い声。
その無気力な挨拶を発した本体は完全に俺を無視しているようで、リングのコーナーポストに背を預けながら手に持った文庫本のページをめくっている。
とてもではないがこれから試合をする人間の姿勢には思えない。
「おい! 試合前にちゃんと挨拶しろ!! 馬鹿にしてんのか!」
「……はぁ」
ページをめくる指が止まる。
ゆっくりと視線を上げて俺を見る。
その目には何の感情も乗っていない。
興味や関心が皆無といった表情だ。
「どーも。はじめまして。Aランクの……先輩ですよね? 挨拶とか別に好きにしてくれて構わないんですけど……時間の無駄じゃないですか?」
再び目線はページに戻される。
「なんだその態度は!? 俺は先輩で……お前は後輩だろ!? 上位の相手には礼節を持って接するのが基本だ! 少なくとも聖武館の部則ではそうだぞ! 頭が高いんだよ馬鹿が!」
「……はぁ」
俺の怒鳴り声に周りのギャラリーが反応する。
誰かが口笛を吹き、別の誰かがヤジを飛ばすのが聞こえた。
『そんな女わからせてやれ!』などと。
そうだ。
俺はこいつをわからせてやらなければならないのだ。
「まぁ私も部長さんに言われて仕方なくここに来たんで、サクッと終わらせましょうよ、お互いのために」
「おい! 素直に謝れよ!! これだから今の世代はっ……」
「え? なんですかか? もしかしてキレてるんですか? こわっ……たかだか生まれが一年早いだけで人生の先輩ヅラして先輩風吹かせちゃうんですね。可哀想に」
「おっ──」
お前な……と言いかけて拳を握りしめる。
落ち着け。
俺はプロを目指すんだ。
ここで突っかかるのは愚の骨頂。
しかし、落ち着いた口調でありながらも確かな侮蔑を含んだ言葉のトゲは、間違いなく俺の神経を逆撫でしていた。
「……まぁいいさ。その分全部試合で叩き込んでやる」
「はいはい」
もう一度舌打ちした俺を見て、一ノ瀬栞は軽く笑いながら本を閉じた。
「じゃあやりましょ。私、本は家でゆっくり読みたいので……終了ルールは先輩にお任せしますけど、どうします? タップ制? ギブ宣言? 時間制限? 発射回数? 私は何でも良いです」
この時、俺の頭の中にはこの生意気な女をどうやって泣かせてやろうかということばかりが浮かんでいた。
Aランクの俺が一ノ瀬栞のような4クラスも格下のDランクに負けるわけがない。
そうとなれば考えるべきは自分の有利不利よりも、どのルールにすれば目の前の女が最も羞恥にまみれるのか、ということだけで。
「──ギブ宣言1回勝負にしよう」
そう宣言した俺。
どちらかが『参りました』と言った時点で決着が付くというシンプルなルール……というのは建前で、このルールを採用したほとんどの場合、勝者が敗者の口から『参りました』という言葉を発せられない状態に追い込み、徹底的に調教する。
いわば、『わからせる』ためのルールと言っても差し支えなく。
そんなルールを提案した俺は、念の為確認を取ろうと一条部長の方へ視線を送ると、首を縦に振る様子が見て取れた。
「ギブ宣言ですか。いいですね。ところでそれは先輩のご趣味ですか? 終わった後に私のことを思う存分に玩具にするつもり満々って感じが透けて見えるんですけど……」
「ふんっ……今更びびったのか? なんでもいいと言ったのはお前だろ? それとも今から俺にこれまでの非礼の詫びを入れたらルール変更を考えてやってもいいぞ? その場合はお前へのお仕置きは甘めにしてやらんこともない」
「勘弁してくださいよ。先輩のお遊びに付き合ってる暇は無いんですよ。時間の無駄だし、それに……私、このルール得意なんです」
「そうかよ。そりゃ良かったな」
吐き捨てるように言った俺に対し、一ノ瀬がため息交じりに応じる。
「えぇ本当に。先輩に情け容赦なく勝利して、そして優しくしてあげますよ……あ、私ですけど、先輩が勃起するまで男性器には触れないであげます。なので先輩は思う存分、私のことを責めてくださいね」
「は? それはどういう意味だよ」
「言葉通りの意味です。先輩だって格下の相手にいきなり本気出すのは悪い気がするでしょ? 私もそうなんです。格下の相手をいきなり責めるのは公平じゃないかなって。ですから私はその気になるまで先輩には一切触れません」
「てめぇ……」
あまりの言い草に俺は我慢出来ずに叫ぶ。
「舐めんなよクソアマ! 何が公平だ! 能書き垂れて自分の優位性を確保しようと必死なのか? 甘えんなよ。そういうのを傲慢っていうんだよ! そもそも格上なのはAランクの俺で、格下なのはDランクのお前だ! 俺がお前に舐められる筋合いはない!」
俺の言葉に一ノ瀬は困ったように眉をしかめる。
だがその表情に怒りの色はまるでない。
むしろ憐れむように。
「あー、先輩。勘違いしないでください。先輩がAランクで私がDランクなのは疑いようもない事実ですけど、強いのは私で弱いのは先輩だってこと……。もっとも、理解はしてもらえてなさそうなので一応念押ししとこうかなって思っただけです」
「そんなわけあるか!! じゃあなんでお前はDランクな──」
次の瞬間、一ノ瀬がゆっくりと距離を詰めてくる。
小柄な身体が俺の胸元まで近づいて。
「私は、先輩が勃つまで……先輩のおちんぽが勃起するまで……手を出さないってだけですよ?」
「っ!?」
不意打ちのように耳元で囁かれ思わず肩を跳ねさせた。
甘く湿り気を帯びた吐息混じりの声。
普段ならば問題なく受け止められるような言葉。
しかし直前まで暴走していた怒りが突然、別のものへと変質した。
それは自分の身体の内部から滲み出てくる感覚。
そして俺は耳元に迫った一ノ瀬の顔を見返すことすらできなかった。
「……さっきからやたらと騒がしいと思ったら、先輩って結構健気なんですね……クスっ♡」
──ちゅっ……♡
耳たぶに触れる、まるでお遊びのような口付け。
皮肉かそれとも称賛か。
判別できない声音の先で彼女の唇がわずかにすぼまる。
「ここで終わらせちゃうのもなんだか勿体ないですね」
そう言って一ノ瀬は俺の身体から離れた。
距離が空く。
しかし熱は残る。
ジクジクと耳が疼く。
「じゃあ始めましょうか」
何食わぬ顔でリングに立つ彼女は、腰に片手を当てて軽く伸びをする。
その細腕が、華奢な体躯が、なぜか妙に大きく見える。
いや錯覚か。
あるいはそれこそが──。
「よろしくお願いします」
こちらに向かって会釈し、一ノ瀬はすぐに構えを取った。
「お、お前、服を着たままなのはお前に有利なんじゃないか!? しかもその分厚い生地の服じゃ体温も感覚もわからないだろ!」
一ノ瀬は眼鏡の奥で目を細めて微笑んだ。
呆れるような笑い声。
「先輩、本当にAランクなんですか? いまさら格下に対するハンデを主張するんですか?」
「ち、違うっ! ただルールの話を……」
「そうですよね〜。だって先輩はこの私に一方的に嫐られるだけの簡単な練習試合ですし……この服はむしろ私から先輩へのハンデのつもりだったんですけども……それでも脱いだ方が良いですか?」
「ば、バカ言うな!! ……練習試合とはいえ、ここは神聖なリングの上だ」
「やっぱり先輩もそういうタイプの人なんですね。ほんとうちの部活の人って形式ばってるっていうか……伝統だのなんだのに拘ってる割に、いざ試合となると弱っちい癖に……特に男子……。まあいいですよ、承知しました。服を着ていても私は勝てますけど……そこまで仰るなら脱ぎますね。ちなみに私の身体を見せびらかすつもりは、これっぽっちもないですからね」
気だるそうに呟いた一ノ瀬が体の前で両腕を交差させ、ダボついたタートルネックの裾に指をかけると、ぐいっと胸元までめくり上げていく。
厚手の生地が肌をなぞるような音の後、あっという間に一面肌色の、立派な谷間が出現する。
俺は素直に目を奪われ、ごくりと喉を鳴らした。
「……何見てるんですか、先輩」
指先が止まる。
地味な……と言っては失礼に当たるか。
黒のレースに彩られたシンプルなブラ。
そのカップに包まれた一ノ瀬の女肉は重くどっしりと。
視線が張り詰めたバストラインをなぞると、俺の股間がひくりと跳ねた。
「……ねぇ……だから何見てるんですかって」
じっとりと湿った視線。
俺ははっと我に返る。
一ノ瀬の声は相変わらず無気力で、しかしその奥には何かを察するような響きがあった。
まるで俺の視線の熱さを計っているかのように。
「い、いや……」
「見過ぎですよ。そんなに珍しいですか? 先輩にとって女の子の裸って……」
「……な訳ねぇだろ。お前の貧相な体なんか──」
言いかけたところで言葉につまる。
更に開帳の進んだ一ノ瀬の肉体は決して貧相ではなく、むしろ豊満と言える程に丸く弾けていたのだ。
それでいて腰回りはキュッと引き締まっており健康的な肌艶からは女性特有の柔らかさが溢れ出し。
さらにスカートの上部から覗く臀部はむっちりと熟していて肉付きの良さを強く示している。
確かにこれは──。
「ふーん……先輩、もしかして……“貧相な”私の身体に興奮してるんですか?」
『クスっ』と漏れた嘲笑交じりの吐息に煽られ視線を逸らす。
「なっ……お前……調子に乗るなよ!」
「冗談ですよ、冗談。だって先輩はAランク様ですもんね? そんな先輩が私のようなDランクの凡人に興奮するわけありませんから」
そう言うや否や残りのタートルネックを持ち上げた一ノ瀬は、それを俺の目の前で躊躇無く頭部から抜き去った。
乱雑に脱ぎ捨てられた布地がリングサイドに落下する音とともに飛び出してくる艶やかな女の匂い。
一ノ瀬の身体つきは、その線の細さから明らかに脂肪がつきにくいタイプではあるものの乳房や尻など必要な部分はしっかりと成長し、男を惑わせる準備を整えていた。
特にその豊かな曲線美を描く双丘は圧巻で、部活内でもトップ5に入るのではないかと思われる大きさ。
サイズの大きいブラジャーによって形崩れを免れているが、本来の形状はもっと柔らかく波打っていて自然なカーブを形成していることは明白であり、万が一にでもそこに肉竿が包まれてしまえば相手がいくらDランクであっても防戦一方となることは間違いなく。
加えて括れたウェストから伸びる大腿部の肉付き具合にも目を惹かれるところがある。
下半身へ向かうにつれ肉厚になっていくボディラインは非常にバランスよく設計されており、腰骨から太ももの中腹には非常に豊潤且つ瑞々しい臀部が、堂々とした存在感を放ちながら鎮座している。
要するに一ノ瀬栞という女は、スタイル抜群のエロい肉体を持っているということ。
そんな女がDランクに甘んじているということが理解できなかった。
「さて……先輩の言う通り脱いであげましたよ? これで満足しました?」
「あ、ああ……」
「では改めて始めましょうか」
そう言って構えた一ノ瀬を見て慌てて自分も構えを取る。
「まずはその生意気な性格から矯正してやるよ……」
リング中央に陣取り、体勢を低くしてタックルの構えをとった俺。
それに対して一ノ瀬はその場に留まったまま両腕を広げるように伸ばしつつ、掌をこちらに向けて牽制の構えを取った。
小さな動きに合わせて大きなおっぱいがふるりと揺れる。
「さっきも言いましたけど、先輩が勃起しない限り私は先輩のソレに手を出さないので」
一ノ瀬の台詞と同時に開始のゴングが鳴り響くと俺は迷わず一気に距離を詰めに行く。
頭の中に描いたイメージ。
一ノ瀬の懐に入り込み体重をかけて押し倒し、そのまま全身で覆いかぶさって押さえ込めばいい。
あとは時間をかけて乳首攻めからの全身愛撫。
最後に挿入……そうすれば試合は俺の勝ち。
あとは『参りました』と言おうとする口を抑えながら、一方的な蹂躙劇を観衆に披露してやるだけ。
あれだけの女体を誇る一ノ瀬を無茶苦茶に出来ると思うとそれだけで期待に胸を膨らませ、リングの床を蹴っていく。
そして、タックルがキマると思った瞬間──。
「……よっと」
「っ!?」
一ノ瀬が重心を傾けながら滑らかにバックステップを踏んだ。
タックルが空振りに終わった俺の体勢が崩れると同時に伸びてくる手。
──攻撃がくる。
咄嗟にガードを固めようと、不格好な構えを取りながらも腕の隙間から一ノ瀬の笑う顔がチラリと見えた。
次の瞬間。
俺の手首が掴まれる。
そのまま捻り込まれるような角度をつけられ強引に引き寄せられていく感覚。
「ちょっ……!」
意外と力が強いんだな、なんて他人行儀な思考を挟んだところで、目の前に迫るはリングの端、ロープ際。
そこを背景として捉える視界は既に天地が反転し天井の照明を目の中いっぱいに浴びて、いつの間にか俺の体は仰向けとなって宙を舞っていた。
両足が地面から離れ胴体が持ち上がる。
──ドンッ!
「かはッ……!」
硬くて冷たい感触が背中に走ると同時に肺の中から空気が逃げ出し反射的に喉から出た喘ぎ声。
それが呼び水となり痛みが全身に広がっていく。
脳天まで到達した衝撃は、一瞬とはいえ全身の自由を奪う。
殴る蹴るなどの直接的な暴力は禁止されているものの、リングマットの上に転けるように叩きつけられることがBFのルールに抵触しないことは俺が一番良く知っていた。
「じゃ、座っちゃいますね~」
俺が上半身を起こすよりも早く、顔面に襲来する巨峰。
視界にタイツの暗幕を下ろされたと同時に襲ってくる重量感。
それを受け止めきれず沈没していく鼻柱。
酸素を求めようと反射的に開けてしまった口腔は柔肉によって塞がれ、呼吸もままならず。
窒息の恐怖に怯えた俺は、顔面を圧し潰さんとする一ノ瀬の臀部に向かって伸ばされていた。
しかし、その動きすらも読まれていた。
──す~っ……どしっ……♡
「あ~あ……両腕がホールドされちゃいましたね~。さてさてAランクの先輩様は、Dランクの後輩の椅子にされた状態から抜け出すことが出来るのでしょうか~?」
太ももとふくらはぎの間に囚われた両腕。
顔面には一ノ瀬の豊かな臀部。
下半身を使って捕獲され、初めて自分が窮地に陥っていることを自覚する。
「ん"っ……! ん"ん"ッッ……!!」
「お~すごいすごい……。さすが腐ってもAランク様ですね~。普通こうしてやると大抵の人はすぐに大人しくなるんですけどぉ……先輩は違いますね~」
一ノ瀬はそう言いながら両脚の拘束をさらに強める。
顔面の座る位置を調整し、太もも肉で両頬を圧迫することで俺の呻き声を下半身で吸収し密閉状態を作り出す。
密室となった僅かな空間には一ノ瀬の汗ばんだ尻肉の生暖かく湿った空気が充満しており、呼吸に精一杯の俺が鼻から酸素を取り込む度に甘美なフェロモンが脳へと届く。
「でもこういう強情な人は嫌いじゃないです。私も楽しいですから。それにAランクの先輩が私みたいなDランク相手に必死になっているのを見てるとゾクゾクします。でも流石に単純な力では敵わないので、先輩を顔面椅子にしたまま体力を削ろうと思います」
「ん"……ッ! ん"ん"っ!!」
──ぎゅむぅ……♡
このまま消耗戦に持ち込まれるのはまずい。
抵抗の意思表示として尻たぶを左右に開くように力を込めて揉むものの、そんな俺の抵抗を嘲笑うようにして一ノ瀬の豊かな臀部が『ゆさゆさ♡』と左右に揺れる。
「お~……やっぱり鍛えてるだけあって結構抵抗する力が強いですね~、さすがAランク様ってだけはあります……でもこれならどうですかぁ~?」
──ゆさっ♡ ゆさっ♡ むちぃ~♡
「ん"ッ……! ん"ッ……! ん"ん"ッ!!」
一ノ瀬の巨尻が左右に振れることで作り出される摩擦力。
タイツのざらざらとした感触が顔全体を擦りあげていく。
最初こそ気にならなかった筈なのに何度も往復するうちにどんどん感覚が研ぎ澄まされていき、気が付けばその微細な変化にも敏感になっていく。
「ん"~~ッッ!??♡♡」
「あははっ。ちょっとは効いてきたみたいですね。このまま体力がなくなるまで顔面プレスしてあげるので諦めないで頑張って下さいね~。Aランクの先輩さんっ♪」
顔中で感じるタイツ越しの温もり。
顔を撫でる度に濃くなっていくフェロモン臭。
女の花園の甘酸っぱい香り。
それらが合わさって完成するのはまさしく魔性の香水であった。
それを嗅ぎ続けていたらダメになるような気がして必死に抵抗しようとしても、一ノ瀬の豊臀が邪魔をして逃げるという選択肢すら与えられない。
「いや~ほんとにすごいですよ、先輩。だってまだ勃起してませんもん。普通こうまでしてたら男は勃起しちゃうんですけどねぇ……でもまだ半勃起といったところです」
あっけらかんと言い放つ一ノ瀬栞。
俺の顔面を尻で潰す形で座り続けている彼女は時折思い出したかのように、左右へ腰を振ってはその柔肉をこちらへ押し当ててくる。
その都度タイツの表面で磨かれ続ける皮膚は徐々に火照りを増していき、遂には全身に広がる熱となって腰の奥を震わせる。
「さてそろそろ準備運動は終わりということで……っと……先輩の股間が少しずつ膨らんできたみたいですし……あ~~やっぱりそうですよね。だって私のお股の匂いを嗅がされ続けてるんですよ? 幾ら鋼鉄の理性を持つAランクの先輩といえど男の人なんですから堪え切れないですよね~」
──ゆさっ♡ ゆさっ♡
「ですけど、なんかこのまま奇襲みたいなので勝ってしまっても面白くないので……」
「……ッ!?」
締め上げていた太ももが解放されると同時に顔面から外れていく臀部。
急に訪れる開放感に思わずむせながら息を大きく吸い込む。
顔を歪ませながら咳き込む俺とは対照的に、涼しい表情の一ノ瀬栞。
人の顔をずっと椅子代わりに使っていた彼女に疲弊の色は感じられない。
対して俺はどうだ。
酸欠状態から抜け出せないまま肩で荒く呼吸を繰り返すのみ。
一ノ瀬栞のタイツに染み込んだ淫靡な香り。
それに反応し熱を持ち始めた男根。
彼女の指摘通り、盛り上がった股間は半勃起状態にあった。
「……こ、後悔するぞ……ッ! お前こそ本当に俺との……」
「いいですよ別に。どうせすぐにギブアップさせちゃいますもん。あっ先輩も好きなタイミングで言ってもらって構いませんよ?『参りました』って」
俺の負け惜しみなど気にも留めず、ゆっくりと立ち上がった一ノ瀬が挑発的な物言いと共に右手の人差し指をピンッと立てて見せる。
「手を使わずに先輩を勃起させてやろうと思ったんですけどね~……さすがにAランクなだけあって少し無理でした。なので、指だけで先輩のちんぽをイライラさせちゃおうと思いま~す」
「ぬ、ぬかせ……ッッ!!」
「クスクス……本当に威勢だけはいいですね。まぁその威勢がどこまで続くか楽しみにしてます。それでは行きますよ?」
立ち上がった俺の前に仁王立ちになる一ノ瀬栞。
互いの距離はほんの数十センチ。
一ノ瀬はピンと立てた人指し指をそっと唇の上において『ちゅっ♡』と小さく音を立てた。
明らかな挑発。
キスしてみろとばかりに蠱惑的に濡れた唇が半開きになり赤い舌がチラリと覗く。
──お望み通り……ッ!
「んっ……。先輩って大胆~……」
「ふざけんなッ……!」
一ノ瀬の顔が目の前に迫ってきたタイミングで顔を近づけた俺は、その小さな頭を抱え込んで唇を押し当てた。
BFの試合において、キスは基本中の基本の性技。
それゆえに普段の練習量がものを言うわけで、Aランクの俺が練習に出てこないDランクの女なぞに遅れを取るわけがないのだ。
つまり今この瞬間におけるキステクニックに関して言えば間違いなく俺の方が一枚も二枚も上手であり、俺自身そう信じて疑わなかった。
そして、一ノ瀬の唇は驚くほど柔らかかった。
「んっ……♡」
防御一辺倒なのか。
口を閉ざしたままの一ノ瀬の唇の隙間へと舌を捩じ込もうとするものの、上手くいかず。
何度やっても滑らされるばかり。
それでもしつこく繰り返しているうちに生じた一瞬のほころび。
一ノ瀬の唇にできた少しの隙間を縫うようにして侵入を果たす。
「んっ……ぁ……っ♡」
一ノ瀬の口の端から甘い声が漏れる。
抱き寄せた腕の中で小さくなった彼女は腕を折りたたみ防戦一方の構え。
俺は好機とばかりに攻勢に出る。
口を吸い、舌先で口腔内をねぶり上げ、一ノ瀬の小さな舌を夢中になって追い回す。
甘い唾液を啜りつつ、気がつけば喉の奥深くまで舌を潜り込ませていた俺は、一時休憩と舌を引き抜こうと──。
「んふふ……まだダメですよ~っと」
途端に絡みついて来る細い軟体。
引き剥がそうとしても離れてはくれず、触れ合った舌同士から『ゾワリ♡』とした得体の知れない痺れが背筋を走り抜けていく。
しかし一ノ瀬はまるで何事もなかったかのように、絡めた舌を擦り付け、さらには唇全体で食むように吸引し始める。
「んっ♡」
「ん"……ッ!?」
──ちゅぷっ♡ ちゅぱっ♡ ぢゅるるッ♡ ぢゅるるるるぅ~~~~♡
卑猥極まりない水音とともに脳天を貫く強烈な刺激。
無策にも入り込んできた舌を迎え撃ち、濃厚なフェラをお見舞いするよう丹念にしゃぶられる感覚。
唾液まみれで絡み合った粘膜同士の境界が溶け合い、曖昧になるかのような錯覚を覚えつつ、いつの間にか貪られる側に俺は回ってしまっていた。
そんな己の無力さを嘆く暇もなく、ただただ翻弄されるばかり。
急接近した一ノ瀬の豊満な胸先が時折体を掠めていくのも、この状況を作り出したことに少なからない影響を与えていた。
このまま一ノ瀬のペースに乗せられてはまずいと感じた俺は舌を引っ込めようと試みるものの、その動きを読んでいたかのように追随してきた一ノ瀬の舌が、今度は俺の口の中へと侵入を果たしてしまう。
それまで一方的に犯していた……犯していたはずなのに、気がつけば自身の口腔内に突如として現れた異物感。
戸惑う暇もなく、今度はこちらの番と言わんばかりに一ノ瀬の蹂躙が始まる。
歯茎の裏側を舐められたり、頬の内側をつついてきたり、舌先を絡められたりとまるで恋人同士の逢瀬のような甘い接吻……なのにも関わらず与えられる刺激は想像以上のものだった。
「んっ……♡ ふぅ……♡ ちゅぷっ……♡ れろぉっ……♡」
「んむぅっ!? んんんんっ……!?」
脳髄へ直接響く淫靡な響き。
一ノ瀬の小さくかわいらしい唇が俺の口をふさぎ唾液を送り込んでくる。
それを飲み干すことで喉仏が上下すると、またしても嬉しそうな声色で微笑まれた。
「んはぁっ……♡ 先輩ってば少し可愛いですね」
ひとたび離れた唇同士。
細められた目で見据えられながら嗤われる。
そんな彼女の物言いを否定する間もなく──。
──ちゅっ……♡
口を塞がれ、そのまま舌を絡め取られる。
二度目の侵入を果たした一ノ瀬の舌は、緩慢な動きで口腔内を抜き差しされて。
「んっ♡」
「んんぅ……ッ!」
再三にわたる唾液注入。
喉を通って体内へと落ちていく生暖かい液体が胃に溜まり、内蔵に熱をもたらす。
形勢不利なキス合戦など膂力に任せて一ノ瀬の小さな体を引き剥がせばいい……しかし、先程の顔面騎乗により奪われた体力はどうやら想定以上のようで。
それにロープを背にしたままの姿勢は、体重をこちらに預けてくる一ノ瀬のキス責めを加速させる。
「んっ……♡ れろぉ~……♡」
「ん"ッ……んんッ……!」
息継ぎのタイミングを与えられないまま口腔内をねっとりと愛撫され続ける。
唇の間から覗く桜色の舌先が艶かしく蠢くたびに、頭の中で理性の糸が一本また一本と啜り上げられていく。
せめて首を横に振って逃れようとするものの、俺の顎にそっと添えられた彼女の左手から伝わる優しい感触が抵抗を封じる。
では右手はどこへ?と疑問に思った刹那。
──すりすりすり……♡
胸部の頂き付近を余りにも優しい刺激が掠めていく。
「ん"ッ……♡」
それはそれはもどかしい刺激。
乳首の根元に添えられた指の腹が『すりすり♡』と微細な円を描き、僅かに膨らんだ突起を焦らすように責めていく。
性感帯の中心部はわざと避けて、その周囲だけを執拗に往復する動き。
自然と腰が浮いてしまう。
その変化を一ノ瀬は見逃さない。
「んっ……♡ クスっ……きもちぃです? ちゅぅ~~……♡」
「ん"ッ♡ んん"ッ……!?♡♡」
口を塞がれ唾液を流し込まれながら、乳首だけを優しく責められる。
当然、胸の先など性感帯であるはずがない。
故に指の腹で乳輪を優しく擦られたところでせいぜいくすぐったい程度。
だから俺は一ノ瀬のキス責めを受け切ることだけを考えれば良い……。
しかしその判断が誤りだということを思い知らされる羽目になる。
──すりすりすり……♡
「ん"ッ……♡」
クネクネと動く指先。
微弱かつ絶え間なく続いていた乳輪への責めをピタリと止められると途端に物足りなくなる体と、もう少しで手に入れられるはずだった快感を求めて疼く胸先。
その願望を叶えるために胸を突き出して求めてしまいそうになるものの、すんでのところで冷静さを取り戻す。
しかし、一ノ瀬は嗤う。
俺の内心を見透かしているかのように。
「……撫でてほしいんですか?」
「……ッ!♡」
ビクンと肩が跳ね上がってしまう。
まるで図星をつかれたかのように狼狽する俺に対し、一ノ瀬は小さく鼻で笑いながら指を滑らす範囲を広げていく。
「んっ♡ ……んんーーッ♡」
──くるくるくる……♡
俺の反応を楽しむかの様にわざとらしく乳輪周りを円を描いてなぞっていく。
「んっ……♡ んんっ……!♡」
「はぁ~……♡ 先輩ってばおっぱいが気持ちよくてしょうがないんですね~」
反論の弁を述べる機会は与えられない。
口を開こうとしたところで、すかさず舌が捩じ込まれる。
「ん"ッ……!?♡ んぅ~~ッッ……!?♡♡」
唾液をたっぷり纏った彼女の舌先が再び歯列をなぞり、舌の腹を押し付けてくる。
──れろぉ~~……♡
「ん"ッ♡ ん"ぅッ……!♡」
──くちゅくちゅくちゅ……♡
そんな中、指先は延々と胸板を這い回り乳首だけは決して触らない。
時折かすかに掠めることはあるもののそれは一瞬であり、直後にはまた乳輪の縁だけを撫でる作業に戻される。
「んはぁ……先輩のココ、立派な性感帯に開発して弱点にしちゃおうかな? くすくす……なんてね……」
「おまえッ……ッッ!♡」
「そんな怖い顔しないでくださいよぉ……可愛がってあげるだけですから……ね?」
──すりすり……すりすり……♡
再び唇を重ねてくる一ノ瀬に抵抗できない。
──ちゅるっ……♡ ぢゅるるっ……♡ んぢゅるるるぅ~~……♡♡
一ノ瀬は舌を使ったキスを中断することなく右手による愛撫を続ける。
人差し指の先端が円を描く速度が徐々に上がり、渦の中心が胸の中心へと近づいていく。
「あ~あ……つい5分も前はココも何も感じなかったのに……。Dランクの女の子の指一本で弱点増やされちゃおうとしてます。甘勃起した乳首ちゃん、触ってほしいでちゅね~……♡」
「んふッ♡♡♡ ん"うッ♡♡♡ ん"ん"ッッ♡♡♡」
キスの合間に紡がれた嘲りに心臓が脈打つ。
胸がじんわりと熱くなり先端に血液が集まってくる。
そして──。
──クニっ……♡
「ん"ッ!?♡♡♡♡ ん"ぅッ……!?♡♡♡」
今まで散々放置されてきた乳首の先に、一ノ瀬の爪先がわずかにめり込んだ。
針の先ほどの小さな接触面積。
けれどその一点をつつかれただけで、脳髄が麻痺してしまうような激しい電流が脳天を貫いた。
「性感帯になっちゃいましたね」
「ぅうん"ッ……♡」
「先輩のココ」
──ぴんっ♡ ぴんっ♡
「お"ぉッ♡♡ お"ッ……♡」
──ぴんぴんっ♡ ぴんぴんっ♡
「ほらほらぁ……ほらぁっ……♡ もっとしてあげますね~」
人差し指の爪の先で弾かれるたびに全身に鳥肌が立ち、たちまちに腰砕けに。
一ノ瀬は唇を吸い舌を絡めながら、同時に爪で突起を弾いていく。
片方の乳首だけを集中的に嫐られ続ければどうなるか。
その答えはすぐに出た。
──ぷっくり……♡
「あはは♡ 左の乳首だけ膨らんじゃいましたね。だっさぁ〜……。良いんですか? これじゃあココが先輩の新しい弱点だって対戦相手にバレちゃいますよぉ~……」
耐える。
耐える。
ひたすら耐える。
指先で俺の勃起乳首をピンポイントに弾いてくる一ノ瀬の甘い責め。
雑念を振り払うように俺は耐える。
しかしそれも十秒二十秒三十秒……と時間が経過するにつれて、残っていた違和感すらも段々と快感に変わり始め、次第にその刺激を心待ちにするようになってしまう。
いつしか俺の身体は指先に翻弄されるがままになっていた。
「あ♡ 先輩のおちんぽ……乳首でイライラさせられちゃったみたいですね~」
「う、うそだろ……ッ♡」
一ノ瀬に煽られながらも股間の主張を否定できない。
この女に屈するわけにはいかないと唇を噛み締めるものの、股間の熱は勃起をアピールしていた。
「クスっ。じゃあ先輩のちんぽへの愛撫……解禁しちゃおうかな~……」
こちらが反応する前に唇が重なる。
──ちゅぅ……♡
キスをされたまま左手が股間に添えられる。
パンツ越しの亀頭の先端に触れられただけなのに──。
──さわっ……♡
それだけで今まで感じたことのないような快感が脳内に迸る。
「んッ♡」
「あっ♡ 先輩ったらやっぱり可愛い反応しますね」
──すりすりすり……♡
俺の股間を撫で上げながら嗤う一ノ瀬。
肉竿の膨らみに寄り添うように密着した細指が根本から亀頭までを往復する。
パンツ越しとは思えないほどの鮮明な刺激が神経を逆撫でする。
「お"っ♡ おぉ……ッ!」
屈辱だった。
Dランクの女の手コキなんかで。
しかし一ノ瀬の左手は容赦なく俺の敏感になった股間を撫で回し刺激する。
腰が浮く。
膝が震える。
足先に力が入らない。
「あっは。ちんぽビクビクしすぎ……。もう射精しそうなんでちゅか~……? ちんちんばっかりじゃなくて、おっぱいも触ってあげまちゅからね〜……」
「お"ぉッ♡♡♡ お"ぉ"お"……ッッ♡♡♡」
唇を重ねられながら左の乳首をカリカリと引っ掻かれていく。
それだけで腰を前後にヘコつかせながら喘いでしまう。
そんな俺の痴態を見て一ノ瀬栞が楽しそうに嗤う。
「あ~あ……やっぱ先輩ってマゾだったんだ〜。女の子に責められて悦んじゃう変態さん。Aランクだの先輩だのってえらそーにしてる癖にぃ……本当は誰かにこうやって虐められたかったんでちゅねぇ……ほらほらぁ……もっと腰振って媚びてみてくださいよ〜」
「ちが……ッ! おれはマゾなんかじゃない……! このくらいでッ……!」
一ノ瀬の呆れるような声が神経を逆撫でする。
そして、自分はマゾじゃないと言い聞かせるように、一ノ瀬の股へと手を伸ばす。
こうなれば至近距離での愛撫合戦だ。
俺がどれだけ多くの相手にこのテクニックで快楽を与えてきたか一ノ瀬は知らない。
今からそれをたっぷり味わせて──。
「あはは♡ 先輩ってば焦っちゃって……。お股をまさぐってくるなんて可愛いですね〜。でも残念。レディのデリケートな部分を許可なく触るのはNGですよ〜?」
──ガシっ……♡
「あッ……!」
股間に向かって伸ばした両手が、一ノ瀬の太もも肉に囚われる。
そのまま一ノ瀬は両足をクロスさせることで、肉の手錠を作り出した。
それは彼女の許しがないと決して外れることはないと確信できるほど、強固で頑丈な肉枷だった。
──ぎゅぅうううう……ッ♡
「不用意でしたね、先輩。お尻ならまだこんなことにはならなかったのに……。でもまぁこれで先輩は私の太ももで手首をホールドされてしまってるのでもう逃げられませ〜ん♡ クスっ……♡」
勝ち誇ったように言い放つ一ノ瀬の笑み。
伸ばした両手を捕らえた肉の柱はぴくりともしない。
『ミチミチ♡』と甘く柔らかく締め付けてくるくせに、その実どんなに力を込めても抜け出せないのだ。
「これで先輩は私に勝てなくなっちゃいましたねぇ〜」
「ば……ばかな……」
──むちッ♡ むちむちッ♡
「だって先輩の両手を封じちゃったんだから先輩は私を責めることができなくなっちゃいますし……ああでも安心してくださいね? このままDランクの私の責めが、Aランク様である先輩に通じるのかどうか試させていただきますから……クスクスっ……♡」
──ぴんっ♡ ぴんっ♡
「ぁ"ッ♡ ぉ"ッ♡」
一ノ瀬の指先が乳首を弾けば口の端から汚い声が漏れ出てしまう。
そんな俺の醜態に愉悦を覚えたのか一ノ瀬はわざとらしい笑い声を上げた。
「このまま一度パンツの中で出しちゃいます? 手の中のこの子はもうイきたくてイきたくてウズウズしてるみたいですけどね〜……♡ ビクンビクン跳ねまくって私の手のひらとパンツの中で踊ってますよ?」
油断していなかったと言えば嘘になる。
一ノ瀬栞という女を舐めていたのだ。
Dランクという格の低い彼女に対して勝利は自明の理。
勝ち方にも拘って実力を部内に知らしめてやる……そんな風に慢心していた俺にとって今の状況は完全に想定外の出来事。
何が起きているのか未だ理解できないものの、一つだけ確かなことがあるとすれば、それは俺の劣勢ということ。
誰の目から見ても明らか。
「そろそろ限界ですかね?」
一ノ瀬のしなやかな左手が股間の上で踊る。
膨らみの上を、先端へ向かってゆっくりと這い上がっていったかと思うと、今度は手指も使って玉袋までコキ下ろす。
決して握り締めたりはしない。
ただ撫でるだけ。
それ故に、耐えようと踏ん張ったはずの力が、一枚一枚薄皮を剥かれるように分散していく。
焦らされ続けた身体が歓喜で震えて仕方がない。
「今から先輩のココ、握っちゃいますね。そして先輩はその瞬間射精しちゃいます。絶対に我慢なんてできっこないですし、させるつもりもありませんのであしからず」
事実上のKO宣言。
そんなわけないと頭では否定しつつも、一ノ瀬の手の中では勃起しきった肉棒が悲痛な叫びを上げていた。
爆発寸前の欲望の塊。
本来立派な武器になり得るはずのそれは、今やDランクの女の指で転がされるだけの飾りとなっていた。
「先輩のちんぽくんは『負けたくない♡ やり返したい♡』って言ってますけどぉ……先輩は私が握ってあげても耐えられそ?」
一ノ瀬の細い指先が陰嚢を包み込んだ。
今からこれと同じ感触が竿にもたらされるんだぞと教え込むような、いやらしい手つき。
玉袋をやわやわと揉まれる度に射精欲が高まっていく。
まるで初めてまぐわう直前の生娘のような心地。
「ぅぁッ♡ やめろッ……」
──ぴんっ♡ ぴんっ♡
「そんな口の利き方はいけませんね~……先輩ってばプロも意識しないといけないAランク様なんだから、人から尊敬されるような言葉遣いをしましょうよ……ねぇ?」
──すりすりすり……♡ くにくにっ♡ こりこりこりこり……♡♡
「ッッ♡♡♡♡」
へらず口を叩いた瞬間、乳首への愛撫が加速する。
指の腹で摘ままれ捏ねられるように刺激され、親指の腹で撫でられながら優しくされて。
かと思えば先端に爪を立てて引っ掻かれるのも堪らなかった。
指の動きひとつひとつが、乳首という器官を性感帯へと昇華させ、キス責めと乳首責めのコンボに股間の疼きはピークに達していた。
「じゃ、そろそろ終わりにしましょうか」
勝ち誇った笑みを浮かべた一ノ瀬が言う。
人差し指、中指、薬指と順番に、三本の指がカリの傘を支えるように添えられる。
「このまま先輩の大事なところ、握っちゃったらどうなっちゃいますかね~?」
一ノ瀬が意地悪く尋ねてきた瞬間。
──ぎゅぅぅ……♡
「あッ♡」
陰茎を包み込まれる感覚に喉から甘い声が飛び出た。
「じゃあ行きますよ~……3……2……1……」
「ッ……やめッ……待てッ……」
「ゼロ」
──ぎゅううぅ〜〜……♡
一ノ瀬の左手が陰茎全体を優しく包み込んだ瞬間、腰のあたりからゾクリとした何かが湧き上がってくる。
それは背筋を通り、脳天へと抜けるように、迸った。
「あッ♡ アァッ♡ あ〜〜ッッ♡」
「お〜、すごいすごい……先輩、まだ耐えられてますよ〜?」
手コキでもなく、ただ優しく握られているだけ。
今にも暴発しそうな疼きを必死に抑え込んでいる俺に、一ノ瀬の口から漏れた声音は、この日初めて想定外の出来事が起こったかのような色を含んでいた。
「流石はAランクの先輩です。Dランクの後輩にちんぽ握られただけでは射精しなかったんですね~……でもそれも時間の問題みたいですが……」
「ふざけッ……ぁうッ♡♡♡」
「だけど命令してあげたらどうなっちゃうんでしょうか~……?」
──すりすりすり……♡ くにくにくに……♡
一ノ瀬の指先が再び勃起した乳首を優しくなぞる。
パンツの中でビクンと跳ね上がったペニスに呼応するように睾丸もぎゅっと縮こまった。
「私の言うこと聞いて射精するようになっちゃったらやばいですよ〜? ちんぽが脳の命令と勘違いしちゃって、次第に私の命令で精液『ぴゅっぴゅっ♡』しまくっちゃうマゾさんになっちゃうかもです」
「やめろッ……そんなバカなこと……あァ……ッ」
「バカじゃないですよ〜? どれもこれも事実なんです……」
──すりすりすり……♡ くにくにくに……♡ くにゅっ♡
「やめろって言ってんだろッ……あッ♡ ぁあんッ♡♡♡」
「あっ……今一瞬メスみたいな声出しましたよね? 心が屈服しかけちゃってる証拠です」
「くそがぁ……ッ! 誰がお前なんかにッ……!」
「はいはい反抗的なのはわかりましたから」
──ぎゅぅ……♡
「ぅあッ♡」
「このまま命令してあげます……♡ 先輩のちんぽが私の指示通りに『びゅーびゅー♡』できるかテストしてあげますから……」
「ふッ……♡ ふざけんなッ……!」
──ぎゅうっ……♡
「あ"ぁ……ッ♡」
「3…………」
「やめろッ……やめろぉ……ッ♡」
「2……」
今一度カウントダウンを始めた一ノ瀬の声が脳内に直接響き渡った瞬間、全身が震える。
乳首を責め立てられながらのカウントダウン。
射精させられるかもしれないという恐怖。
そしてそれ以上に期待してしまっている自分自身に対する苛立ち。
様々な感情が入り乱れ──。
「んぁッ……!♡♡ おれは……マゾなんかじゃないッ……」
「1……」
「う"ぅッ……♡ わ、わかった……ッ♡ お、俺がわるかッ……」
「ゼロ……♡ ほら、出せ♡」
──ぎゅぅううう……♡
「あ"あぁあ"……ッ!?♡♡♡♡♡」
一ノ瀬の左手がペニスを優しく握り込む。
右手は左乳首を摘まみ上げ、そして同時に小さくて柔らかい唇が押し付けられた
──ちゅっ……♡ ちゅぱっ……♡
「ん"ッ♡ ぅあッ♡ あ"っ♡ あ"んッ……♡♡♡ あ"〜〜〜──ッッ!?!?♡♡♡」
──どくんどくんっ……♡ どびゅっ♡♡ びゅるるるる……♡♡♡
「クスっ……♡ はい、出た〜」
甘く蕩けるような声が脳に突き刺さるのとほぼ同時。
睾丸内でカンカンに高められた内圧が出口を求め一斉に噴出する。
──びゅぷッッ♡♡♡ びゅぷッッ♡♡♡ びゅぶるるッッ♡♡♡
「んッ……♡ ぁあ……ッ♡ あ……あ……あ〜〜〜〜……ッッ♡♡♡」
一ノ瀬の手の中で暴れる肉棒。
パンツの下が生温かいゼリーのような液体で満たされる。
──ぴゅくッ……♡ ぴゅくッ……♡
「ぉあッ……♡ ゃ"め"ろ"ぉ……♡♡♡♡♡」
「先輩ってば凄い勢いで漏らしてますよ? やっぱりランクが上がると射精量も多くなるんですね〜」
一ノ瀬が嗤う。
握りこまれた肉棒の先端から吹き出し続ける白濁。
パンツにシミを作る様を眺めながらゆっくりと上下に扱くように動かされる一ノ瀬の手のひら。
──しゅこ……♡ しゅこ……♡ にゅこ……♡
「あ"〜〜ッ……♡♡♡」
「出してる最中に扱かれるとたまんないですよね? 先輩のちんぽ、きっちりと躾けて二度と私に勝てなくしてあげますからね? ほ~ら……。どぴゅっ。どぴゅぅ~、っと」
──ぎゅぅ……♡
「あぁ"ッ♡♡ またイぐッ……!♡」
「お〜出る出る、出てる出てる。出したら出した分だけ私に弱くなるの分かってます? まぁ先輩がどうなろうと知りませんけど……。はい、びゅ~びゅぅ~」
「やめろ"ぉ……ッ♡♡♡ ゃ"ッ♡ ィぐッ♡♡ うあ"ぁああ"ぁあ"あぁあ"あ"───ッッッ!?!?♡♡♡」
──びゅぷんッ♡♡♡
「やめろ? 『きもちぃ〜ん♡』の間違いでしょ。ほーら、びゅくびゅく〜。びゅるる〜ん。……こんなにもバカにされてるのに男ってなんで気持ちよくなっちゃうんでしょうね、こんなので……。どぷどぷどぷぅ〜っと、くすくす」
優しく握り込まれ、射精を模した音を投げかけられるだけで、肉竿からは白濁がとめどなく溢れ出す。
たまらない。
気が狂ってしまいそうな……頭の中が真っ白に染め上げられるような快楽。
弛緩した口元から涎を垂らして目はうつろ。
しかし、一ノ瀬は射精が終わる最後の瞬間まで目を逸らさず、欲に塗れた俺の情けない表情をじっと観察しては、尖らせた唇の隙間から時折『びゅぅ〜♡ びゅぅ〜♡』などと揶揄するような息遣いで漏らしつつ。
まるで母乳を搾り取るかのように根元から先端に向けて優しく肉槍を擦り上げつつ、一滴残らず精を抜き取っていく。
もちろんその間もずっと、乳首に寄り添った指先は忙しなく突起を引っ掻き回していた。
「……ん"あ"ッ……!♡♡♡ はぁ"ッ……!♡♡♡」
「先輩ってほんとにAランクなんですか? Dランクの女の子に乳首開発されて、ちんぽ握られただけで『ぴゅっぴゅ♡』しちゃうような雑魚なんですか?」
「ちがッ……ッッ♡♡♡ そ、そんなことッ……♡♡♡」
「うそだ~……。だってこんなに可愛く喘いでるくせに……」
竿を握り込んでいた一ノ瀬の手が、今度はパンツのゴムに引っ掛かる。
「降参するなら今のうちですよっと……!」
──ずるっ……。
勢いよくパンツが引き下ろされれば、たちまち露わになる肉竿。
それは今し方大量に射精したばかりとは思えないほどに屹立していて。
「まだまだ元気いっぱいって感じですね。やはりAランク様ともなると玉の容量も一般男子に比べて多いのでしょうか。ほら見てくださいこの硬さ。手の中でバキバキに張り詰めてます」
──にちっ……♡ にちっ……♡
「ぅあ"ッ……♡♡♡ ゃめ"ッ……♡♡♡♡」
パンツをずり下ろした左手が肉竿を鷲掴みにする。
先程までのもどかしくも優しい愛撫から一転しての手荒な扱い。
しかし、布一枚隔てないだけでダイレクトに感じてしまう一ノ瀬の手の肉。
彼女の小さな手のひらの体温や細い指の質感。
陶器のようにすべすべと滑らかなのに、手のひらはしっとりと汗ばんでいるせいか。
やけに吸い付いてくるような感触がペニスの幹に纏わり付いてきて。
「ほらほらぁ……乳首だけじゃなくてコッチの方もしっかり可愛がってあげますからね〜」
──にゅこっ……♡ にちっ……♡ ぬちゅ……♡
「ぁうッ♡♡ やめッ♡♡ んぅッ……♡♡」
「ほら、いつまでもしがみついてないで……少しは観客のことも意識しましょうよ? BFっていうのはお客さんありきの興行で成り立っているってことは小学生でも知ってることなんですし……。それに先輩はうちの部の男子期待の星なんですよね? それなら尚更ちゃーんとみなさんに見てもらわなきゃ……」
俺の手首をガッチリとホールドしていた一ノ瀬の太ももが、ふっと緩んだ。
拘束から解き放たれた反動とあまりの快感による脱力で膝が折れそうになるものの、彼女はそれを許さない。
「──っ!?」
あっという間もない出来事。
自由になったはずの両手を、今度は背後から回された一ノ瀬の細い腕に絡め取られたのだ。
そのまま独楽でも回すかのように軽々と反転させられた俺の体。
ロープを背にしていた視界がぐるりと回り、目に飛び込んできたのはリングサイドを囲む大勢の部員たちの姿だった。
「ん"あ"っ……! あ、ああぁ……っ!!」
背中に一ノ瀬の柔らかい胸が押し付けられ、ロープに腹筋を預けるような形で俺は観客の方を向かされて固定されてしまう。
脳裏に浮かぶのは、ダボついたセーターを脱ぎ去った瞬間に見た彼女の熱を帯びた肌。
特に部内のトップ5には入ると確信したあの豊かな双丘が、俺の背骨を挟むように『ぐにぃっ♡』と押し潰す感覚は、射精直後で過敏な反応をする神経を狂わせるには十分すぎる感触であった。
「見てくださいよ、先輩。みんなが先輩のことを見てるんです。Sランク昇格間違いなしと言われたAランク期待の星の先輩が、Dランクの後輩の女の子に羽交い締めにされて、ちんぽ丸出しの状態でねちっこい責めを受けて弄ばれている姿を……。あ~あ、こんなみっともない姿見せちゃってどう思われるんですかね? さっきまでの偉そうな口は部内ではもう利けそうにないですね。みんなの目には今の先輩がどのように映っているのか想像できますか? きっと滑稽に映ってると思いますよ?」
「ゃ、やめ……み、みる、な……っ!!」
蚊の鳴くような情けない制止などまるで無視した一ノ瀬は、俺の脇の下から両腕を通し、さっきまで俺の両手を物理的に封じていた肉感的な太ももに代わって、今度はその指先で精神的に俺を支配し始める。
──ぴんっ♡ ぴんっ♡
「ん"ッ♡ ん"ぅ"……ッ!?♡♡」
体の前方、小さくてしなやかな両手が、まるで楽器か何かを奏でるようにそれぞれ左右の乳首を軽やかに弾いていく。
背後から抱きすくめられ逃げ場のない状態で、開発されたばかりの弱点を集中的に攻撃されて。
観客席からはざわめきと嘲笑を含んだ野次が聞こえてくる。
『あたしこの前あいつに上から目線で指導されたばっかりだったのに、実はめちゃくちゃマゾなんじゃん』
『ほんとだよ。いつも偉そうにしてた分恥ずかしさ倍増じゃね?』
『ってかAランクってだけで威張りすぎ〜』
『少なくとも僕らはあの先輩から指導なんか受けたくないな……』
『結局一ノ瀬さんにちんぽ握られただけでイっちゃう雑魚だもんね。それに比べて一ノ瀬さんはDランクなのにほんとすご~い!』
『それにしても先輩ったらお漏らししちゃって……ほら先っぽからなんか汁出してるし……恥ずかしいねぇ……♡』
『あ〜あ……これが終わったら部長さんからお話があるんだろうなぁ……』
『退部勧告とかかな?』
『じゃなきゃ処分とか? まぁどのみちこの部活にはいられなくなるんじゃないの?』
『あたしこの先輩が今後試合で女の子責めてるところ想像したら吐きそうになったから退部希望かも〜……』
『わかるわ〜……』
『あたしも同意見。辞めてもらうべきだと思う』
(聞くなッ……!見るな……!)
今まで築き上げてきたものが全て崩れ落ちていく音が響く。
俺が部内屈指の実力者であることは、Aランクという事実が保証してくれているのだ。
しかし周囲から投げかけられる視線は同情ではなく好奇の眼差し。
あるいは嘲笑。
彼らにとって今の俺はもはや尊敬に値する人物ではないらしく。
一方で、その原因を作った張本人の少女はといえば──。
──ぴんっ♡ ぴんっ♡ ぴんっ♡
「やめろ"ッ……♡ ちくびっ……♡ ん"ぅっ……!!♡♡♡」
「はいはい先輩。でも、みなさんのおっしゃる通りですよ? だって先輩ってば……ほら見てくださいこの勃起しきったおちんぽ。さっきあれほど搾り取ってあげたのに、この状況に興奮してまだまだザーメンをたっぷり製造してるんですから……ほーんと救いようのないマゾですね」
──ぴんっ♡ ぴんっ♡
「ぁぐっ……!♡ やめ……ろォ……ッ♡♡♡」
「ほら、また先っぽから透明の雫が流れ出ていますよ? 一体何で興奮してるんですか先輩。周りの皆さんがあなたの粗末なモノを見ながら失望と嘲笑を向けていることですか? それとも背後から抱きすくめられて胸を押し当てられていることに性的興奮を覚えてしまったんですか?」
──ぐにゅっ……♡ ぐにゅっ……♡
「や"め"っ……!♡♡ あぁぁ……♡♡♡」
「あはは、でもまだ降参はしないんですね。その往生際の悪さだけは評価に値します。ですけど……」
再び彼女の左手が下りてくる。
体の表面を這うようにして、胸先から真下へと。
凹凸を確かめるように五指が『さわさわ♡』と這いずっていく。
「はぁっ……! ぁあッ……♡」
乳首を刺激されるだけで達してしまいそうになるほど感じやすくなってしまった敏感ボディは、既に彼女の指の形や柔らかさといった情報を覚えてしまっていた。
全身の神経は些細な動きすら逃さず快感へと変換してしまう。
(だめだッ……!このままじゃ本当に俺は……)
「あれ? どうしたんですか先輩。急に黙り込んじゃって……ああなるほど。さては『自分はこんなんじゃ屈したりしない』とか思ってるんですよね。残念ですけど無駄ですよ? だって先輩がどんなに強がっても身体が正直に答えちゃっていますからね。ほら……また」
──ぴんっ♡ ぴんっ♡ ぴんっ♡ ぴんっ♡
「ん"ッ!♡♡♡ ひぃあ"ッ♡♡♡」
一ノ瀬の右の手指の先で乳首を弾かれただけで甘い電流が走る。
身悶えして身体をよじろうとすると──。
──さわさわさわ……♡
「ん"ぁあ"あ"……ッ!?♡♡♡」
「先輩ってばお股に力入れちゃって……まだ降参してないってことですか? 流石はAランクですね。なかなか根性があります……ですけど。いつまでもつかなぁ〜?」
鼠蹊部へと滑り込んだ左手が竿の根元についた二つの袋を優しく持ち上げた。
一ノ瀬の手はそのまま袋の皺を伸ばすようにして擦ってくる。
強すぎず、かと言って優しすぎない絶妙な力加減。
ゆっくりと性感だけを高めていくマッサージ。
それがよもやDランクの女から出てくるとは思わなかった。
「ん"ぁあ"……ッ♡」
「あれれ〜……? 男の子の正真正銘の弱点をお手々で優しく包み込んで少し揉み込んであげただけなのに、先輩の口からすごくえっちな声が出ましたね〜?」
「ちがっ……♡ ちがうぅ……ッ♡ こんなッ……こんなのは嘘だぁ……ッ♡」
「嘘じゃないですよ。見てくださいよ、ひと揉みするたびに先輩の粗末な武器の先っぽからは涎が垂れちゃってます。これは気持ちがいいってことですよね?」
「あ"ぁあ"……ッ!♡ ちがうんだぁッ♡ おれはぁ……おれはこんなことじゃ……こんなくらいじゃぁ……ッ♡」
「へぇ~……。じゃあ先輩の弱点を弄って差し上げますね……」
『くにゅり♡』と乳首を摘み上げる右手。
玉の袋に添えられた左手はそのまま裏筋を這うように竿へと登り詰めてきて。
「はい捕まえた」
──にちっ……♡ にちっ……♡
「ふぁっ……!? ぁあ……ッ♡♡♡」
竿の付け根から先端にかけてをゆっくりと上下しながら撫で上げられた。
優しく包むように、ふわっと握るだけの手淫。
それは一見すれば、まるで生娘のようなぎこちない動き。
なのに一ノ瀬のそれは途轍もない威力を秘めていた。
──にちっ……♡ にちっ……♡
「ほら、先輩。みんなに聞かせてあげてくださいよ。Dランクの女の子に乳首弾かれながらちんぽ握られて、後ろからおっぱいを押し付けられて、どれだけ気持ちいいかって。……ねぇ?」
──しゅこっ……♡ にゅるっ……♡ ぬちゅぅ……♡
──カリカリカリ♡ ぴんっ♡ ぴんっ♡ くにっ♡
「お"っ♡ あぁあああぁっ……!?♡♡♡」
「ほらほらぁ、エロ漫画でしか聞いたことないような喘ぎ声が出てますよ先輩。ご自身でも聞こえてますよね? みんなが先輩を見てるってわかってます?」
右手が乳首を弾きながら、左手の指が肉竿の表面を撫でさする。
手と肉筒との間で『にちにち♡』と小さな気泡の弾ける音を立てながら、『ぷっくら♡』と丸みを帯びた指の腹肉がカリの溝を掃除するように撫でつけていく。
「あ"……っ♡ そ、それッッ♡ あぁ……っ♡ やめ……てくれぇ……ッ♡」
「あははっ。『やめて欲しい』じゃなくて『もっとして欲しい』って顔していますよ先輩。こんなに乳首を尖らせて腰を突き出しちゃってる人が言っても説得力ないです。認めてください。先輩はDランクの女の子にいじめられて興奮するマゾなんだって。自分よりも低ランクの女の子にいじめられることを夢見ながら、頑張ってAランクまで登り詰めたんだって……困った性癖ですね、クスっ♡」
「あ"ッ♡ やめ"っ♡♡♡ おれはぁ……ッ♡ あ"っ♡♡♡」
否定しようとしたとて無意味。
抵抗する言葉とは裏腹に、俺の腰は彼女の吸い付くような手コキを求めて無意識に、そして無様にも小刻みな前後運動を繰り返していた。
「ほーら先輩。認めちゃいましょう? 先輩はマゾだって。だからAランクになって私みたいなDランクの女の子にいじめられて悦ぶマゾな自分をさらけ出したくてたまらなかったんですよね?」
──しこ……♡ しこ……♡ しこ……♡
このまま降参すべきなのか否か。
AランクのプライドやBFファイターの矜持、先輩としての威厳。
観客席から響く歓声やブーイングなど様々な感情や情報が交錯する中、一ノ瀬の手の中に包み込まれた肉竿は、無責任にもビクビクと跳ね上がりながら雄の喜びに打ち震えていた。
それでも──。
──にちっ……♡ にちっ……♡ にゅちっ……♡
「ん"ぁッ♡ あ"ッ♡ あ"ぁッ♡♡♡」
一ノ瀬の手が動く度に意識が霞みそうになる。
快楽に呑まれまいと歯を食いしばりつつ、意識の混濁する快楽の渦中で俺は必死に理性の端々を繋ぎ合わせる。
(……い、いや、まだだ。俺はAランクまで実力で上り詰めた男だ。こんなDランクに……練習にも碌に顔を出さないような女に、一方的に搾り取られて終わるわけにはいかない……!)
認めざるを得なかった。
一ノ瀬栞という女を。
その卓越した技巧を。
だがしかし部活動という点において、この背後の女……一ノ瀬栞を簡単に認めてしまうわけにはいかなかった。
例えば今ここで俺がこの練習試合を、降参という形で終えてしまえばどうなる?
一条冴子部長からの信用の低下は必須。
他の部員からのバッシングも酷いものとなり、なにより部内での男子の地位すらも地に墜ちることは想像に難しくない。
こと大学BF競技において重要なのは個々人の実力差よりもランクの序列だと常々考えていた。
もし俺がAランクの癖に、Dランクの女子に一方的に快楽を与えられ負ける……それだけならまだしも、選手として致命的な『マゾ堕ち』なんてしてしまえば今後の活動に支障をきたすどころか、引退すらもあり得るわけだ。
『Sランク目前のプロ注目株』
そう持て囃されて、多少天狗になっていたことは認めよう。
しかし、俺はこんなぽっと出の女に敗北なんて……絶対にあり得ない。
必ずやり返す。
やり返してみせる。
Dランクの女がAランクの男に勝てる道理なんてないのだ。
だからこそ今は堪えるんだ。
耐えてチャンスを待つんだ……!!
──にちっ……♡ にゅちっ……♡
「んぎぃぃ……ッ♡」
「我慢できそうですか〜? くすくす♡」
確かに、彼女の手での責めと女体は脅威だ。
今までの激しい試合の中でもかなり上位に食い込むレベルのテクニックと身体つきであることは疑いようもなく──。
だが、それだけなのだ。
BFは飽くまでも総合競技であり、体力と技術は必要不可欠なもの。
そして、この女は常日頃の練習不足からか明らかに基礎体力が欠如している。
息が上がり疲弊が蓄積しているのは耳に聞こえて明らかで。
そしてそれに比例して動きも鈍っているこの現状。
動きに先程までのキレがないのだ。
このまま耐え凌ぎさえすればいずれ反撃のチャンスは巡ってくるはず……。
更にそれだけではなく、俺はある仮説に辿り着いていた。
(こいつは実戦経験での『本番』を知らないんじゃないか? 手淫や口淫、果ては胸での責めという特殊な技術だけに特化して相手を沈める。……だが、いざ肉の槍を受け入れれば、その華奢な女の身体が耐えられるはずがない。つまりは攻撃に全振りした『ガラスの砲台』……それが一ノ瀬栞の正体だ!)
この仮説が正しいとすれば、今の彼女の余裕ですらただの演技で本番に持ち込ませないための必死のブラフに見えてくる。
いじらしく可愛いもんじゃないか。
俺は震える声で、背後の怪物へと挑発を投げかけた。
「はぁっ……はぁっ……! 一ノ瀬、お前……口先と手だけはいっちょ前だな……」
背後の一ノ瀬が黙る。
手の動きが鈍る。
効いているのだ。
俺の挑発が。
(よし……この調子だ……!)
背後の女は明らかに動揺している。
「俺はお前を認めない……!」
さらに畳み掛けるように続ける。
「お前は確かに手慣れている……! だが所詮は童貞と一緒だ。本当は怖いんだろ? 俺みたいなプロ注目のAランクの本物を受け入れるのが……。こいよ! 俺が中からめちゃくちゃにしてやるよ! ほら、本番で……男と女の意地のぶつかり合いで勝負しろよ!」
一瞬、背中の重みが消えた。
俺の挑発がクリティカルヒットしたということか。
だが、期待に胸を躍らせ彼女の顔を覗き込もうとした俺の耳に届いたのは、驚きでも恐怖でもなかった。
「…………キモ」
吐き捨てるような、短く鋭い拒絶。
一ノ瀬の眼鏡の奥の瞳には怒りの炎すら宿っていない。
ただ道端の汚物を避けるような、純粋な嫌悪だけがあった。
「本番……? 要するにセックスってことですよね? 先輩……いったい何の話をしてるんです? 別に本番なんかしなくても、男なんてちんぽ握ってやるだけで十分なんですよ。今の状況考えてみて下さいよ。ちんぽ握っただけで先輩は射精を必死に我慢。それに比べて私は濡れてすらいない……。そんな状況でセックスのおねだり? 笑わせないで下さいよ〜、どう考えたって先輩が最後の記念として、私にパコられたいだけじゃないですか〜。……それに男と女の意地のぶつかり合い、でしたっけ……? たかだか生殖活動を、人間の本能を神格化するなんて全くもってくだらないです。今や先輩はただの負け犬で私のおもちゃじゃないですか。なのに何でそんな馬鹿なこと言い出したんですかね? やっぱり頭おかしいんですね、先輩って」
「な……っ!?」
「……勘違いしないでください。私が本番をやらないのは怖いからじゃなくて、単に『汚いから』です。先輩みたいな指一本でメスみたいに鳴く、出来が悪く程度の低い男を私の身体の深いところに迎え入れるなんて……生理的に無理」
淡々と事務的な報告でもするかのような声で吐き捨てるように呟いた一ノ瀬が、俺を背後から抱きしめたまま、空いた右手を自分の背中側へと回す。
『カチッ』と。
静かなリングにホックが外れる小さな金属音だけが冷たく響く。
「……っ!? お、お前、何を……」
彼女は俺の背中に豊かな胸を押し付けたまま、慣れた手つきで肩紐を滑らせた。
そして俺の脇をすり抜け、目の前に差し出されたのは──。
「何驚いてるんですか? ブラですよ、ブラ。ただの下着です」
つい数秒前まで彼女の柔らかな果実を包み込み、その熱を一身に吸い込んでいた黒いレースのブラジャーの内側が、眼前に突きつけられる。
外気に触れてもなお『むわっ♡』とした熱い湿り気を帯びたそこに刻まれた逃げ場のない現実。
本来清潔感のある淡い色をしていたはずのカップの底は、彼女の豊かな谷間から溢れ出した汗を際限なく吸い込み、湿り気を帯びた濃いグレーへと変色していた。
繊維の奥まで一ノ瀬の胸の汗が浸透し、乳肌と擦れることによって毛羽立ったその質感は、まるで彼女の体温そのものが定着しているかのようだった。
「熱血なのは結構ですけど、その暑苦しい声もう聞き飽きました」
──ぐいっ♡
一ノ瀬の指が布地を押し広げる。
汗で重みを増したカップの内側の生地が歪みながら鼻先へと迫る。
染みの中心部はまだ彼女の肌の熱で温かく、そこから立ち昇る濃厚な女の香りが肺の奥まで侵食してくる。
「やっ……やめっっ……!!」
ゆっくりと、だが確実に。
逃げようのない巨大な器が俺の視界を塗り潰す。
湿った生温かさが肌に触れる瞬間を想像し、一ノ瀬の手に握られた肉竿が『ピクリ♡』と震える。
眼前に迫るカップ底の暗黒は、どろどろと甘ったるい匂いを放ちながら、俺の行く末を暗示しているようで──。
「……少し黙って私の匂いでも嗅いでいてくれます?」
「ん"ぐぅっ!?!?♡♡♡」
抵抗する間もなかった。
外したばかりの、まだ一ノ瀬の体温が生温かく残るシルクのカップの裏地が俺の口を強引に塞ぐ。
そのまま彼女は手際よくストラップを俺の後頭部で交差させ、猿轡のように固定した。
鼻腔にダイレクトに注ぎ込まれる彼女の濃密な雌のフェロモン。
布越しに伝わる彼女の熱。
逃げ場を失った自身の吐息が、湿った布の中で跳ね返り、甘く濃厚な匂いとなって自らの意識を白濁させる。
一ノ瀬による匂いの牢獄。
「ん"ん"ーーーーッ!! ん"ーッ!!」
「あはっ、いい気味です。ブラジャー越しに一生懸命フガフガ言っちゃって……あ、もしかして『ギブアップ』って言いたいんですか? ……残念。私にはもちろんのこと、レフェリーには何を言ってるのか聞こえてないみたいですよ?」
下着を剥ぎ取られた柔らかな肉の膨らみが、さらにダイレクトに俺の背中に押し当てられる。
その心地の良い感触と、口を塞がれた絶望感。
さらに一ノ瀬は自由になった両手で、再び俺の肉竿を──今度は先ほどよりも遥かに事務的で冷酷な速度で扱き始めた。
──ぬちゅっ♡ くちゅっ♡ くちゅっ♡
──くちゅくちゅくちゅッ♡
「ん"ん"ん"ーーーーッッ!?♡♡♡」
黒いブラジャーの柔らかな布地で覆われた視界。
一面真っ暗闇の中、聴覚は遠のき、周囲の歓声も野次もどこか他人事のようにぼやけていく。
あるのは匂い。
濃厚な香り。
一ノ瀬栞という女が発し、ブラへと染み付いたフェロモン。
(こいつッ……♡ さっきまで直接触れてたからかッ……♡ 匂いがッ♡ 強すぎてッ……♡)
「いい匂いですか? 私って汗っかきで人一倍体臭が濃いみたいで……これでも高校の時は大変だったんですよ? 学校でいきなり男の人が倒れちゃったりとか、置いてあった私の体操着を勝手に持ち出した男子が廃人寸前になるまで匂い嗅ぎ続けちゃってたりとか、他にも──」
一ノ瀬の声だけがやけに鮮明に脳を叩く。
思考能力は著しく低下しているのに。
「……まぁだからこうしてわざわざ厚手のタイツなんか履いて匂い対策してるわけですけどね。だって勝手に匂い嗅がれて漏らされたら大変ですもん。……だから最初言ったんです。私が脱がない方が多分ハンデになりますよって……それなのに先輩はあんなに私に脱げ脱げと喚いていたわけですから、自業自得です……。ほら見てくださいよ」
「ん"ん"ん"ーーーーッッ!?♡♡♡」
顔に被せられたブラジャーを一ノ瀬が一旦外してくれる。
眼下に晒し出されたのは一ノ瀬の手でしごかれる俺の肉竿。
それは一ノ瀬の柔らかな手の中で『ぴくぴく♡』と健気に跳ねており『くちゅくちゅ♡』と淫靡な粘液を滴らせながら彼女の指を汚していた。
「はい、サービスタイムは終わりです。先輩のお顔は再びDランク後輩のブラの中ですよっと」
再び顔面に装着される一ノ瀬のブラジャー。
『ぐちゅっ♡』という汗を含んだ衣擦れの音と、柔らかな生地が頬を撫でる感触。
遮断される世界。
一ノ瀬のブラの裏地が作り出す桃源郷へと引き摺り込まれていく。
「……なので、汗と私の匂いが混ざり合ったこの布って男の人にとったら猛毒のようなもので、簡単に虜にしちゃうんですよね。先輩みたいなマゾにはもってこいのプレイだと思います」
耳元で囁かれるのは一ノ瀬の冷淡な声。
甘やかすわけでもなく、かといって特別気持ちよくさせようというわけでもなく、何より言葉で責めているつもりすらないような本音をかたどった声音。
それが却って脳を焼く。
「さあ先輩。そのままずっと私の匂いを嗅いでいてくださいね。先輩の大好きになっちゃう女の匂いです。ご主人様の匂いとしてちゃんと覚えて下さい?」
──ぬちゅ♡ くちゅ♡ ぬちゅ♡
一ノ瀬は俺を後ろから抱きしめたまま。
その指先は優しく肉竿の表面を撫でさすっている。
まるで愛玩動物を慈しむかのような触れ方。
なのに鼻腔から染み渡るのは、暴力的なまでの彼女のフェロモン。
背中には柔らかな肉塊の重み。
眼前には汗を吸った生地が醸し出す、蒸れた闇。
頭がおかしくなりそうな、濃厚な甘み。
「ん"ん"ーーーーッ♡♡♡ ん"ーーーーッ!♡♡♡」
鼻腔の奥まで突き刺さる彼女の体温を帯びた生々しい匂い。
石鹸のような清潔感の中に混ざった、汗ばんだ肌の皮脂とが織りなす甘い芳香。
それがDランクの女の下着から放たれているという事実が、脳の深部を暴力的に掻き回す。
「……必死に首を振っちゃって。それでまだ抗っているつもりなんですか? 滑稽ですね」
一ノ瀬の冷ややかな囁き。
ブラジャーという唯一の防壁が消えた今、俺の背中に直接押し当てられた彼女の双丘は、呼吸のたびに『むにゅり♡』とその有様を変え、触れた背骨の芯から快楽で蕩けさせていくようだった。
「いいですか、先輩。男の人……特にバトルファックを生業としてる男って女の子を支配してるつもりでいるみたいですけど、実際は私みたいなDランクの女相手にすら手も足も出ない無様な生き物なんです。わかります? オスに生まれた時点で負け犬ってこと、もう決まっちゃってるんです。どう足掻いたって私たち女の子様に本気を出されてしまうと勝てなくなっちゃうものなんです。たとえ先輩がSランクの頂点に君臨したとしてもね……クスっ……」
背後から俺を抱きすくめた一ノ瀬の右手は依然として乳首を捉えたまま。
時折思い出したかのように親指の腹で『くりくり♡』と優しく転がしながら俺の弱点を的確に弄んでいて。
一方左手は竿を手中に収めたまま、ゆるゆると絶頂には至らない程度の刺激を断続的に与えていた。
『ぬちゅっ♡』というぬかるんだ音がリングに反響するたびに、彼女の細長い指が『ぬるんっ♡』とカリ首を擦り上げる様が脳裏にまざまざと蘇る。
まるで射精管理。
絶妙な力加減で擦り続けられているせいか、鈴口からは粘度のある先走り汁が糸を引いてはリングの床に滴り落ちて。
しかし、何より決定的なのは俺の顔を覆い尽くすブラジャーの存在だった。
──むわぁ……♡
「ん"ん"ん"ーーーーッ♡♡♡ ふぐぅっ……♡♡♡ ん"ふぅううっ……♡♡♡」
「男である以上女の子様のおっぱいには絶対に逆らえないように、遺伝子にプログラミングされちゃってるんです。だってほら、生まれてすぐの赤ん坊はママにおっぱいを与えられて大きくなりますもんね。そうやって幼い頃から刷り込まれ続ける条件反射によって、私たち女性から分泌される甘いフェロモンにオスは弱くて当たり前な生物へと育てられちゃってるんです。……これが男の子が女の子様に絶対勝てない理由」
そんなはずはない。
そんなはずはないのだ。
現に俺は今まで数々の女を──。
──しゅこっ♡ しゅこっ♡ ぬちゅぅ……♡
「ん"ん"ん"ーーーーッッ!?♡♡♡」
「ほら、鼻をヒクつかせて私のブラジャーから漂う匂いをしっかり吸い込んじゃってます。たったそれだけの刺激なんですけど……ママのおっぱいを一心不乱に吸い続けた幼い頃の記憶を思い出した先輩の脳は、もうおっぱいには勝てません。勝手に負ける準備を始めちゃってるんです。……今、先輩自身はまだ戦ってるつもりでしょうけど、おちんぽは嘘をつけませんよ?」
──ぬちゅっ♡ くちゅぅっ♡♡ にちっ……♡ にゅちゅんっ……♡
「ふぁっ……!♡ ふぐぅうっ……!?♡♡♡」
違う。
一ノ瀬の冷たい声が脳の中を掻き回す中、俺は必死に首を振って否定する。
俺はまだ屈していない。
これは単なる生理現象で、Aランクのファイターとしての俺の誇りはまだ……ッ♡
「はい吸って〜……吐いて〜……」
「ん"ふッ♡ ん"ぅうっ……♡♡♡」
──くちゅっ♡ ぬちゅっ♡
──カリっ♡ カリカリっ♡ クニっ♡
脳天を直接揺さぶられるような眩暈。
促されるままに浅く荒い呼吸を繰り返せば、一ノ瀬のブラを通して吸い込まれた彼女の体臭が粘膜に浸透し、肺胞のひとつひとつに染み込んでいく。
それに釣られるように『もっともっと嗅ぎたい♡』という欲望が芽生えてきて──。
──どくんっ……♡ どくんっ……♡
腰の奥が燃えるように熱い。
竿の表面を這い回る彼女の指の感触がさらに鮮明になり、先端から『どぷっ♡』と新たな先走りが噴き出す。
それを指先で掬った一ノ瀬が、指の輪っかで締め付けながらカリの溝を執拗に磨き始める。
──ぐにっ♡ ぐにゅっ♡ ぐにぐにぐにっ♡
「ちゅこちゅこちゅこ〜。ママの匂い嗅ぎながらカリの段差擦られるのたまんないでちゅね~。……先輩の動きはキモいですけど」
「ん"ふぅッッ♡♡♡ ん"ぅ"ッッ♡♡♡ ん"ん"ッッッ♡♡♡」
(あ……♡ やば……♡ これっ♡ 脳がッ……♡ 溶けっ♡)
「先輩がどれだけ抗おうとしてもダメなんですよ。だってもう先輩は私の匂い中毒者になっちゃってるんですからね。ほら見てくださいよ。今もおちんぽが『びくんっ♡ びくんっ♡』って……。ねぇ、先輩。これ、自分の意志で動かしてるんですか? 違いますよね。私の匂いに当てられて、身体が勝手に悦んじゃってるんですよね。乳首だってこんなに腫れあがっちゃって……。女の子みたいにコリコリです」
直接的な快楽を紡ぐ左手に対し、一ノ瀬の右手は執拗に胸の尖りを弾き続けていた。
まるで神経の先端を『ぴんぴんっ♡』と爪で引っ掻くような強い動きから、時折指腹で優しく捏ねるような焦らし責めで溶かされていき。
敏感になった粒は一ノ瀬の指紋の僅かな凹凸すら感じ取れてしまうほど。
そして何より──。
「ほらこっちも……」
「ん"ふッ……♡ ん"ぅうっ♡♡♡」
──ぬちゅっ♡ にちっ♡
握り込まれたはずの左手はいつしか指の輪っか状に変化し、カリ首に沿って何度も何度も往復運動を繰り返していた。
それが『ちゅこちゅこ♡』と小刻みな摩擦音を立てるたびに亀頭が『びくびく♡』悦ぶように震えて、先端からは透明な蜜を噴きこぼし。
胸の先端と肉竿を、快楽という鎖で強く結び付けられていく。
「もう指だけで十分ですね、先輩のコレ。さっさと認めちゃえば楽なのに。先輩のAランクとしての実力も、ここまで積み上げてきた努力も、女の子のブラ1枚の匂いに勝てない。……あ、また汁が溢れてきました。ほら、私の指にねっとりと絡みついて……。先輩の身体、もう私の匂いだけでイキかけてるんじゃないですか?」
一ノ瀬の言葉が呪いのように耳から入り込み、現実をゆっくりと上書きしていく。
実際のところ、まだ射精に至るほど限界ではないはずなのだ。
しかし彼女に『匂いだけで負け始めている』と指摘されることで、脳が勝手にその錯覚を真実だと誤認し始める。
(う、嘘っっ……♡ そ、そんなッ♡♡♡ に、匂いッ♡ブラの匂いだけなんか、ッ……でッッ♡ お、俺がッ♡♡♡)
「……ふふっ、脳が書き換わっていく音が聞こえそうです。……先輩、今、自分でも気づかないうちに腰を突き出して全力で私の指に甘えてるの気づいてます? ……身体はもう誰がご主人様かわかってるみたいです。私のブラジャーをもっと深く吸い込みたいって。私の匂いで頭の中を真っ白にして溺れたいって……。先輩の本能が叫んでます」
──ぎゅうぅぅぅぅっ……♡♡♡
「ん"ん"ん"ん"ん"ーーーーッッッ!?♡♡♡」
彼女の手が肉竿の根元を強く締め上げる。
視界はブラの裏地の灰色にジャックされ、呼吸は彼女の残り香に支配され、背中からは逃れようのない柔肉の圧力がかかる。
観客たちの嘲笑すら遠い世界の出来事のよう。
今の俺にとってこの世界の真理は、顔面を覆い尽くした一ノ瀬のブラジャーと乳首と股間を弄ぶ指先だけ。
とどのつまり、俺という存在が一ノ瀬栞によって作り変えられていた。
その過程こそが全て。
──どくんっ♡ どくんっ♡
腰の奥から沸き上がる熱が止まらない。
俺の意識が追い付かない速度で快楽に沈み込んでいく。
「……ほら、もうすぐです。先輩のプライドが私の匂いに溶かされて、ドロドロのザーメンになって溢れ出す瞬間……。楽しみですね、Aランク様……♡ このままプライドも何もかも、先輩に不要なものは全部、ちんちんの先からゆっくりとコキ出してあげますからね」
頭の中がグツグツに煮詰まるような感覚。
鼻腔が勝手に一ノ瀬の体臭を探し始めていることに気づいてしまう。
甘ったるく湿った匂いが思考を白く塗り潰し、視界すらもピンク色に染められつつあるようだった。
天を向いた屹立は今や自分の身体の一部とは思えないほどに熱く、硬く。
そして一ノ瀬の手の柔らかな感触によって、全ての生存権を握り締められているようだった。
(く、くそっ……! まだだ、まだッッ♡♡ ギリギリで……耐えて……ッ♡)
奥歯を噛み締めながら在らん限りの力を振り絞り、爆発寸前の衝動を強引に括約筋でねじ伏せる。
堤防の決壊を必死に防いでいる──そんな死に物狂いの自負が俺にはあった。
過去にはもっとキツイ我慢をしたこともあった。
もっと苛烈な責めを耐え抜いたこともあった。
昔戦った女たちが今の俺という存在を肯定してくれる──。
そんな確信が心の中に生まれつつあった。
俺の肉竿はもはやいつその線を踏み越えてもおかしくない。
だが俺はまだイッていない。
この限界ギリギリの均衡を維持できているのは、間違いなく俺自身の制御によるものだと……俺の豊富な経験と弛まぬ努力の結果からくるものだと、俺は疑わなかった。
しかしその勝利の予感は彼女の冷え切った一言で呆気なく崩れ去る。
「……先輩。今、『自分の力で耐えている』とか、勘違いしてませんか?」
「ん"ん"っ……!? ん"ーッ!!」
「あは、図星。……でも残念。先輩が今イカないでいられるのは、私の指が『そうさせてあげてるから』ですよ」
耳元で囁かれる絶望の宣告。
俺はブラジャーの中で激しく首を振った。
違う。
俺が耐えているんだ。
この女は俺の精神を揺さぶるために嘘を吐いている……!
「……信じてないみたいですね。じゃあ、証明してあげます」
──くにゅっ♡
「ん"ぅっ!!? ん"あぁぁッ!!♡♡」
彼女の指が、カリの溝を締め付ける指の輪が、ほんの少しだけ緩んだ。
「そして、ココをこう……っと」
──トン♡ トン♡
残された三本の指がバラバラに動き、睾丸を舐めるようにノックする。
次の瞬間、全身を襲ったのは今まで頑張って堰き止めていた堤が無慈悲に切り開かれるような解放感。
そして直後に襲ってくる未曾有の濁流。
快楽の源泉。
意識とは関係なく脊髄反射のように身体がビクつく。
膝が笑い、背筋が弓のように反り返る。
それは俺の意思とは一切無関係な肉体の反応だった。
──どくんっ♡ どくんっ♡ どくんっ♡
(あ"ッッ♡♡♡ イ"ッ♡♡ イ"ッ♡♡♡ と、止まらなッッ♡♡♡)
「──はい、お預け。先輩はお射精禁止。イクな。出すな。我慢しろ」
一ノ瀬の声。
それはまるで飼い犬を躾けるかのように平坦で、一切の温情も孕んでおらず。
しかし俺の思考はその一言すら理解できないほど蕩けきっていた。
(へ……? え? は……?♡♡♡)
射精できない……?
脳が言葉の意味を処理する前に下腹部から込み上げた灼熱感が全身を焼き尽くす。
もうここまで来たら止まれないのだ。
迸る精の奔流を覚悟した俺は、力一杯腰を突き出して──。
「だから出すなって」
──ぎゅうぅううううっ♡♡♡
「ん"ぅっ!?!? あ"ッ!!♡♡♡ ん"ぉおお"お"お"──ッッッ!!!♡♡♡」
腰の上で咲きかけた熱が唐突に堰き止められる。
一ノ瀬の指の輪が肉竿をきつく締め上げると同時に、先端の穴に蓋をするように指腹が当てがわれた。
尿道から一滴たりとも漏らさせないとばかりに。
──ぎゅうぅううっ♡♡♡
「あ"ッ!!♡♡♡ お"ッッ♡♡♡ ん"ぉぉお"お"お"ッッ──!?♡♡♡」
睾丸に渦巻いていた粘性の白濁が行き場を失い逆流していく。
脳天を突き抜けるような強制的な絶頂の予感。
だが、それが最高潮に達する直前、彼女の指は魔法のように快感を奪い去り、俺を再び生殺しの沼へと突き落としたのだ。
「……ね? 先輩の意思なんて関係ないんですよ。私は私の気分ひとつで、先輩の射精のタイミングを自由自在に操れるんです。……例えばこのまま先輩を延々と寸止め地獄に落とし続けることだってできますし、玉から精子が枯れ果てるまで射精させ続けることだってできます……。ほら先輩、これでわかりましたか? 誰が支配する側で、誰がされる側なのか……」
一ノ瀬は俺を羽交い締めにしたまま、さらに観客の方へと突き出す。
彼女の指で出すことを禁止され、無様にもビクビクと絶頂の余波に震えている様がアリーナ中の晒し者になる。
「ほら、みなさん見てください。Aランクの先輩、イキたいのにイカせてもらえなくてお魚みたいに跳ねてます。ご覧の通り今の先輩は私が奏でたいように鳴るだけのただの楽器なんです。……汚い音しか出せませんけどもね」
一ノ瀬の嘲笑。
観衆のどよめき。
それら俺に向けられた音を、俺は顔を覆い尽くすブラジャーの中で、一ノ瀬栞という女の残り香に包まれたまま耳にする。
(嘘だ……嘘だっ……!! 俺が、そんな……っ!)
心の中では必死に否定する。
だが彼女の指先一つで、自分の意識が天国と地獄を往復させられているという事実に。
身体が。
脳が。
勝手に理解を始めてしまう。
「はい、じゃあテスト。……先輩、一滴だけ……漏らせ」
──ピンッ♡
彼女の右手の爪の先が乳首を鋭く弾いた。
まるでスイッチでも押すかのように。
「ん"あ"ぁっ!!♡♡♡」
その衝撃が背筋を電流のように駆け抜け、股間にされた指の蓋を強制的にこじ開ける。
耐える……という概念が指先の機微一つで無効化される。
一ノ瀬によって保たれていたはずの均衡が、一ノ瀬の指先一つで崩される。
堰き止めていたはずの熱が、彼女の命令という重圧に押し潰されていく。
──ぴゅくっ……♡
「ん"ん"ん"ーーーーッッ!!♡♡♡」
俺の意志とはまるで無関係に、一滴だけの熱い白濁が無様に溢れ出し、リングサイドにポトリと落ちた。
「ふふ……見ましたかみんな。私が指示すれば即座に先輩はイク。これが甘出しというやつです。おちんぽが私の言いなりになってる証拠。……可哀想ですよね〜ちんぽが寂しがってこんなに苦しそうにビクついてるのに私が許さなければずっとお預け……。今ので先輩のプライドも漏れ出しちゃったんじゃないですか~? ……ねぇ、先輩。今の射精、気持ちよかったですか? 教えてください」
地獄だった。
一ノ瀬は俺が一番気持ちいいと感じる絶頂のピークを、指先一つで無理やり奪い去ったのだ。
本来なら一気に放出されるはずの快楽が、彼女のさじ加減一つで、一滴の雫と共に漏れ出す。
そのたびに俺の腰はピクンと跳ね、脳内が奪われた絶頂の混乱に陥る。
満足感なんてどこにもない。
あるのはいつまでも終わらない、永遠に続くかのような生殺しの絶頂。
そして、一滴漏らすたびに観客席から投げかけられる『うわぁ……』という、ドン引きしたような、憐れみの混じったような、悲鳴。
──ピンっ♡ ピンっ♡
「ほら、また一滴。……あ、今度は二滴。……先輩の精液、ドロドロすぎてなかなか出てこないですね。……ほら、もっと頑張ってお漏らししてくださいよ。出し切る爽快感も与えられずに、ただただ惨めに漏らしちゃって下さい」
彼女は乳首を弾き続けながら、『甘出し』の残酷な真実を、淡々と語り聞かせてくる。
「この射精方法を刷り込まれた男の人はね、みんな壊れちゃうんですよ。……自分の意志で絶頂することができなくなるんです。……女の子様に指先で転がされ、一滴、また一滴と精液を徴収される……。その『支配されることの悦び』と『もどかしい快感』が、脳の報酬系の回路を焼き付かせて依存症患者みたいにさせちゃうんです」
一ノ瀬の指が竿の根本をきつく絞る。
絶頂寸前の状態で封じ込められた快感が肉竿の中でグルグルと渦巻き続けている。
尿道の中を行ったり来たりする白濁が、延々と寸止めを受け続けてるようなもどかしい快感だけを紡ぐ。
「……先輩はもう完全に私の手の中で踊らされちゃってます。おちんちんも乳首もぜーんぶ私の言いなり」
──ピンッ♡ ピンッ♡
「ん"あぁっ!! ん"ぅっ!!♡♡♡」
乳首を弾かれるたびに、先端からは『とぷっ♡ とぷっ♡』と、俺の生命力が、Aランクとしての誇りが、雫となってこぼれ落ちていく。
その状態で一ノ瀬は俺の乳首を『ぴんぴんっ♡』とリズミカルに弾きながら、左手で肉竿を絞るように、根本から先端へと、ゆっくり、ゆっくりと扱き上げた。
彼女の指に圧され、管の内部で澱んでいた白濁の塊がゆっくりとせり上がる。
ゼリー状の半固形となったそれは、一滴、また一滴と外気へと搾り出され、まるで壊れた蛇口から漏れ出す水のように、リングサイドにプライドの水溜りを作り出していた。
「屈辱ですか? それともきもちぃ? こうやってもどかしい快感だけで何度も何度も甘出し射精させられるのは。ねぇ? 先輩のちんぽ」
一ノ瀬の問い掛けに答えられない。
顔面を覆ったブラジャーの生地が口を強制的に閉ざし、言葉を奪っているのだ。
漏れるのは獣じみた喘ぎ声と涙と鼻水。
「ん"あぁっ!!♡♡♡ ん"うぅうッ♡♡♡」
「あぁ、ブラマスクしてるから本体はお喋りできないんでした。あ、でももうちんぽが先輩の本体か……。ちんぽの方はさっきからとってもお喋りですもんね。ほら射精我慢できなくて情けなく泣いちゃってます。『一ノ瀬栞様に調教されまちた♡♡♡』『ちんぽを征服されまちたぁ♡♡♡』って」
(お、俺はッッ♡♡♡ 俺はッッ♡♡♡ 俺はァッッ♡♡♡)
頭の中で必死に否定するものの、一ノ瀬の手が肉茎全体を指で包むように圧迫しながら、少し強く握りしめつつ前後に動かした途端。
乳首が一ノ瀬の指の動きと連動するかのようにビリビリと甘痒い疼きを帯びていく。
まるで俺の快楽中枢と性感帯のすべてを掌握しているとでもいうように。
「……はい、もう一滴漏らせ」
──ピンっ♡ ピンっ♡
「ん"ん"ん"ーーーーッッ!?♡♡♡」
脳の芯が焼き切れそうな寸前。
たまらず腰を突き出した瞬間、竿が一際大きく脈打ち、射精への衝動が込み上げてきて。
しかし、『どろり♡』と漏れたのはまたしても一滴だけの白濁の滴。
一ノ瀬を否定していた先程までの思考は、その一滴が溢れ出す瞬間の、もどかしくも暴力的な快感に塗り潰されていた。
視界はブラジャーの裏地に染まり、俺は自身の体の主導権を、完全に一ノ瀬栞へと明け渡していた。
「可哀相ですよね、男の子って。ちんぽなんていう弱点ぶら下げてる時点で、女の子様に勝てないって決まってるのに必死になって抵抗しようとして……無駄なんですよ。私みたいなDランクにですら手も足も出ない癖に、プロなんて……。少し夢を見過ぎなのでは? この試合が終わった後でも、プロに行くなんていう伊達や酔狂を仰られるつもりなんですかね? ……まぁ、私にここまで壊されて甘出しの癖をつけられたマゾがプロになんてなれるわけないか……」
──ぬちゅっ……♡ にゅる……♡ にゅくっ♡ にゅくくっ……♡
「ん"ぁッ♡ ん"うぅぅっ……!!
一ノ瀬の言葉が脳を直撃するたびに『ぴゅく♡』っと、一滴だけ漏らしてしまう。
「どう? 自分のちんちんが女の子様の道具にされてる感じは……? やっぱり嫌? それとも嬉しいの? ……どっちだろうね。まぁどっちでも同じか」
一ノ瀬の手は動いているようにも見えなかったが止まってもいなかった。
肉竿に射精寸前の硬度を維持させたまま、『ぎゅぅぎゅぅ♡』と柔らかく締め付けているだけ。
その指先に込められた力はほんの僅かなのに──まるで彼女の意志が直接伝わっているかのように、ペニス全体が『ピクッ♡ ピクッ♡』と痙攣を続け、彼女からの命令を待ち侘びていた。
(この女……ッ♡ なんでこんなッ♡ こんな女なんかにッッ♡♡♡)
「私に挑んできた男ってみんなそうなんですよねー。私はただ目立たずに隅っこで本を読んでるだけなのに、なんでか皆して『お前なんて俺にかかれば〜』とか、『指導してやる〜』なんて喧嘩売ってきて……」
──くにっ♡ くにっ♡ カリっ♡
胸の尖りが一ノ瀬の指先の愛撫によって炙られ脳髄に電流が走る。
「その結果はみんな同じ。私の体臭嗅いだらもうおしまい。……高校の頃の鬱陶しい委員長とか、同じBF部のエース、果ては規律にうるさかった担任の先生やBFの指導教員だって、私の匂い嗅がせてあげながらちょっとおちんちん握ってあげただけで、みーんなあっという間にちんぽを屈服させられちゃったんですからね」
俺の胸先の突起を一ノ瀬は指の腹でコリコリと弄ぶ。
同時に竿を包み込んだ手が上下にしごく動きを再開する。
「……はい、漏らせ。……もう一滴。……まだまだ。……まだ出せ。ほら、我慢しなくていいんですよAランクの先輩」
──ぴんっ♡ ぴんっ♡
──ぬちゅっ……♡ にゅる……♡ にゅくっ♡ にゅくくっ……♡
(あ"あ"あ"……ッッ♡♡♡ イ"ク"ッッ♡♡♡ イ"ク"ッッ♡♡♡)
──とぷっ♡ とぷっ……♡ とろぉ……♡
「あはは、よっわ〜い。Aランクの先輩、大事な部分が女の子様の命令でしかお漏らしできない立派な立派な弱点ちんぽレバーにされちゃいましたね。一滴……また一滴って。……もう射精って呼ぶのも烏滸がましいですよこんなの。女の子様の命令通りに甘出ししてお漏らしするだけの弱点棒だもん。……ねぇ先輩?」
背後から抱きすくめられたままの俺の耳元で一ノ瀬の淡々とした声が囁かれる。
その彼女の言葉を否定しようとも、『ピンっ♡』と張り詰めた乳首の先端を『チロチロ♡』と舐めるように往復する指先と、先程から立て続けに甘出しを強要されている肉竿を包む手指の柔らかな凹凸によって思考は蕩けていくばかり。
顔を覆い尽くしたブラジャーからは濃縮された一ノ瀬栞のフェロモンが容赦なく染み出してきて、俺の思考を甘く侵食していく。
「……先輩にいいこと教えてあげます。今先輩の顔を覆っているブラジャーって私が昨日一晩中つけていたものですよ。あぁ安心して下さい。別に洗濯キャンセル界隈というわけではなくて、特に運動とかしてない日は連履きしても大丈夫かなって……。まぁもっともそれが、男の子にとってはあまぁ〜い毒にしかならないことは私も知ってるんですけどね……クスっ……」
耳元で紡がれる言葉が一ノ瀬の匂いに包まれた頭の中で反芻される。
彼女の言葉を理解しようとしても霧がかかったような脳内で意味を成さず、脳は一ノ瀬の体臭に犯され続けている状態。
そんな中、一ノ瀬の思想とも言うべき女尊男卑的な言葉を囁かられてしまえば、脳内に一ノ瀬の思想が焼き付けられて、洗脳されていく。
一ノ瀬栞という女は、俺の肉体だけではなく精神すらも蝕んでいたのだ。
「それにしても、高校時代、私が壊しちゃったオス達はどこで何してるんでしょうね? BF全国大会で準優勝まで上り詰めた凄い男の子だったのに、私に文句言ったせいで一切女の子に文句言えないくらいの雑魚になるまでマゾ堕ちしちゃったりとか、私の匂い嗅ぎながらじゃないとお漏らしすらできなくなるほど私中毒になっちゃったりとか……」
「ん"ん"ん"ーーーーッッ♡♡♡」
──ぴんっ♡ ぴんっ♡
──とぷっ……♡
「ほら、また漏れちゃった……。このままじゃ先輩も私の匂いなしじゃお漏らしすらできない廃人まっしぐらですよ? こんな風にお漏らしさせてもらうのにも、私の許可が必要になってくるってわけです。だからほら、頑張って抵抗しないと。Sランク目前のプロ注目の新進気鋭のBFファイターがDランクの後輩女に手も足も出ず、甘出し調教されて廃人一直線……なーんて、笑えませんよね? ……私にとっては笑えますけど。クスっ」
(……ぁ……ぁあ……っ!!♡♡♡)
脳の奥底。
僅かに残った競技者としての自分が警鐘を鳴らす。
このままでは壊される──。
ただ負けるのではない。
一ノ瀬栞という底なしの怪物に、男という男の部分全てを書き換えられ、文字通り『廃人』にされてしまう。
選手生命に引導を渡されてしまう。
(だめだ……っ!! 降参……降参だ……!!)
そう。
俺には輝かしい未来があるのだ。
一ノ瀬はBFで成り上がる気がないのかもしれない。
しかし俺はこの世界に飛び込んで、一心不乱にその技を、肉体を、精神を磨き続けてきたのだ。
それがこんなぽっと出の女との練習試合なんかで台無しにされていいはずがない。
ならば。
ならばやるべきは。
(……降参……降参して……助かってからまた……やればいいッッ!!)
BF競技における絶対の権利。
敗北を認め、勝負を終わらせるための魔法の言葉――。
(参った!!! 俺の負けだ!!!)
「ん"ーーーーッッ!! ん"ぅううッ──!!♡♡♡」
顔に装着されたブラ越しに全力で首を振り叫ぶ。
しかし漏れ出したのはくぐもった声。
口元を強固に縛り上げる黒いレースとシルクのカップが、俺の降参宣言を無慈悲なノイズへと変換する。
「あら。何か言いたいんですか、先輩。……あれかな? おちんぽが気持ちよすぎて言葉も忘れちゃったとか……そんなわけないか、クスっ」
──ぎゅうぅっ♡
「ん"ん"ん"ーーーッッ!!♡♡♡」
「あはは。ダメですよ、先輩。そんなにフガフガ言っても、私には『もっと強くしごいて』って聞こえちゃいます。……あ、もしかして『ギブアップ』って言いたいんですか?」
一ノ瀬は俺の髪を後ろから掴み、無理やり顔を上向かせた。
視界を覆うブラジャー越しに、彼女の冷え切った笑みが見えるような気がした。
「……残念。BFのルールを思い出してください。降参は『審判に明確に伝わること』が条件です。……ねぇ、レフェリーさん。今の、先輩が何言ってるのか聞こえました?」
リング上、審判役である同じ部活の生徒は困惑した。
何せもう明らかに決着はついているのだ。
Dランクの一ノ瀬が勝ちで、Aランクの男の負け。
だが降参の声が聞こえないのも事実で……。
自分だけでは判定を下せないと判断したレフェリー役の生徒は一条冴子部長へ視線を向ける。
しかし、視界の端に映ったのは彼女が首を横に振る姿。
つまり、冴子部長は審判の介入を許さないとの判断だ。
それは即ち試合終了のゴングは打たれないということ。
「……聞こえませんでした。降参と判定できません」
「クスっ……だそうですよ先輩」
──ぎゅうぅっ♡ ぎゅうぅっ♡
「ん"ん"ん"ん"ーーーーッッ!!♡♡♡」
「残念でしたね。先輩の最後の切り札も使えず、降参宣言も誰にも聞こえてないとか。……つまり、この試合はまだ続くってことです。先輩の精子が、魂の一滴まで枯れ果てるまで……ね?」
──ピンッ♡ ピンッ♡
「ん"ふぅ"っ!?!?♡♡♡」
降参を拒絶された衝撃に、身体が絶望の痙攣を起こす。
一ノ瀬は俺が試合を勝手に終わらせようとしたことへの制裁を加えるように、さらに精密で、執拗な『甘出し調教』を再開する。
「降参なんてさせませんよ。先輩はさっき、私を『めちゃくちゃにする』って言ったじゃないですか。……有言実行してくださいよ、Aランク様。……ほら、また漏らせ」
──にゅるぅ♡
──びゅくっ……♡
「ん"ん"ん"ーーーーッッ!!♡♡♡」
「あ、また出た。……いいですよ、その顔。女のブラの中で涙を流して、必死に『やめて』って命乞いしてるのに、おちんぽは一滴ずつ私の指に媚を売って……。負けるはずのない女に包まれて絶望に歪むその表情……想像するだけで傑作です」
一ノ瀬の指が肉竿の敏感な部分を指圧する。
ただそれだけで、先端からは一滴、また一滴と白濁を引き摺り出されていく。
そしてそれを出すたびに、俺の心は削られ、一ノ瀬への恐怖と、そして抗いがたい依存心に支配されていく。
『ピクピク♡』と自発的に震える竿だけが唯一、まるで一ノ瀬の手から逃れようとしているかのように──。
「ほらほら見てくださいみんな。先輩のちんぽが可愛くなっちゃってる。私の手の中で『もうダメ♡ もう許して♡』ってピクピク震えてます」
(あ……♡ もうやめ……♡ 抵抗したらまた……っ♡)
ここにきて内心に生まれつつあったのは一ノ瀬への畏怖。
その圧倒的な支配力と暴力的な快楽が俺の心を折ろうとしていた。
(ああ……だめだ……。俺は……もう助からない……っ♡)
俺の降参はもはや敗北を認めるためのものではなかった。
これ以上の快楽という暴力から『逃がしてほしい』という、哀れな獲物の悲鳴。
しかし、それを一ノ瀬栞という女は許さない。
俺は自らの放った一滴一滴の白濁が、リングの床に敗北の証として溜まっていくのを、ただただ一ノ瀬の濃いフェロモンの中で感じ続けるしかなかった──。
##P3 調教@タイツ猿轡、生尻顔面騎乗、人間椅子化、呼吸管理、快楽との紐づけ、マゾダンス、顔面騎乗のまま読書に耽る、オナニーの道具、一ノ瀬栞の絶頂、降参、敗北の余韻
「……先輩今どんな顔してるんですか? このブラジャー外してみましょうか?」
「ん"ん"ん"ん"ん"ーーーッ!!♡♡♡」
一ノ瀬の手が後頭部でストラップを解いた。
視界を奪っていた黒い闇が不意に剥がれ落ちる。
「ぷはっ……! はぁっ……はぁっ……!!」
急激に流れ込んできた酸素。
久方ぶりの新鮮な空気を、俺は汚く喘ぎながら貪った。
男としてのプライドもBFファイターとしての矜持もへし折られ、惨めさと快感、涙と涎でぐちゃぐちゃになった俺の顔。
それを見下ろす一ノ瀬の瞳は、まるで道端に転がる壊れた玩具を眺めるような、薄ら寒い無関心に満ちていた。
「あは、ひどい顔。……でも先輩、まだ終わりじゃないですよ?」
そう告げた彼女が次に手をかけたのは、その豊満な下半身を包み込む厚手の黒タイツだった。
彼女の指がタイツの締め付けた部分を下ろしていくと、汗ばんだ肌に生地が擦れる湿った音と共に彼女の柔らかな太ももの輪郭が露わになっていく。
そしてタイツが完全に脱ぎ捨てられたところで、アリーナの照明に照らし出されたのは、剥き出しの、白く肉感的な太ももだった。
そこから立ち昇るのはブラジャーの比ではない、濃縮された『一ノ瀬栞』の熱気と雌の臭気。
その『むわっ♡』と湯気立つような甘い匂いが俺の鼻孔を刺激してきて──。
(あ……あぁ……っ♡)
「……はい、お口開けてくださいね」
──降参しなきゃ……ッ!
『降参』の二文字を発そうとした矢先。
口を開いて無防備になった俺の口腔に、脱ぎたての、まだ彼女の体温で汗ばんだタイツが、丸められた状態で強引に押し込まれる。
「ングッッ!!」
舌を押し潰し口腔の隅々まで彼女の匂いで満たす布の塊。
厚手のナイロン生地が一気に粘膜を埋め尽くした。
さらにそれだけではない。
一ノ瀬は俺の口から飛び出して余ったタイツの生地を、こともあろうに猿轡の要領で俺の後頭部できつく縛り上げてしまったのだ。
完全に封殺された俺の声。
叫ぼうとしても意味のないくぐもった音しか出すことができない。
「……これでよしっと。これで先輩は言葉を口にする必要もなくなりました。あとは私のための道具として、その役割を果たしてくれればいいですから」
──どんっっ!
何が起こったのか理解できない俺を、一ノ瀬は簡単に突き飛ばす。
リングのマットの上に仰向けに倒れ、声を奪われ、股間を赤く腫らした無様なAランクの成れの果て。
彼女はそんな俺の顔を跨ぐようにして立ち、ゆっくりとその腰を下ろしていく。
先程までの顔面椅子どころの騒ぎではない。
彼女は俺の鼻と口を、自身の秘部──タイツという防壁すら失った生身の重厚な臀部で、圧し潰そうというのだ。
「ん"ッッ!! ん"ッッ!! ん"ッッ!!」
(やめろ!! こ、こんなのッッ!! おかしいだろッッ!!)
俺は必死に抵抗しようとした。
仰向けに転がされたまま腹筋に力を込めて、一ノ瀬の太ももに両手を伸ばす。
なんとか押し返し上半身を起こせばこの悪夢のような光景から逃れられるはず……そう信じて──。
──どしっ♡♡♡
「ん"ん"ーーーッッ!!♡♡♡」
しかし一ノ瀬の巨大な臀部はそんな俺のちっぽけな抵抗をものともしなかった。
伸ばされた両腕、添えられた両手を巻き込みながらゆっくりと迫ってきた重厚な質量は、持ち上がりかけた俺の顔面を、俺の努力を嘲笑うかのように覆い被さり──。
──むっぎゅぅぅうううっっ♡♡♡
潰し込んだ。
「ん"ぉぉおおっ♡♡♡ ふぐぅぅっ♡♡♡」
顔面全体を包み込む圧倒的な質量と熱量。
一ノ瀬栞の剥き出しの柔肉が、俺の鼻先を起点に瞼のあたりまでを一息に押し潰し、息苦しさに加えて視界そのものを奪っていく。
顔の形が変わるんじゃないかと思うほどの圧迫感。
抗いようのない重量感に、まるで大地に押し付けられた虫ケラのような気分を味わわされる。
──むわぁ♡♡♡
「ん"ぅううっっ!?!?♡♡♡」
しかもそれだけではなかった。
彼女の下半身はタイツ越しですら凶悪だったというのに、今や一切の隔てるものが存在せず、生々しい肌の質感が直接顔面を包み込んでいる。
それに加えて口の中に放り込まれたタイツからは、濃縮された彼女の汗と雌臭が蒸し上げるように発散されて。
心持ちはまさに、一ノ瀬栞という女が作り出した甘美な罠に閉じ込められてしまった哀れな小虫そのものであった。
──どしんっ♡♡♡
「ん"ふぅうううッッ♡♡♡」
「ダメですよ、勝手に動いちゃ」
だが閉塞感も一瞬のこと。
一ノ瀬が不意に腰を浮かせ、顔を覆っていた熱が消える。
しかしそれは女神様のお慈悲ではない。
「先輩はもう私の椅子なんですから」
見上げた視界の先にはこれから俺を圧殺せんとする彼女の豊かな臀部が、凶器のような質量を伴って宙に留まっていて──。
──どすんっっ♡♡♡
「ん"ん"ん"ーーーッッ!!♡♡♡」
重力に任せて振り下ろされた彼女の肉厚な臀部が、俺の顔面を真っ向から叩き潰す。
鼻っ柱が軋み、瞼の裏で火花が散った。
リングに後頭部がめり込み、鈍器で打たれたかのような衝撃。
それは快楽というよりも、圧倒的な暴力としての重みに違いなく。
一ノ瀬の生の尻肉はブラやタイツ越しとは比べ物にならないほどの圧力と温もりで俺の顔を押し潰してくる。
「苦しい? でもまぁもう少しすれば気持ちよくなってきますよ。私のお尻で窒息して脳が酸欠になると同時に私の匂いしか認識できなくなって……。先輩のちんぽが無意識に求めていた快楽の真実に辿り着きます」
──どすんっ♡ どすんっ♡
「ぐふっ、ん……っ!」
彼女の腰が再び浮き上がり一気に落下すれば、肺から空気が強制的に押し出されていく。
そして呼吸を整える間もなく、二度、三度と彼女は腰を跳ね上げ、俺の顔面に容赦のないプレスを繰り返した。
明滅する視界。
逃げようとする首を彼女の太ももが万力のように締め付け、俺はただ、降ってくる衝撃を正面から受け止めるだけの肉のクッションへと成り下がっていく。
それでも一ノ瀬の臀部の無慈悲な行進は止まらなかった。
『どしん♡ どしん♡』と頭蓋に響く鈍い音。
繰り返される衝撃のたび、彼女の体温が俺の肌に、より深く、より密接に刻印されていく。
もはや酸素を求める本能さえも彼女の尻に敷き潰されていくようだった。
──どしんッッッ♡♡♡
そうして数十回の蹂躙ののち、彼女はとどめと言わんばかりに、今日一番の重みで俺の顔を圧し潰したまま動かなくなった。
静寂。
耳元で聞こえるのは、彼女の勝ち誇ったような笑い声と、顔の中で鳴り止まないドクドクという鼓動だけ。
しかし、そんなある種の心地よさに浸る余裕はなかった。
嵐のような衝撃が止んだ直後、もぞもぞと位置を整えるように尻を左右に振った一ノ瀬が、逃げ場を塞ぐようにどっしりと腰を据え直したのだ。
肺に残ったわずかな空気を吐き出すことさえ許されない完璧な真空。
鼻も口も彼女の柔らかな肉に埋まり、吸い込もうとするたび、吸盤のように肌が吸い付いて呼吸を阻害。
かと言って、口の中に詰め込まれたタイツも同様に呼吸の邪魔をする。
確実な死の予感が脳を白く染めていく。
(うっ……苦じぃぃ……ッッ……!!♡♡♡)
「ほら動かない。先輩のお顔はもう私の椅子なんだから勝手に動いちゃだめですよ。私のお尻を受け止める義務があります」
意識が遠のきかけたその時、ふっと顔にかかる圧力が少しだけ緩まった。
『……吸っていいですよ』という冷ややかな無言の許可。
俺は狂ったように息を吸い込んだ。
空気。
久方ぶりの酸素。
しかし必死に吸い込んだ気体の塊は外気ではなく、濃厚すぎるほどに凝縮された一ノ瀬の女の匂い。
彼女の汗と体温が練り込まれた雌フェロモンの香りが脳にダイレクトに叩き込まれ、肺の隅々までが彼女の匂いに塗り潰され、血液中の酸素までもが一ノ瀬の匂いの毒に……官能の毒に、汚染されていく。
「……はい、終わり」
──どしっ♡♡♡
一ノ瀬の重々しい尻が再び顔面を覆う。
視界は一瞬にして暗闇に塗り潰され、酸素を求めて空気を吸い込んでいた鼻の穴が柔らかくも弾力のある肉に塞がれる。
一ノ瀬の汗を吸ったタイツが唇の周りに貼り付き、隙間から染み出る蒸れた香りが鼻腔を侵食。
彼女の匂いと重みしか感じられない極限の密閉空間。
それはまるで彼女の下半身の牢獄に囚われたような錯覚を俺にもたらしていた。
しかし、そこに新たな刺激が加えられる。
「……このまま乳首いじめられちゃったらどうなりますかねーっと。さっきちくびとちんぽの回路繋げちゃったから、苦しいのがきもちぃって脳バグ起こし始めちゃうかもですねぇ。ほらこうして乳首を優しく撫でてあげると……」
──すり……♡ すり……♡ すり……♡
(あ……っ♡ それっ……やめ……っ♡)
タイツが詰め込まれた口腔の奥から漏れるのはくぐもった呻き声だけ。
乳首に与えられる刺激が優しいものであるが故に耐えることは難しく、むしろもどかしい快感の渦に意識が飲まれていく。
「ふふ……声も出せないのに身体は正直ですね。乳首を指でさすられただけで全身が小刻みに震えてる。ほらもっと感じていいんですよ?」
──かりっ♡ かりっ♡
「ん"ッッッ!?!?!?♡♡♡」
今度は硬い爪の先が敏感な突起を弾いた。
「効いちゃいますよね〜。優しい刺激から一転しての強い刺激って脳が混乱しちゃうんですよね。で、身体は『この女の人に虐められると気持ち良くなっちゃう』って誤解しちゃうんです。……その女は先輩の顔を尻で敷いて椅子にしちゃうような酷い女なのに……クスっ。明らかに脳のバグですよね。だって、こんなにも酷いことされてるのに、そんな女相手に媚びるしかできなくなっちゃうなんて……クスクスっ。ほら、ご主人様だぞ〜」
──かりっ♡ かりっ♡ かりっ♡
残酷なほど正確な一ノ瀬の手つき。
爪の先が俺の乳首を繰り返し弾くたび脳天を稲妻が駆け抜ける。
この状況においても性的興奮が冷めやらぬのは、彼女の言うように快感の誤作動に他ならなかった。
「命の維持に必要な呼吸だって私のお尻がコントロールしてるんです。先輩が死なないように生き永らえさせてあげるか否かを決められるのも私。……つまり先輩は私に命も運命も支配されちゃってるんですよ」
彼女の尻が僅かに浮き上がった。
肺が貪欲に空気を求める。
だがそれは安堵の時間ではなかった。
「……このタイミングでちんぽ握ってやると」
──ぎゅっ♡
「ん"ん"ん"ん"ん"ッッッ──!?!?♡♡♡」
体の中に行き渡る一ノ瀬の濃厚な匂い。
そして何より、股間を包み込んだ手のひらの温かくて柔らかくて優しい圧迫感。
そして次の瞬間、天井が落ちてくる。
──どすっっ♡♡♡
「──ッッ!?!?!?♡♡♡」
今までに体感したことのない快感が頭の中で爆発した。
視界がホワイトアウトし、一瞬にして脳の働きが停止する。
一ノ瀬の尻肉が顔面を圧迫しているというのに息苦しさはもはや感じない。
感じるのは圧倒的多幸感と全身を駆け巡る灼熱。
「はい、結びついちゃいました。私の匂いと私の椅子になれることの喜び。……それと乳首とちんぽの快楽が今一直線に繋げられちゃったんです。脳がバグを起こし始めてますよ先輩。……ほら今私の椅子になれたことが快楽に変換されてる」
──むにゅぅっ♡♡♡
「ん"ぉッ……♡ お"っ♡ ん"ぉおおッ──!?!?♡♡♡」
──ぴゅくっ……♡
「……と言っても漏れるのは一滴だけなんですけどね。さっきしてあげた甘出し訓練がここで効いてくるってわけです。通常の絶頂のような気持ちよさの癖に、漏れるのは一滴だけ。しかも通常の絶頂とは違って一度では終わりません。甘出しと同じように何度だってイケちゃいます。……はい、お返事は?」
──ずしり……♡
言い終わった瞬間に一ノ瀬の臀部がより一層重みを増してのし掛かってくる。
まるでこの世の理不尽を圧縮したような彼女の体重。
それは一ノ瀬栞という絶対的存在の象徴。
だが、その苦痛の中に確かに存在するのは抗いがたい快楽の兆し──。
(ん"お"お"ぉぉお"ぉお"ッッ!?!?♡♡♡)
──びゅくりっ……♡
「ね? 呼吸できない苦しさも私の椅子に選ばれた幸福も死ぬ時の絶望も……全部快楽に変換されるようになったでしょ?」
一ノ瀬の言葉を否定する理性はもはや存在しない。
彼女の声や匂いに含まれる甘美な毒によって全身を犯された俺は、脳の中で何かが音を立てて千切れるのを感じた。
頭が痺れ意識が遠くなるような感覚。
しかし下半身に集中する灼熱のような熱源が、意識を飛ばすことすらも許さない。
それどころかこの苦痛と快感は、俺の顔面に『どしり♡』と腰掛けた女神様が与えてくださったものなのだとすら思えてきて──。
気づけば無意識のうちに、俺は一ノ瀬の太ももに縋りつくようにしがみついていた。
「あはは、征服完了〜。ほらほら、後輩の女の子のお尻様に命乞いしないと窒息死させられちゃいますよ〜?」
──どんっっ♡
「ん"ぉぉぉッッ──!?!?♡♡♡」
──ぴゅるっ……♡
一瞬浮いた彼女の尻が再び重みを増してのし掛かってくる。
同時に乳首への刺激も再開される。
今度は両手で同時責めだ。
親指と中指で挟み込んでつねり上げたかと思えば次の瞬間には人差し指の爪先で軽く弾く。
左右交互に襲い来る鋭敏な刺激が脳髄を直撃し、意識を刈り取ろうとしてくる。
──かりっ♡ かりっ♡
「ここで意識飛ばしたら二度と目が覚めないかもしれませんよ? 大丈夫ですかー? 生きてますかー? クスっ」
一ノ瀬が爪先で乳首を引っ掻くたび全身が痙攣し股間から『どぷっ……♡』と僅かな白濁が溢れる。
快楽というよりももはや拷問に近い感覚。
やがて酸欠で意識を失いかけたタイミングで──。
「……はい、呼吸タイムです」
一ノ瀬が不意に体勢を緩めた。
それと同時に全身を圧し潰していた重力の枷が外れ頭上から解放される。
濃厚な雌フェロモンを纏った空気が肺の中を満たし、彼女の体温と匂いが肺胞に染み渡る。
そして取り戻した視界の先に見えたのは、女の尻。
丸みを帯びたそれは女を象徴する部位でありながら、圧倒的な質量をもって頭上に君臨していた、一ノ瀬の臀部。
俺の視界を埋め尽くしていたのは、そんな一ノ瀬の尻が重々しく顔面を覆い尽くさんとしている光景。
その光景を目の前にして、湧き上がってくるのは恐怖か。
いや違う。
確かに、俺はこの女に勝てるという幻想を完膚なきまでに打ち砕かれた。
だが同時に感じていたのは抗いがたい支配への恍惚と忠誠心──そして快楽への渇望であった。
故に俺は、目の前に降臨されたお尻様へ向かって、自身の顔を積極的に擦り付けるようにして媚びたのだ。
彼女の尻肉の温度や柔らかさや匂いを顔全体で味わうようにしながら──。
──みしり……♡
「ん? ようやく自分から媚びるようになったみたいですね。今更泣いて喚いて命乞いでもしてみます? ……ほらどうぞ」
一ノ瀬は俺の頭を押さえつけるようにして、尻の割れ目に埋めたまま嘲笑った。
彼女の嘲笑と共に押し潰されていく自我。
「あ〜あ……腰まで振っちゃって。ゆらゆらと右に左に……。それが負けを受け入れたオスの惨めなマゾダンスってわけですか。男のくせにみっともない……。でもいいですよ。先輩がそこで無様に踊ってる限りは窒息死させないであげます。その代わり……」
──どんっっ♡
「ん"ッッ!!!♡♡♡」
「私はここでしばらく読書させてもらいますから。さっきまで読んでた官能小説、続きが気になってたんですよね」
言うが早いか顔面の上から一切の反応が途絶えた。
時折尻がわずかに浮き上がり匂いの供給はなされるものの、依然として圧迫は継続しているし何より媚びるのをやめてしまえばフェロモン入りの空気すら供給を断たれてしまうという恐怖感が俺を支配していた。
「クスっ……そうそう。私が読書してる間は私の椅子として奉仕してください。呼吸ができなくなったら私に訴えてください。ただし媚び方はしっかりと考えてから実行してくださいね? もし私を不愉快にさせたら……どうなるかわかりますね?」
それはもはや天からの勅命だった。
窒息の恐怖と快楽の渇望に支配された俺に選択肢など与えられていない。
故に俺は一ノ瀬の尻肉が微かに上下する動きに合わせて自身の頭を前後左右に動かし彼女の香りを吸い込む。
媚びるためだけに捧げられた、儀式のような振る舞い。
もちろん腰の動きも忘れない。
側から見ると、女の尻の下で蠢く芋虫のような、さぞ滑稽な姿に違いなかったであろう。
だが、そんな椅子としての役割に変化が訪れる。
──むわぁ……♡♡♡
突如として一ノ瀬様の……女神様のお尻様の温度が上昇する。
それに伴って増した湿度とフェロモン濃度によって脳が焼かれる。
一ノ瀬様が腰を少しずらしたときに『ぐにゅり♡』と沈み込みながら柔らかく変形した臀部の中心部。
「……言ってませんでしたけど、私結構性欲が強い方なんです。だからこうやって官能小説を読んでるとどうしても我慢できなくなってきて……♡」
──にゅるっ……♡
彼女のその発言を裏付けるように、蒸れた女の茂み……その奥地に潜んでいたぬかるみが鼻先に擦り付けられる。
「ん"……ん"……ッッ♡♡♡」
呼吸するために吸い込んだ空気。
先程まで汗による癖になるような匂いが大半を占めていたものの、今度は一ノ瀬様の女の部分から発せられる濃密な甘い匂いが混じっていた。
その淫猥な蜜に魅入られた俺は一心不乱に鼻腔から空気を吸い込む。
すると──。
──ぐちゅぅ♡
一ノ瀬様の割れ目が湿った音を立てながら俺の鼻先へと押し付けられた。
『ぁ……♡ ん……♡』という微かな嬌声が頭上から聞こえてくる。
「……先輩は後輩の女の子のオナニーの道具になっちゃったんです。私が官能小説を読んでる間、ずっと私の椅子兼オナニーの道具として使われちゃうんです。惨めですか? クスっ♡」
──ぬちぬちぬち……♡
おもむろに腰を前後に揺すり始めた一ノ瀬様は、俺の顔の上で、自分を『悦ばせる』ためだけの動きを始めたのだ。
俺の意思や尊厳などは、もはや彼女の快楽のための歯車の一部に過ぎない。
しかし、腰を揺する一ノ瀬様から時折発せられる短い声には、俺がどれだけかかっても、一滴たりとも引き出すことすらできなかった、女としての本能的な悦びの色艶が宿っていた。
「ん……っ♡ ぁ……っ♡」
──ぬちゅ♡ ぐちゅ……♡
一ノ瀬様の肉襞の熱さと粘ついた質感が鼻先に伝わってくると共に、女神様の最深部から溢れ出す、脳を溶かすような濃厚フェロモンがダイレクトに突き刺さってくる。
一ノ瀬様の女の部分に脳を染め上げられていく。
「……さっきの続きから……あっ♡ ん……♡ ぁあ……♡ はぁ……♡ この展開は……♡ あぁっ……♡ やっぱこの作者っ♡ わかってますね……っ♡」
一ノ瀬様の独り言めいた喘ぎ声が耳朶を打つ。
官能小説の中の情事と同期するかのように、彼女の腰使いが大胆になり、その淫靡なリズムに合わせて割れ目からトロトロと蜜が溢れ出す。
──ゆさゆさっ……♡ ぎゅぅぅぅ……♡
「ん"ん"ん"ッッッ♡♡♡」
リング上での自慰行為。
男としての尊厳が崩れ落ちていく音がする。
「クスっ……官能小説を読みながらAランクの先輩を顔面椅子にしてオナニー……これって最高の贅沢じゃないでしょうか?」
──ずしっ……♡ ぎゅぅぅぅ……♡ ぬちゅっ♡ ぬちゅっ♡
俺は言葉を失っていた。
一ノ瀬様の体重が『ぐにゅっ♡』と顔全体を押し潰し、前後に揺れる巨大な臀部のグラインド運動が『ぬちぬち♡』と尊厳を擦り潰してくる。
「ん……♡ やばっ……♡ 久しぶりだからすっごい濡れてますね……♡ この先輩椅子使ってオナニーするのやばすぎっ……♡」
──ぎゅぅぅぅぅ……♡♡♡
頭蓋を締め付ける太もも。
顔面に押し付けられるぬくもり。
一ノ瀬栞という女体が作り出した天然の檻の中で俺の意識が快楽と屈辱に染まっていく。
「あぁっ……♡ この先輩椅子使ったオナニー……やばすぎる……♡ はぁっ……♡ 官能小説読んでるだけでこんなに濡れるなんて……♡」
今までにないくらい上機嫌な声音で喘ぎながら一ノ瀬様は腰を揺すり続ける。
──ぬちぬちっ♡ ぬちゃ……♡
官能小説の内容はわからない。
しかし、俺の技は、経験は。
その本一冊にすら及ばなかったのだ。
そんな無力感を味わっている間にも──。
「……あぁ♡ イッちゃうかも……♡」
──ぐりゅっ……♡♡♡
一ノ瀬様がこれまでにないほど深く、鼻先に割れ目を擦り付けてきて──。
「あっ♡ あっ♡ やばっ♡ イクっ♡ イクっ♡ あっ……♡ あッ……♡ ああぁっ……!!♡♡♡」
一ノ瀬様の下半身が歓喜の震えと共に、俺の顔面をこれでもかと圧し潰した。
鼻先に押し付けられた割れ目が、熱い熱い愛液を『どぷり♡』と吐き出し、俺の顔とタイツをぐちゃぐちゃに汚していく。
「ん"ん"ーーーーッッ!!!♡♡♡」
俺の口腔を塞ぐタイツが彼女から溢れ出した蜜を吸い込み、重く湿っていく。
鼻腔を貫くのは、これまでの人生で嗅いだこともないほど濃密な雌の絶頂の残り香。
視界は彼女の尻肉に埋もれ、肺の中には彼女のフェロモンが充満し、脳内は彼女の『イッた』という衝撃の余波だけで、文字通り真っ白に焼き切れていた。
「はぁ……っ♡ はぁ……っ♡ んっ……♡」
絶頂の余韻に浸りながらも、一ノ瀬様は腰を下ろしたまま、もぞもぞと尻を左右に振る。
もはや責めですらない。
ただ、俺というオナニーの道具を使って、自らの火照りを冷ましているだけの無慈悲なアフターケア。
だがその無意識のグラインドから漏れ出した一ノ瀬様の致死量の雌の部分が、死にかけた肉竿を刺激し、最後の一滴を無様に搾り取っていく。
──どぷっ……♡
(ぁ……ぁあ……っ♡)
俺の意識は半分以上闇の中にあった。
Aランクのプライドも、プロへの夢も、もはやどうでもいい。
ただこの圧倒的な質量と匂いの中に永遠に埋もれていたい──。
そう願ってしまうほどに、俺の精神は一ノ瀬栞という怪物に、完膚なきまでに叩き折られていたのだ。
………
数分後。
満足したのか、一ノ瀬様の腰が唐突に『ひょいっ♡』と上がる。
「……ん"っっ♡♡♡ ん"ん"っっ♡♡♡」
顔を覆っていた重圧が消え、俺は汚く喘ぎながらリングのマットに大の字になった。
口にはタイツが詰め込まれたまま、股間からは白濁がだらしなく滴り、目は焦点が合わずに天井を仰いでいる。
一ノ瀬様はそんな俺をゴミのように見下ろすと、何事もなかったかのように傍らに落ちていた文庫本を拾い上げた。
「……あ、レフェリーさん。私もう疲れちゃいました。小説の続きも読み終わったし満足したので……この試合、私の『負け』でいいですよ」
「え……?」
審判も、そして観客席も静まり返った。
誰がどう見ても一ノ瀬栞の圧倒的な勝利。
今まで全くと言っていいほど目立ってこなかったDランクの文学少女が、男子の中で今最も勢いのあるAランクの先輩ファイターを完全に組み敷き、調教したのだ。
しかし彼女は、Aランクの先輩を『性欲処理の椅子』として使い潰した挙句、勝敗すらも『飽きたから譲る』という、最大級の侮辱を口にしたのだ。
「ギブアップします。……じゃ、お疲れ様でした」
彼女はそう言い残すと、俺の顔から引き抜いた『俺の唾液と彼女の蜜でぐしょぐしょになったタイツ』の結び目を解き、さらにリングの隅に落ちていた『黒いブラジャー』を拾い上げた。
「これもういらないんで。……先輩にあげます。今日の指導の記念品です」
──べちゃっ♡
ぐったりとした俺の顔面に、彼女の体温と匂いが染み付いた下着の類が、無造作に投げ捨てられた。
鼻を突くのは、俺を廃人へと追い込んだあの魔性の香り。
「……ッッ♡♡♡」
(まってッッ♡♡♡ 行かないでッッ♡♡♡)
しかし、俺は返事すらできなかった。
脱ぎ捨てた上着を纏った一ノ瀬様がリングを降り、アリーナを去っていく足音だけが、遠くで響く。
リングサイドで、一条冴子部長が満足げに微笑んでいるのが、ぼやけた視界の端に映る。
その瞬間俺は全てを悟った。
自らが、一ノ瀬栞という怪物を目覚めさせるための当て馬であったということに。
「ん"ぅッッッ♡♡♡」
──どぷっ……♡
全身から消え去った重みを惜しむように、ピクピクと震えた股間から、一滴だけ精液が迸る。
それも全て、一ノ瀬様の巧妙な手つきによる乳首と竿への愛撫によって植え付けられた癖。
それは彼女が去った今もなお俺の身体を甘く蝕んでいて、腰の奥深くに刻み込まれた疼きは決して消えないまま燻り続けている。
「ん"ぅッッ……♡♡♡」
──ぴゅくりっ……♡
顔面に撒き散らされた一ノ瀬様の濃厚フェロモン。
そして彼女の体臭に塗れた下着の山に顔を埋めたまま、俺は絶望的な快楽の波に身悶えしていた。
それらを退ける力すら残っていない。
俺は観衆の嘲笑と哀れみの視線を浴びながら、彼女が残した『雌の抜け殻』の匂いに包まれ、ただ静かに。
Aランクとしての……そして一人のBFファイターとしての死を受け入れるしかなかった──。
………
……
…
##P4 一ノ瀬栞がもたらした影響~同級生佐々木と加藤あやめの場合~@囁き責め、勃起指摘、ズボンの上からいじられる、直接手コキ、雑魚女・加藤あやめの下剋上、寸止め、射精への誘惑、甘出し訓練、連続射精、顔面騎乗の最後の光景
Aランクの勢いのある男がDランクの文学少女幽霊部員に敗れて以来、部活内のパワーバランスは完全に崩れてしまっていた。
あの日……Aランクの男がDランクの一ノ瀬栞の尻の下で悶えていたあの時、リングサイドでは、静かな……しかし抗いようのない『変化』が起きていたのだ──。
………
観客席の最前列で固唾を呑んで戦いの行く末を見守っていた男子部員の一人・佐々木(Cランク)は、自分の身に起きた異変に驚愕していた。
Aランクの先輩の手管を学ばせてもらおうと試合を観戦していただけなのに、股間がかつてないほどに熱く、そして硬く張り詰めていることに気がついたのだ。
尊敬していたAランクの先輩が幽霊部員である一ノ瀬の尻に顔を埋められ、一滴ずつ漏らすという『甘出し』で尊厳を搾り取られている。
それは本来、競技者として憤るべき……あるいは同情すべき光景のはずだった。
だが、本能はそれを……。
『羨ましい』と感じてしまっていたのだ。
一方、その隣に座っていた女子部員・加藤あやめ(Eランク)の身体にも異変が起きていた。
目の前で行われていた一ノ瀬の圧倒的な性技と支配の芸術を見せつけられながらも、それまで平静を保っていた彼女の胸中に小さな火種が灯る。
「……ねぇ、佐々木君──」
………
佐々木と加藤の仲は良好と言っても差し支えなかった。
なんせ二人は同じ高校の出身であり、同じ時期に聖武館大学への入学を決めた同級生で、目の前の怪物・一ノ瀬栞と同じく2回生であった。
高校の頃から熱心なBF部のメンバーであった佐々木が、当時からよくつるんでいた加藤へとBFの魅力を説き続け、大学入学後、半ば強引に同じBF部──第一BF技術部へと引き摺り込んだのだ。
引っ込み思案な加藤あやめにとって、この刺激の強すぎるBF競技という世界は本来なら無縁なはずの場所だった。
練習のたびに顔を赤くし、佐々木の背中に隠れるようにしてアリーナの隅にいた彼女。
当然そんな状態ではランク戦だってまともにできるはずもなく、彼女の序列は入部当初のFランクから、学年が上がることで自動昇格を果たしたEランク。
そんな彼女を半ば無理やり誘ってしまった佐々木自身の負い目からか、彼女を守ると口にしながらも、胸中にはある種の『男としての優越感』を抱いていたのだ。
(あやめをこの部活に誘ったのは俺だ……。だから、俺がこいつを守ってやらなきゃいけない)
それが佐々木の掲げていた思想。
だが今、彼らの目の前のリングで繰り広げられている惨劇は、彼のそんな『男の自負』を根底から腐らせていく。
──どすんッ……♡ むぎゅぅぅっ……♡
佐々木や加藤と同い年である一ノ瀬栞の重厚な臀部が、Aランクの先輩の顔面を無慈悲に押し潰すたび、佐々木の喉は渇き、股間は裏切りを始める。
自分よりも遥かに格上の男が『女の椅子』へと成り果てている……そんな光景が、守るべき対象だったはずのあやめの隣に座る佐々木の深層心理に眠っていた『屈服への渇望』を、暴力的に呼び覚ましてしまっていた。
「……ねぇ、佐々木君。すごいですね」
不意に隣から湿った声がした。
見れば、あやめが一点を見つめている。
当然、その視線の先には一ノ瀬の尻に埋もれて喘ぐAランクの先輩の姿が映し出されていた。
「あ……あぁ」
「BFが強い先輩とかって……ちょっと怖くて近寄りがたいな~って思ってましたけど……。強い先輩でも、あんな風に女の子の椅子にされて、むげに扱われてるのに気持ちよくなっちゃうんですね」
あやめの声は妙に平坦で感情が読み取れない。
いやむしろ感情がこもっていないからこそ不気味だった。
「あ、あやめ……? で、でもあの一ノ瀬って幽霊部員、ちょっとやりすぎな気が……これじゃもう試合どうこうじゃなく──」
「私怖かったんです。佐々木君に誘われて……。こんな男の人と女の人が剥き出しで戦う場所に入れられて……。毎日、怖くて、眠れない日もあって……」
言葉を遮ったあやめがゆっくりと佐々木の方を向いた。
その視線はどこまでも穏やかで優しい。
なのに佐々木の背筋をゾクリと震わせた。
「あやめ……? なぁ、あや──ッッ!」
あやめに腕を掴まれ、身体を少し強引に引き寄せられたせいで言葉が詰まる。
しかしあやめはなんの反応も示さず、視線はいつの間にかリングへと戻っていた。
Aランクの先輩が蹂躙される姿を興味津々といった様子で見つめている。
お化け屋敷でしがみつかれたような……それでいて視線は前を向いている違和感。
「……佐々木君」
彼女がもう一度ゆっくりと振り向き佐々木の名前を口にした。
だがその瞳にはいつもの臆病さや憂いの色はなかった。
そんなあやめの手が、佐々木の震える膝の上に置かれた。
布越しに伝わる、彼女の指先の異様な温かさ。
「一ノ瀬さんが羨ましいです。でも私なんかじゃって……なかなか勇気がでなくて……」
「あやめ……なにを言って……ッッ♡ うぁッ♡」
──すりっ……♡ すりっ……♡
反射的に腰が浮いてしまう。
あやめとの練習はもちろん、ランク戦ですら感じたことのない『疼き』が下半身の奥深くから沸き上がってくる。
こんな感覚、今まで一度だって感じたことはない。
戸惑いながらも必死に平静を装うとする佐々木。
いつもなら『やめろよ』と手を振り払っているはずである。
しかし今は太ももの上を加藤の手がゆっくりと這い回るに身を任せて脱力してしまう。
「ねぇ佐々木君。私もああなれそうですか……?」
湿っぽい吐息が耳にかかる。
あやめが唇を寄せてきたのだ。
耳元でボソボソと小さな声で囁かれてしまえば、周囲の喧騒から隔絶された空間へ閉じ込められたように頭の中で反響するあやめの言葉。
佐々木は必死に身をよじり逃れようとするも腰から下が金縛りに遭ったように動かない。
それどころかあやめの吐息に合わせて股間の熱が高まっていくのを感じる始末。
「佐々木君もあの先輩みたいに……私に椅子にされて躾けられちゃうって考えてるんじゃないですか……?」
彼女の問いかけに応えるすべもなく、口から漏れるのは無意識の吐息だけ。
否定しなきゃ……。
しかし、それよりも早く彼女の口が開く。
「そうか……佐々木君はあのAランクの先輩みたいに女の子の椅子になっちゃうのが幸せなんだ~……。ちょっと引いちゃうかも……」
「違うってあやめ!! お、俺はそんな──うぉっ♡♡♡」
──ぎゅうぅッッ♡♡♡
股間の根元にあやめの指が絡み付く。
練習中だって一度もされたことのない、妖しく、いやらしい手つき。
思わず佐々木の腰がビクビクと震える。
「ふぅん……。佐々木君ってば……嘘つき」
「んぐッッ……♡」
「あれ見てくださいよ。リングの上。一ノ瀬さんがあのAランクの人の顔面を椅子にしてお尻を揺すってる姿。先輩なのに……」
「佐々木君もああなれそうですか……?」
甘い吐息と共に耳の中へ注ぎ込まれたあやめの言葉が、鼓膜を通り越し佐々木の脳髄へと直接染み渡る。
背筋に走った悪寒にも似た感覚。
身体の芯が熱くなる。
(違う!! 違う違う違う!!)
理性が全力で否定する。
しかしそれとは裏腹に佐々木の肉体は期待していた。
目の前で繰り広げられている男の無残な姿と自らを重ね合わせ、自分もそうなりたいと望んでいてしまったのだ。
「ふふ……。佐々木君のここ……すごく硬くなっちゃいましたね……♡」
「ん"ッ……♡」
優しく握ったり、緩めたりを繰り返すあやめの柔らかい手の動きに合わせて、股間がビクンと跳ね上がる。
「可愛い……♡ こんなに勃たせちゃって……♡ 練習じゃ絶対私なんかで勃たせてくれなかったくせに……♡」
明らかに嘲るようなニュアンスが含まれている声音。
だんだんとあやめの手の動きが妖しくなってくる。
服の上から硬くなった輪郭を撫でていただけの指先は、いつの間にやらズボンの内側へと侵入を果たし、分厚い布越しではなく薄い下着一枚隔てただけの状態で陰嚢を包み込み、優しく揉みしだき始めたのだ。
「うッ……♡」
「ねぇ佐々木君……一ノ瀬さんはあんなに楽しそうに男の人を躾けてますよ……? 私も佐々木君を躾けてみたいです」
「っ……! あやめ……待ってくれ!! こういうことは好きな人と……でないとッ……! でないとあの先輩みたいにッッ♡♡」
「ふふ……でも佐々木君だって本当はして欲しいんじゃないんですか……? リングの上に寝そべってる先輩みたいに……『あやめ様の椅子になれることを悦びなさい?』ってお尻で躾けてほしいんじゃないんですか? まるで道具みたいに……クスっ♡」
「違う……あんなの……俺は……ッッ! 俺はお前を守るために──ッッ!」
「守る?」
あやめが佐々木の言葉を遮った。
まるで冷たい刃を突き立てるかのような鋭さで。
「守るって……何から? 私がこうやってところ構わず佐々木君の股間を握るような悪い子になっちゃうのを止めてくれるんですか?」
「……っ!」
「それとも佐々木君自身が勝手に決めたルールから、ですか? ……私を守るとか言ってたくせに、私がやめてって言っても『これは練習だ〜』なんて、いつも佐々木君ばっかり私を……私の方がうんとランクが低いからって佐々木君の好きなように……たくさんひどい目に遭わせてきたと思いませんか?」
「やめろあやめ……ッッ! あ"ッ♡♡♡」
「ふふっ、今更いつもみたいにお説教ですか? ……でも佐々木君はもう無理だよ♡ だって佐々木君のおちんちん……私の手の中でビクビクって悦んでる♡」
竿を握り込んだあやめの手の感触。
それはいつものたどたどしくて遠慮がちなものではなく、竿のどこをどう握れば男を『狂わせる』ことができるのかを熟知した女特有の、繊細な力加減と滑らかな手捌きへと変貌していた。
明らかにEランクの練習生レベルとは思えない高度な愛撫テクニック。
まるで一ノ瀬の戦いぶりを見て盗んだかのような技術に、佐々木は思わず腰を浮かせて声を上げてしまう。
「あれだけ佐々木君のを練習で握らされたんだもん……形、覚えちゃった♡」
「んッッ!?♡♡♡」
そして手のひらに伝わる感触から佐々木の限界が近いことを察したのか。
あやめが耳元で囁く。
「ねぇ佐々木君。……もう出したいんでしょ?」
──どくんッッ♡♡♡
心臓が大きく跳ね上がる。
到底あやめの口から出たとは思えない言葉。
今までに聞いたことのないような妖しげな声音で鼓膜を揺さぶられる。
耳の奥に響く心臓の鼓動に呼応するように身体の奥底から『ふつふつ♡』と熱い塊がせり上がってくる。
「ふふっ♡ 出したいんだ……♡ いいよ、佐々木君がいつも私にしてくれたみたいに……私も佐々木君を躾けてあげる……♡」
「ん"ッ……♡」
あやめの呟いた言葉ひとつひとつが心に染み渡り、頭の中で渦巻く。
「大丈夫……♡ 誰にもバレないように、ズボンの中で出させてあげる……♡」
佐々木の羞恥心に気を遣ってくれたのか。
耳元でボソボソと小さく囁かれたあやめの声量がかえって逆効果となり、背筋が粟立つ。
しかし佐々木はその言葉を否定することも肯定することもなく、ただ黙って俯くことしかできずにいて。
そんな彼の無言を肯定と捉えたのか、あやめの手は最後の砦であるボクサーパンツの隙間へと忍び込んでいく。
──くちゅ……♡
「あ"っ……♡♡♡」
あっという間に握り込まれた肉竿に絡みついてくるすべすべの五指。
押し当てられた柔らかな掌。
今まさにあやめの手に握られているんだという光景が脳裏に浮かび、リアルな体験となって快楽と共に刻み込まれていく。
「ふふっ……♡ あっついね……♡ こんなに硬くしてくれたことなんて一度もなかったのに……♡」
佐々木の口から漏れた声を合図にあやめは巧みに指先を躍らせる。
亀頭の先から漏れ出した先走り液を掬い取り、カリ溝へと塗り広げるように指で締め付けていき。
もっとも敏感な箇所である溝の部分……男根の泣き所とでも言うべきカリ溝を、粘液を纏った指の腹が『ぬるぬる♡』と撫で擦る。
その行為は彼女の無意識下に行われたものなのか、はたまた計算されたものか。
いずれにせよ、その行動によって佐々木は激しく身体を震わせる結果となった。
「あやめ……ッッ!! ん"ッ♡ ん"ぅッ♡」
「……きもちぃね♡」
『これ以上やめろ』と声を上げようにもその意思表示すらも許されない。
『きもちぃね♡』と小さく囁いめ機先を制したあやめの手の動きによって遮られる。
そして、あやめの白魚のような指が佐々木の竿を優しく包み込み、そのまま上下にゆっくりと扱き始めたのだ。
──にちっ……♡ にちっ……♡ にちゅっ……♡
それはあまりにも丁寧な、教科書にも載せられるようなお手本通りの手コキだった。
そんなオーソドックスな手淫であるのに、佐々木の肉棒はあやめの指が絡みついた瞬間から歓喜に打ち震えていて。
上下する手のひらに誘われるように、先端からは『ぴゅくり♡』と透明な雫が噴き上がっては布地に染みを作っていく。
「あやめッッ……!! あ"ッ♡ だ、だめだっ……♡♡♡」
「ふふ……♡ 佐々木君の声……すごく色っぽい♡」
あやめは竿全体を掌で優しく包み込みながら、頭の中で繊細な指の力を意識して。
その一本ずつを幹の周囲へと絡ませるよう丁寧に締め上げていくと、佐々木の口からは蕩けた声が漏れ始めた。
そのまま、陰茎の付け根から先端へ向けて絞り上げるようにゆっくりと手を移動させてやれば、肉茎の持ち主の体はどんどん弓なりに沿っていく。
「どうしたの?♡ そんなに腰を突き出しちゃって……♡」
「あ……あやめッッ♡ 俺もう……ッッ♡♡♡」
「ふふ……♡ イッちゃうの?♡ Eランクの私の手で? Cランクの佐々木君が……? さっきまで私のこと守るって言ってたくせに?♡」
「う"ぅッッ♡♡♡」
佐々木は唇を噛み締め必死に堪えようとする。
が、どうしようもなく気持ちが良かった。
柔らかい手の中で膨れ上がっていく熱。
睾丸の中で暴れ狂う精液が尿道へと流れ込み、出口を探す。
このままでは……このままでは確実に射精してしまう。
それはわかっているのだが、腰が自然と突き出されてしまう。
なかなかどうして、あやめの手の動きに合わせてピストンをするように勝手に動いてしまうのだ。
それがまた更なる快感を生み出すことになって……。
頭の中がぐちゃぐちゃになっていく。
「……いいよ、出しちゃっても♡ 佐々木君が実はリングの上の先輩みたいに、女の子に躾けられたいって思ってるM男君だってことは、他の子には秘密にしてあげるからさ……♡」
「ん"ッッ♡♡♡」
耳元に寄せられた唇から、佐々木にしか聞こえない声で囁かれた言葉。
今まであやめがこんなことを言うなんて考えたこともなかった。
いつもおどおどしていて自信がなさそうで、自分からアクションを起こしたりできないタイプなのだと思っていた。
少なくともこんな下品な事を平気で口にするような子ではないはず。
なのに……。
細められた目で見上げられ。
ニヤつく口元で嘲笑われ。
そんなあやめの欲望に満ちた表情は、もはや佐々木の知る彼女ではなく──。
露骨な言葉選びの中に混じる吐息と声に込められた妖艶なニュアンスが、佐々木の理性を崩壊させるための猛毒となり脳に染み渡っていく。
「──も、もう"ッッ♡♡♡」
腰を突き出す。
あやめの手から与えられる快楽を精一杯享受し、絶頂を迎えようと体を弓なりに反らす。
あとほんの少し。
あともう一歩のところまで昇り詰めたときだった。
──ぎゅぅぅぅぅ……♡♡♡
今まで優しく握り込まれていた肉竿の根元をあやめがいきなり強く締め付けた。
食い込む指。
まるで蛇口を締めるかのように『きゅぅ♡』と。
「ッッ!? あやめッッ!?」
「ねぇ佐々木君……。今ここで射精したら大変なことになるよ?」
寸止め。
そんな単語が佐々木の頭に浮かぶ。
しかし、加藤あやめが今この瞬間思い浮かべていた手段はそれよりも遥かに残酷で屈辱的なものだった。
「一ノ瀬さんが教えてくれたんだよ……♡ 甘出しの方法」
「ん"ッ……♡」
耳元で囁かれた言葉が鼓膜を通して脳髄まで達した途端、身体がビクビクと震え出す。
甘出し……。
竿の根元を握られての強制寸止めを食らった佐々木。
射精寸前で放出の快感を堰き止められた脳は、極限まで高められた状態になっていた。
そこへ突如としてもたらされたワード。
その言葉に込められた恐ろしさを、佐々木は十分に理解していた。
理解しているつもりだった。
幽霊部員の一ノ瀬栞がAランクの男を追い詰めていた時の手練手管。
一度甘出しを仕込まれたら最後、例え射精を許されたとしても一滴ずつしか精液が絞り出されず、たちまち快楽の虜へと堕ちる……そんな悪魔の如き調教法。
だからこそ彼女から漏れ出た言葉に佐々木は戦慄した。
「ふふっ……♡ 佐々木君も甘出し……してみたくない?」
「う"ッッ♡ ん"ん"ん"ッッ♡♡♡」
身体中の血管と言う血管が脈打ち、熱いものが腰の奥から湧き上がる。
四肢の先端まで熱く行き渡っていく。
想像してしまう。
もし今この瞬間、あの凶悪な調教術を施されてしまったら一体どうなってしまうのだろうと──。
──きゅっ……♡ きゅっ……♡ ぬちゅぅぅ……♡
そんな考えが過った瞬間、これ以上ないくらいのタイミングで、竿の根元を戒めるあやめの指が動き出した。
竿の凹凸をなぞるように滑りながら、先端近くまで侵攻した細くしなやかな指の腹が、快楽神経の集中した裏筋部分を右に左に撫で擦る。
先程までの緩慢で甘い手つきを踏襲しつつ、決して佐々木が射精に至らないギリギリの速度と圧力で一定間隔を保ちながら。
規則正しい動きを繰り返すあやめの手。
「う"っ……!!♡♡♡ ん"ッッ!!♡♡♡」
「ほら……佐々木君の気持ちいいところぜ~んぶ私のお手々にバレちゃったから……♡ ここからはちんちんイライラさせられながら、甘出し訓練のお時間で~す……♡」
『甘出し』なんて高等技術、Eランクのあやめにできるはずがない。
そうやってくくっていたたかを、ひとつひとつ丁寧に、あやめの手に握られたところから塗り替えられていく心地。
今までにない快感。
今までに感じたことがない圧倒的な刺激。
「……っ♡♡♡」
「ふふ……♡ どうしたのそんなに震えちゃって♡ あ~もしかして……♡ 射精を我慢するのが辛いのかな……?」
「ちが……ッッ♡♡♡ ん"ぅッッ♡♡♡」
佐々木の反応は加藤あやめの自信へと確実に繋がっていた。
事実、根元を握り締め、止まっていた手がゆっくりと動き出した瞬間から、少し落ち着き始めていた射精の波が瞬く間に荒立ち始めていた。
それを加藤あやめは昨日の練習時点では全く感じ取れなかった異変として、この短時間の間に、手のひらでつぶさに感じ取れるようになっていたのだ。
根元から先端へ手を向かわせて、カリのくびれに到達した指先に『きゅっ♡』と力を込めてやれば、昨日まではまるで無反応だった佐々木の身体が面白いように跳ね上がる。
今まで無理やりに佐々木に取り組まされていた経験が、一ノ瀬栞の調教劇を垣間見て、確かな技術として一気に花開く瞬間であった。
「ねぇ佐々木君……♡ 出したい?」
「ん"ッッ!!♡♡♡」
耳にかかる吐息と共に注ぎ込まれる甘い誘惑の言葉。
あやめの問いかけに答えることができないまま、佐々木はただ獣のように唸りを上げることしかできない。
「今正直になれたら、甘出しじゃなくてちゃんと射精させてあげるけどな~……♡」
「ん"ッ……♡♡♡ ん"ぅッ……♡♡♡」
「ふふ……♡ 佐々木君のおちんちん……私のお手々の中で射精させて欲しい~~って言ってる♡ ねぇ、佐々木君は? ♡ 私に射精させられたい?♡」
甘言。
囁かれる毒。
まるで佐々木の頭の中で蠢く欲望を見透かすように紡がれる一言一句。
今すぐにでも射精したい。
この手の中に吐き出してしまいたい。
そんな欲望で頭の中がいっぱいになったその時、ふと視線を前方のリングへ向けて見ると、そこには椅子になったまま未だに一ノ瀬の尻の下から解放されないでいる男の哀れな姿があった。
格上のはずの男子を椅子にして余裕綽々な表情を浮かべながら読書に勤しむ一ノ瀬の姿を、見れば見るほどに劣等感がこみあげてくる。
──このまま俺もあやめに……。
「あ、あやめぇ……♡ だ、出させてぇ……♡」
「ふふっ……♡ いいよ……♡ ださせてあげる……♡」
理性をかなぐり捨てて懇願した俺に、返されたのは優しく穏やかな口調。
それはまるで昨日までのあやめの姿を取り戻したかのようにすら思える声音で。
しかし次の瞬間、再び竿の根元を握り直した手によって肉胴が一気に扱き上げられることで、あっという間に現実へと引き戻されてしまう。
──きゅっ……♡ ぬちゅっ……♡ ぐちゅっ♡ ぎゅちゅっ♡ ぬぢゅっ♡
「あ"っ♡♡♡ ん"ぅッッ♡♡♡ い"い"ッッ♡♡♡」
バチバチと火花が弾けるような快感。
強烈な刺激。
あやめの手は竿だけでなく裏筋やカリ首まで、我慢させる気なんて毛頭ないとでも言わんばかりに、巧みな指遣いで責め立ててきて。
そのたびに佐々木の体はビクビクと跳ね上がり、口からは涎を垂らしながら言葉にならない喘ぎを上げるばかり。
──ずちゅっ♡ ぬぢゅっ♡ ぐちっ♡
「いつでも出していいよ♡ お手々で搾り取ってあげる♡」
「ん"ッッ♡♡♡ ん"ん"ッッ♡♡♡」
耳元で囁かれる言葉が手の動きとともに射精欲を煽り立てる。
佐々木は腰を突き出し、精一杯快感を貪ろうとしてしまう。
あやめの指先がカリのくびれを擦り上げた瞬間、目の奥にチカチカと閃光が走り始める。
「もうすぐイッちゃうね♡」
「あ"ッッ♡♡♡」
「射精しちゃう?♡ おちんちんから『びゅぅ~』って♡」
──ぬちゅっ♡ ぬぢゅっ♡ ずちゅっ♡
今まで溜め込んでいたものが一気に解き放たれるような錯覚。
竿全体がビクンッと脈打ち、睾丸の奥底から精管を通って精液が送り出されていくのがわかる。
射精の快楽が。
絶頂の快感が……すぐそこまで迫っている。
「あやめッッッ♡♡♡ もうイクッッッ♡♡♡ イクッッッ♡♡♡」
その瞬間だった。
──ぎゅぅぅぅぅ……♡♡♡
『クスリ♡』と笑ったあやめの手によって突如として締め上げられた肉竿。
しかし、尿道を駆け上がる僅かな雫までをも堰き止めることはできず。
──どぷっ……♡
「あはっ……♡ すごーい……♡ ほんとに一滴だけしか出ないんだ……♡」
耳元へと再度落とされる囁き。
楽しそうなあやめの声とは対象的に、佐々木の意識は真っ白に染め上げられる。
「あやめェッッ!?!?!?♡♡♡」
「あれれ~?♡ なに?♡ なんで怒ってるの?♡ 出させてあげたよ?♡ ……一滴だけだけど、クスっ♡」
「だ、騙したのかぁッッ!! こんなんじゃッッ♡♡♡ 満足できるわけ──ッッ♡♡♡」
──どぷっ……♡
「お"っ……♡」
「あはっ……♡ 佐々木君ってば可愛い声~♡こうやって指をちょっと緩めてあげたら一滴だけ……♡ おちんちんの中をぎゅ~っと上ってくる感触わかるでしょ? 佐々木君の精子が『出たいよぉ~♡』って駆け上ってきてるところ♡」
「あ"……♡ ぁあ"……♡」
「そしてぇ~……♡」
──すりすり……♡
──どぷっ……♡
「ん"ッッ♡♡♡ お"ッッッ♡♡♡」
「あははっ♡ イライラしたおちんちんが甘出しで『きもちぃ♡』って喜んじゃってる……♡ 佐々木君ってばほんと女の子に虐められたいドマゾの変態君なんだ……♡」
「おれはぁ……♡ マゾじゃあ……♡ ん"ん"ん"っッッ♡♡♡」
──ぴゅくっ……♡
佐々木の脳裏に、一ノ瀬栞がAランクの男の竿を調教していた際の光景が目の前に蘇る。
『甘出し』と呼ばれる調教が施された男のペニスから一滴ずつ精液が漏れ出していたあの光景。
ポタポタと情けなく床に垂れていく精液をただ眺めることしかできなかった男の無様な姿はまさに『射精を許してもらえた』という屈辱の具現化。
雄々しくそそり立った肉槍が……。
BFファイターの武器が、一滴一滴、白い涙を流すように。
何度も何度も搾り取られていく様は一種の拷問ですらあった。
その証拠に……甘出し調教の被害者は一ノ瀬という調教師役の女の尻に敷かれてもなお、股間からは未だ『ポタポタ♡』と降参の白旗を零し続けていて……。
その哀れ極まりない男の末路と、自分がこれからあやめに刻み込まれる未来とを重ね合わせ、佐々木は強烈にイメージしてしまう。
「──ふぅん……♡ 佐々木君ってマゾじゃないんだぁ……♡」
──すりすり……♡
──びゅくっ……♡
鼓膜にへばつくような甘い声が吐息混じりに耳に吹き込まれたのとほぼ同時。
一瞬で脳内を覆い尽くした快楽の洪水が身体を蝕む。
(あぁ"……♡ だめだッッ♡♡♡)
甘出しによる絶頂の予告。
今まで何度も味わわされてきた射精の予感とは桁違いの感覚。
肉竿が『びくん♡』と震え、先端から一滴の精液が漏れ出す。
「あ"あ"ぁッッ♡♡♡」
──びゅくっ……♡
唯一誤算だったのはこの『甘出し』とやらが、想像以上の快楽を伴っていたことだった。
漏れ出す度に全身を襲うのは頭をガツンと殴打された衝撃に近い快感。
それが何度も繰り返されることで、遅効性の猛毒となって頭の中を徐々に桃色に染め上げていく。
出しても出しても疼きが止まらないという厄介さが、魔性の甘さを持った中毒性の高い快楽となって思考を蝕んでいくのだ。
ただ情けなく腰を跳ねさせ、彼女の支配を口では否定しながら、身体は甘んじて受け入れてしまっていた──。
「──じゃ、佐々木くんのこと、椅子にしちゃうからね?♡」
佐々木が気を失う前。
彼の網膜に焼き付いた最後の光景は、Eランク女子の丸みを帯びた可愛らしい桃色の下着がゆっくりと迫ってくる映像であった──。
………
##P5 一ノ瀬栞がもたらした影響~元部長候補・九条院と現部長一条冴子の場合~@変わり果てた世界、踏みつけ足コキ
アリーナのいたるところで加藤と佐々木のような光景が起きていた。
ある者は隣り合った女子に手を握られ、まるで恋人同士のような距離の近さで股間をまさぐられていた。
別の場所では女子部員が男子の耳元で何かを囁きながら優しく肉竿を握りしめつつ上下に扱き上げていた。
またあるところでは、リング上の男と同じAランクの有望な男子が、できの悪いクッションとして女子の椅子にさせられていた。
とにかく、アリーナ全体がどこもかしこも性に支配されていたのだ。
もちろんそれは現部長・一条冴子周辺でも起きていた。
かつて、彼女と部長の座を掛けて熾烈な争いを繰り広げ、プロ確実とまで謳われたSランクの男──九条院(くじょういん)もその例外ではなかったのだ。
冷徹までの完璧主義者であり、熱血なところも併せ持つ男。
名門・聖武館大学、第一BF競技部男子の象徴の一人であったはずの彼が、今や一条冴子の傍らで信じられないほど情けなく膝を震わせている。
「……ねぇ、九条院君。言ったでしょ? あの子は『本物』だって」
冴子はリング上の一ノ瀬栞がAランクの獲物を椅子として完成させていく様を眺めながら愉悦に満ちた声をあげた。
彼女の細い指先が九条院の整った顔立ちをなぞり、そのまま彼の耳元へと這い寄る。
「私の目に狂いはなかった……。あの子の眠れる本能を呼び覚ますために、あのAランク君を『生贄』として放り込んだ甲斐があったわ。見て……あの子の蹂躙劇。あれこそが、本来私たちが目指すべきマゾ男子の究極の支配よ?」
「……っ、ふざけるな、一条! あ、あんなのッ! もはや競技ですらない。ただの……ッッ!!」
九条院の声にかつての威厳は感じられなかった。
否定の言葉とは裏腹に彼の股間は嘘をつけない。
彼が着用している高価な競技用スラックスの股の部分は、今にもはち切れんばかりに猛々しくかつ無様に盛り上がっていたのだ。
「あら……♡ 口ではそんなに厳しいことを言っておきながら身体の方は……クスっ♡ ずいぶん素直に『一ノ瀬イズム』を受け入れているのね?」
冴子の視線が九条院の膨らみへと向けられる。
彼女はクスクスと、まるでいたずらを思いついた少女のような、しかし獲物を追い詰める魔女のような笑みを浮かべていた。
「あのプロ候補の男の子が後輩女子の尻に顔を埋められて、一滴ずつ搾り取られている姿……。それがそんなに貴方の性癖にマッチしたのかしら? ……貴方もあんな風に、私の道具にでもなりたいの?♡」
「なっ……!?」
冴子の手が躊躇なく九条院の股間の膨らみへと伸びた。
Sランク同士、かつては互いに技を競い合い、高め合っていたはずのその場所……一条冴子が部長に就任してからも、時に自分を苦しめた憎きライバルと言っても過言ではないそこを、彼女はまるで行儀の悪い飼い犬を躾けるかのように、指先で『ツン♡』と突き上げた。
「ひ、あぁっ……!」
「……ふふ、いい反応。Sランク男子のプライドがたった一人のDランク女子の活躍でこんなにドロドロに溶かされちゃって。……九条院君、いい? 今日を境にこの部のルールは書き換わるわ」
冴子は九条院の顎先を摘み、強制的に自分の方へと向かせる。
彼女の瞳に宿っているのは勝利者の確信。
目の前の男はもはや──。
「男子と女子のランクの序列なんてもう過去の遺物よ。これからは『支配する側』と『される側』……つまり、女子と男子という生物の種を超えることができない、残酷で絶対的な階級だけが支配する部活になる。……貴方もいつまでもそこに立っているつもり? 私の足元はもっと居心地がいいわよ?」
冴子の言葉が九条院の脳内に毒のように染み込んでいく。
アリーナ全体に蔓延する、一ノ瀬栞が放った雌の芳香。
そして、目の前で微笑む部長の絶対的な威圧感。
かつてライバルであり、対等な実力であったはずの一条冴子が放つ王者の風格に九条院は気圧されてしまう。
「お……おれは……ッ!!」
──ぐりぃ♡
立ち上がった冴子の生足が九条院の股間の膨らみを容赦なく踏みつけた。
スラックス越しに伝わる彼女の体温と圧力に九条院は腰をくの字に曲げる。
「あっ!?♡♡♡」
「抵抗しても無駄よ? ここはもう私の領域。貴方がいくら強がったところで身体が私の所有物だと認識してるの。認めるのよ……。あなたは私より格下の存在で、女に支配される快感に目覚めたマゾ野郎だってね♡」
──ぐりぐりぐり……♡
なんてことのないオーソドックスな踏みつけ足コキ。
なのに、股間を右に左に踏み躙る一条冴子の生足の裏が、今日はやけに柔らかく感じられた。
足の裏の柔肉が『ぐにぐに♡』と竿全体を撫で擦り上げ、甘い痺れのようなものが全身を駆け巡る。
九条院の口からは情けない声が漏れてしまっていた。
「ん"ぁっ……!?♡♡♡」
「ふふ……可愛い声♡ 昨日の貴方だったらこんなことされても眉一つ動かさなかったでしょうけどね。……さぁ、この試合が終わったら部員全員に新秩序の宣言をしましょう。……もちろん貴方は私の足元で、男子崩壊の象徴として一番いいところで眺めさせてあげる……♡ 拒否権はないわ。貴方は私のサンドバッグ兼足置きになるの♡」
冴子は九条院の顎を掴んだまま無慈悲な宣告を下す。
それは昨日までライバルであった男に対する絶望的なまでの格下げ宣言。
──ぐりぐり……♡ ぐりぃっ♡♡
「ん"ぁあ"あ"ぁッッ……!!♡♡♡」
冴子の鋭い視線に『じっ♡』と見据えられたまま足で責められた九条院の体からは力が抜けていく。
彼女に見下ろされているだけ。
それだけで身体の奥底からぞくぞくとした感覚が込み上げてくるのだ。
Sランクとしての自負。
プロスカウトからのラブコール。
そんな誇り高い称号で彩られた男の自信が脆くも崩れ去っていく。
「イキなさい。その無様な姿、一生忘れられないように刻みつけてあげるわ」
「あ"……♡♡♡」
──どくんっ……♡♡♡
全身の血流が逆流するような激しい快感の嵐。
股間にじわっと熱が広がる。
九条院の理性が白旗を掲げた瞬間だった。
──どぷどぷどぷっ……♡
アリーナ中が甘ったるい熱気に包まれる中、試合終了の合図とともに一ノ瀬栞が早々に立ち去っていく。
その後姿を眺めながら、一条冴子はゆっくりとアリーナを見渡した。
もちろん、九条院の股間の膨らみを踏みにじったまま。
「……いい感じね」
視線の先には一ノ瀬の戦いに影響された無数のカップルが誕生しつつあった。
BFの才能をまるで感じられなかった、あのEランクの加藤あやめですらパートナーだったはずの佐々木という男子を自らの椅子へと変えてしまっている。
それはまさに、アリーナ全体が一ノ瀬栞を中心に渦巻く『女尊男卑』という新たな秩序に飲み込まれていくという過程だった。
そんな混沌としたアリーナを眼下に収めながら一条冴子は口元を吊り上げる。
「……明日から忙しくなりそうね」
この日、聖武館大学第一BF競技部、誇り高き男子部員の地位は奈落の底へと堕ちていった──。
………
……
…
##P6 女尊男卑~変貌した部活動のあり方~@一ノ瀬様の四つん這い椅子マゾ調教、足舐め奉仕、タイツ綱引き+足の甲とBF訓練、訓練失敗、絶頂、生足で顔面踏みつけ、足臭で絶頂、足の甲で強制絶頂、連続絶頂、読書中の無関心責め、加藤あやめに躾けられる佐々木、生足子作りえっちの練習、一条冴子部長の九条院調教劇(チングリ騎乗位)、一条冴子の野望
あの日以来、聖武館大学第一BF競技部のアリーナに響いていた体育会系の喧騒は死に絶えた。
今部室を満たしているのは、何人もの女子部員たちが放つ甘ったるい香水と、湿り気を帯びた雌のフェロモンが混ざり合った、重く淀んだ空気。
かつて『プロ注目のAランク』と持て囃された俺の居場所は、もはやリングの上にはない。
一人の少女が座る椅子の下、冷たい床に仰向けに転がされているのが俺の日常だった。
………
俺が所属している第一BF競技部は名門と呼ばれるだけあって設備環境も非常に充実している。
シャワー室・サウナ・トレーニングジムなどが完備され、アスリートとして切磋琢磨するための条件は十分に整っていた。
しかし、それらの設備は既に女性用へと改造されて、今では見る影もなく。
今流行のコスメや最新の美容器具など、女性を美しく磨くために必要なものが所狭しと並べられているだけのハコへと様変わりしていた。
そしてその部屋の一角で、俺は主の登場を待ち侘びていた。
「……お疲れ様です」
「ッッ……♡♡♡」
──どすんッッ……♡♡♡
待ち侘びた主人の足音を耳にした瞬間、条件反射的に体を丸めて伏せの体制を取った俺の背中へと鈍くも柔らかい衝撃が走る。
「あはは、だっさい犬の伏せってこんな感じですかね~」
四つん這いになった俺の背中へと無遠慮に腰を下ろした一ノ瀬様の柔らかいお尻の衝撃が背骨を通して全身に響いてくる。
そして同時に香ってくるのは彼女が履いているタイツから滲み出す酸味のある匂い。
「じゃあ……あーん……」
一ノ瀬様の冷たい命令が飛んできた。
従わないといけない。
頭ではわかっていても躊躇してしまう。
しかし一ノ瀬様の小さな足先が、四つん這いになった俺の視界の端から『ぬっ♡』と出現したのを見て、反射的に体が動いてしまった。
そもそも背に跨った一ノ瀬様から逃れる術はないのだ。
「はい……」
震える声で返事をしながら一ノ瀬様の左足の先を口で咥えようと舌を伸ばす。
舌先に触れるのは一ノ瀬様のタイツ越しの生暖かい感触。
「……ふぅ~」
俺の体に跨る一ノ瀬様がゆっくりと息を吐き、伸びをする。
その無責任な動きによって、伸ばされた足先も急上昇。
故に、タイツを纏った足先の塊が一気に口の中へと入り込んだ。
「ほら早く吸い取って下さいよ……私の汗でベタベタになったタイツを」
「むぐっ……♡♡♡ んむぅう"う"……ッッ♡♡♡」
タイツ越しに感じる足指の感触。
そしてそれ以上に口いっぱいに広がる一ノ瀬様の足の味。
濃厚な酸味を帯びた香りが鼻腔から脳に直撃し『むわぁッッ♡』と甘い香りに脳が焼かれていく。
彼女の足の熱さを感じながら必死に舌で舐めとる。
「美味しいですか? 私の足の汗が乾いて固まった塩分で味付けされたタイツが……」
「んむっ……♡♡♡」
口の中いっぱいに広がる一ノ瀬様の足の香りと味。
汗で蒸れたタイツの塩気が口内粘膜に染み込むと同時に俺の頭の中にあった僅かな抵抗心までもが洗い流されていく。
これをほぼ毎日。
一ノ瀬様が部活に現れる際には強要されるのだ。
こんな屈辱的な行為をさせられて、折れない心があったら教えてほしいぐらいである。
「もっとちゃんと舌を使ってくれませんかね……この程度じゃ舐めたうちに入りませんよ?」
──ぎゅっ♡
口の中のタイツの塊が更に押し込まれ呼吸困難になる。
タイツに包まれた足先からは更に強い汗の味と濃厚な雌の、一ノ瀬様の匂いが漂ってくる。
口の中も鼻腔も一ノ瀬様の足で犯され、脳ミソまでもがぐちゃぐちゃにかき混ぜられているような感覚。
頭の中はもう真っ白で何も考えられない。
ただただ一心不乱に一ノ瀬様の足に舌を這わせるしかないのだ。
「うわぁ……もうトロットロになってる。ほんとキモい……」
一ノ瀬様の侮蔑に満ちた声が頭上から降ってくる。
この行為に意味なんてものはない。
タイツ足の先をいくら舐めても吸っても臭いの素を取り切るなんてことは不可能で。
一ノ瀬様の汗で蒸れた足先を俺の口で浄化させるなど土台無茶な話。
そして一ノ瀬様はそれをわかっていて、この無意味な行為を強要してくるのだ。
奴隷に対する躾け以外の何物でもない。
「調教しすぎましたかね~……なんか勝手にポタポタ漏らすようにまでなってしまっちゃってますけど。……過去イチのぶっ壊れ具合です」
一ノ瀬様が『よいしょ♡』と掛け声を掛けると俺の背中に乗っかったまま器用に足の角度を変えた。
俺は四つん這いで一ノ瀬様のタイツ足の指に舌を這わせなければならない。
「ん"っ……♡ ん"ぅぅ……♡」
蒸れた足汗が凝縮した塩気のある味。
もう何度させられたかわからないこの行為。
しかし、未だ慣れることはなく、腰の奥から湧き出した熱い雫が漏れ出してしまうのだ。
俺は無意識のうちに、虚空へ向かって腰を振りながら一ノ瀬様の足の指を丹念に舐め上げる。
「……じゃあそろそろ次のやついっときましょっか~。タイツ脱がして下さい」
一ノ瀬様の言葉と同時に俺の口内から足が引き抜かれる。
彼女の足指が離れていく喪失感に寂しさを感じつつも、俺は四つん這いのまま、ゆっくりと立ち上がる一ノ瀬様を見上げた。
「はい」
四つん這いから上半身を起こし正座の姿勢で待機。
一ノ瀬様はそれを確認した後、一人用ソファの上に腰を深くかけ、タイツに包まれた長い足の先を『すっ♡』と持ち上げた。
「手を使っちゃダメですよ」
一ノ瀬様の足。
小さくて可愛らしく、それでいて『ツン♡』と上を向いた長い人差し指の造詣は美しく。
その足の指先がゆっくりと眼前にまで接近する。
ところどころ擦れて薄くなったタイツの生地越しに、健康的な肌色の爪の色が透けて見えていた。
「ん"っっ……♡♡♡」
『歯を使ったら破れるじゃないですか。そんなこともわからないんですか?』と、足でビンタをされたのはつい先日のこと。
唇と唇の隙間を使って力一杯食んだ俺は背筋を総動員して首をもたげる。
「あはは、タイツと綱引き楽しいですか? 顔も歪んでますし……キモっ」
タイツを口に咥えて必死に引っ張っている俺の姿を見て、一ノ瀬様がゲラゲラと嗤う。
と、同時に反対の足が伸びてくる。
その向かう先は──。
「あ〜あ、こんなにもポタポタと床まで汚しちゃって……。本当にだらし無いちんちんですね」
──さわっ……♡
タイツに包まれた足の甲が竿の裏側へ添えられる。
待ち侘びた直接的な刺激。
背筋に走る甘い快感。
ただ足の甲が竿に添えられただけであるのにも関わらず、だ。
「じゃ本日のBF訓練始めますか〜。足とタイツ綱引きしながら、ご主人様の足とセックスのお稽古です。足なんかに負けないように頑張って下さいね。先輩」
「ん"っ……♡ ん"むっ……♡」
「そうですね〜。じゃ、軽く5往復くらい……腰振ってみて下さい。早漏だとBFファイターはおろか未来の人生までお先真っ暗ですからね。これくらいは頑張って耐えてみて下さいね? ほらおちんちんピストン開始〜……へこっ、へこっ、へこっ〜……って」
『クスリ♡』と嗤った一ノ瀬様の足の甲に向かって、腰を浅く動かす。
足の裏ではなく甲のほうが肉が薄くて少し硬い分刺激が強く、タイツに包まれたなめらかな曲線の上を竿の裏側が前後に滑る度にビリビリとした快感が頭を灼く。
頭の中が、あっという間に一ノ瀬様の足で埋め尽くされていく。
「ほらほら〜、まだ2回しか腰振ってないじゃないですか~。なのに腰止まっちゃって……もうギブアップなんですか? もっとちゃんとやらないとダメですよ? タイツ足の甲に向かってたったの2回ちんちん擦っただけでイキそうになってるなんて、発情期を迎えた猿みたいな中学生以下です。ほら頑張って5回くらいはピストンしましょうね〜」
「ん"っ……♡♡♡ ん"ぅ"ッ♡♡♡」
──ずずずぅぅぅ〜〜〜……♡
3往復目に向けて、恐る恐る腰を突き出した刹那。
突然背筋から脳天に向けて稲妻のように走る快楽の塊。
ビリビリとした激しい快感に腰をビクビクと震わせてしまう。
射精を伴わないオーガズムの感覚。
絶頂寸前の強烈な波が全身を貫いたのだ。
「ん"ん"ん"ッッッ!!!♡♡♡」
──このままではまずい。
低い唸りを上げた俺は、床を掴む指先が白く変色するほど力を込め、腰の奥にある一箇所を猛烈に引き絞った。
全身が『ビクンっ♡』と震え、それに釣られて跳ね上がりそうになる男の象徴を必死に抑え込もうもうと腰を浮かせる。
数多もの練習で培った快感を逃すための所作。
体に染み付いた動き。
膝がガクガクと震え、耐えきれずに反り返った背中が、まるで威嚇する猫のようにしなる。
「……何勝手に休憩してるんですか?」
──グイぃぃぃッ♡♡♡
「ん"お"ッッ♡♡♡」
一ノ瀬様の冷えた声が頭上から降り注いだ瞬間、肉竿に沿っていたはずの足の甲が急速に持ち上がり、竿全体を容赦なく圧迫し始めたのだ。
「あ"ッッ♡♡♡」
思わず声を上げてしまうほどの強烈な快感。
崩れ落ちそうになる四肢。
タイツの裾を咥えての綱引きとタイツ足の甲を使った疑似性交、そのどちらも止めることができない。
なぜならそれは一ノ瀬様から課された俺への訓練であり使命であり──。
「ほら。ちゃんと腰振って下さいって言ったでしょ? 自分から腰を引いてどうするんですか? 貴方は私の足に向かって5回腰を振るんです。いい加減これくらい覚えたらどうですか? それとももう一回最初からやりますか〜? へこへこへこ〜……って」
やりたくてもできないのだ。
絶頂間際。
一ノ瀬様のタイツ足の甲にピッタリと張り付いた肉竿が痙攣して言うことを聞いてくれない。
しかもその原因を作った張本人である一ノ瀬様は、俺を見下ろし楽しそうに嗤っている。
それはもう嗜虐心に溢れた意地の悪い笑みを浮かべて。
その視線にもゾクゾクとした快感が背筋を駆け抜け、頭の中に白い靄を生み出して。
視線を合わせ続けるだけで射精感が込み上げてくる。
「ん"ふぅぅッッ♡♡♡ ん"ぅッッ♡♡♡」
もうこれ以上は限界だった。
今腰を動かせば間違いなく射精してしまう──。
しかしそんな俺の悲痛な訴えを一ノ瀬様が汲み取ってくれるわけもなかった。
どころか彼女の足が更に強く竿に押し付けられる。
それが一ノ瀬様の回答であり、ご主人様の意思であった。
「へこっへこっへこっ……なんですかその顔? もしかしてイキそうなんですか? 私は射精しろなんて、まだ一回も口にした覚えはないんですけど……」
一ノ瀬様の氷のような視線が俺の下半身を射抜く。
ゾクリとした悪寒。
それが背筋を伝って腰の奥に突き刺さり、全身を震わせる。
一ノ瀬様の瞳は眼鏡の向こうから、冷たく鋭く、俺の一挙手一投足を見据えていたのだ。
そんな目で、そんな目で見られたら……。
俺は必死に首を横に振って射精を拒絶するものの──。
「……は?」
「ッッ♡♡♡」
一ノ瀬様は足に力を籠めたまま、一言だけ短く言い放った。
一瞬のうちに変わる空気。
一ノ瀬様の機嫌を損ねてしまったと気づいた時には既に遅く、視界の端で『ぽたり♡』と垂れた一滴の白濁液が真っ黒なタイツの生地の上をぬるりと這っていく光景だけが見えた。
「あ〜あ……」
「ん"っ……♡ ん"ぅッッ♡♡♡」
──どぷっ♡
一ノ瀬様の呆れたような溜め息に促されるように、二滴目が尿道口から漏れ出した。
煮凝りのような塊が『ゾリゾリ♡』と尿道の内側を擦り上げる快感。
それが頭の中を駆け巡り理性を塗り潰していく。
「ふ〜ん……。まぁわかってはいましたが、先輩の実力はこんなもんなんですね。たったの5回も女の子の足にヘコつくこともできずにもう限界ですか。まったく……弱すぎてお話になりませんよ先輩。今の先輩ならこの学校のどの女の子にでも簡単に躾けられてしまいそうですね」
──どぷっ……♡
三滴目が零れ落ちた瞬間『ビクンッ♡』と体が跳ねる。
全身が雷に打たれたように痙攣し意識が飛びそうになるのを必死に堪える。
一ノ瀬様が何を言っているのかも理解できないくらい思考回路はショート寸前。
なのに一ノ瀬様の足は──。
「このまま一滴ずつ漏らし続ける『甘出し訓練』として続けましょうか。いいでしょ? 先輩もそれで……もう綱引きもできそうにないですし……。あ、これはこっちで脱がしちゃいますね」
──するっ……♡
──ぐにぐに……♡ ぐにっぐにっ……♡
タイツが口元から抜き去られると同時に、股間に押し付けられた足の甲が前方へ向かって進み出す。
その先端の足の指が睾丸に沈み込めば、痛みとも快楽とも形容し難い刺激が背筋を駆け上る。
「はい、じゃあお顔は足裏とキスですよ〜。タイツ脱ぎ立てでムレムレのご主人様の生足裏に媚びましょうね〜」
──ぬちゅっ……♡
「ん"っ♡♡♡」
鼻孔に一気に広がる濃縮された毒の香り。
一ノ瀬様の汗ばんだ足裏の蒸れ香。
──ぐにぐにぐに……♡
そこへ睾丸へのマッサージが加わることで、一ノ瀬様の据えた足臭が一気に官能の毒と化して体内に入り込んでくる。
「ん"お"ッッ♡♡♡」
──どぷっ♡ どぷっ……♡
頭の中で火花が炸裂した。
真っ白に染まった視界がチカチカと明滅する。
一瞬にして意識を持っていかれ、一ノ瀬様の蒸れ香と強制的に結びつけられた快楽だけが頭の中を支配していた。
こうなってしまえば俺にできることはもうない。
一ノ瀬様の生足の裏の匂いを必死に嗅ぎ取りながら甘出しの快感に酔い痴れるだけだ。
──どぷっ……♡ どぷっ……♡
連続して押し出されたゼリーような濃い白濁液が尿道の内壁を擦り上げる感覚。
鼻腔を埋め尽くす湿気と、酸味を含んだ足の匂い。
決して絶頂に至ってはいけないはずの。
射精のトリガーとしては似つかわしくないはずの──。
一ノ瀬様の蒸れた足の背徳的な香りに導かれ、脳の深い部分が疼き出し下半身に熱が集まる。
もう腰を揺することすら叶わない。
それでも──。
「先輩が腰を引こうが引かまいが、私の足の甲はお構いなしに先輩のソレを圧迫し続けますからね。一滴ずつの射精で少しずつ脳の回路を焼いてあげます。せいぜいぶっ壊れないように頑張って耐えて下さいね。……といっても、もうほとんど焼き切れてるようなものですけど」
──どぷっ……♡
一ノ瀬様が淡々と言葉を発するたびに腰の奥の熱が増幅していく。
腰がカクつくように震え、一ノ瀬様の足の甲に押し当てられたままのペニスが勝手にビクビクと跳ね上がる。
「どうですか先輩? 自分の意志とは関係なく射精させられちゃうのって。屈辱的ですか? それとも気持ちいいですか?」
一ノ瀬様は足の甲をグッと押し込みながら尋ねる。
その質問に対して答えられるはずもなくただ呻くように声を上げるので精一杯だった。
「……気持ちがいい方が勝ってるみたいですね、ちんぽのビクビクも止まりませんし。射精ってホントに気持ちが良いんですかね〜……。イクたびに睾丸が『きゅぅ〜ッ♡』って引き締まって、精一杯精液を絞り出そうとする癖に、漏れ出すのはたったの一滴。射精の快楽の信号は普通通りなのにその報酬として漏れ出るのは少量の精液でしかないんですよ? 不完全燃焼もいいとこでしょ? ほら、ちょっと足先クイクイしただけで腰跳ねさせてますし〜」
「ん"っ♡♡♡ ん"ぅッ♡♡♡」
一ノ瀬様の足の甲が裏筋を前後に擦り上げる。
その刺激で全身が勝手に跳ね上がり、足裏の下から顔が浮き上がろうとするのを──。
──どしっっ♡♡♡ ギュゥゥゥ……♡♡♡
一ノ瀬様の足裏が許してくれるはずがなく。
足踏み用の青竹の位置を調整するかの如く、一ノ瀬様が足に力を入れると俺の顔は改めて踏みつけにされてしまう。
視界一杯に広がる一ノ瀬様の足裏。
汚れた繊維や土埃、それに発酵した皮脂から発せられる脳天を貫く酸味と汗と雌の匂い。
そんな濃厚な足の匂いを肺の奥深くへと送り込むたびに、頭の奥が『ずきずき♡』と疼いていく。
「あはは、ほんっとみっともない……。顔を反らして逃げようとしてるのバレてますよ。そんなに私の足って臭いですか? ……確かに蒸れてちょっとクセがありますけど別に臭くはないはずです。ちゃんと清潔にしてるんですから……。臭いだなんて失礼な勘違いしないで下さい」
「ん"ぐっ……♡♡♡ ん"ぅぅッッ♡♡♡」
「はいはい。そうやって必死に吸い取ればいいじゃないですか。そのうち慣れますよきっと。……ほらほら、まだまだ先輩のザーメンタンクは空じゃないんですから。このままじゃ全部吐き出すまで日が暮れちゃいます。私の足の匂いがなくなるのが先か、先輩のタンクが空になるのが先か……。私は読書してますので、先輩はせいぜいフットレストとして頑張って足に媚びて下さい。それだけが先輩の存在価値なので」
「ん"ぅッ♡♡♡ ん"っ……♡♡♡」
一ノ瀬様の言葉に反抗する体力も気力も最早残されていなかった。
ただひたすらに生足裏から発せられる匂いを吸い込み、全身を駆け巡る快感を貪るだけ。
一ノ瀬様は伸ばした足の甲で陰茎を押し潰したまま、他には何もせずにリラックスモード。
しかしそんな一ノ瀬様の蒸れた足裏から漂う濃厚な香りを吸い込む度に、腰がビクついてしまい精液を吐き出してしまう。
──どぷっ……♡ どぷっ……♡ どぷっ……♡
そして一ノ瀬様は無言のまま、それを足の甲で受け止める。
一滴一滴、少量ではあるものの確実に排出されていく白濁の塊。
射精の感覚はあるというのに実際に出るものはほんの少量の液体だけ。
それなのに脳は快感だけを従来通りに抽出し、勝手にエクスタシーを感じてしまう。
視界を埋め尽くす肌色と容赦のない圧迫感。
蒸れた臭気の中、快楽信号だけが延々と発せられる拷問にも等しい快楽地獄。
──どぷっ……♡ どぷっ……♡ どぷっ……♡
「ん"ぅッ♡♡♡ ん"っ♡♡♡」
何度目かの甘出し。
精巣内を搾り上げられた感覚に腰が浮き上がる。
しかし一ノ瀬様は読書に夢中で、こちらのことなど眼中にないようで。
俺の腰が浮いても下腹部に密着した足の甲が微塵も動じる気配はなく。
ただ常に張り付いたまま、一定の圧迫感で一定の刺激を与え続けてくるだけ。
──ずりぃ……♡
その足の甲がゆっくりと前方に動き始めた瞬間、睾丸が握り潰されるような快感が背筋を走り抜ける。
腰の奥で精液が押し出される感覚。
射精と呼ぶにはあまりにも頼りない一滴のザーメンが尿道口から飛び出す感覚。
──どぷッッ♡♡♡
「ん"ぅぅぅぅッッッ♡♡♡」
今日一番の強烈な快感が全身を貫くものの、一ノ瀬様の訓練によって癖づけられた甘出し射精は、絶頂の余韻を伴わず、最低限の吐精で終わらせてしまう。
頭の中で爆発しそうなほどの快感の塊を竿の内部に孕んだまま、精液が一滴だけ搾り取られるもんもんとした快楽。
いつ気を失ってもおかしくないほどの快感を前に、俺は一ノ瀬様の足に鼻先を擦り付けながら浅ましく媚び続けた。
……もうこれ以上は無理ですッッッ♡♡♡
──どぷっ……♡ どぷっ……♡ どぷっ……♡
しかし一ノ瀬様からの返答はなく。
代わりに、一ノ瀬様が読み終えたページを捲る音に合わせて足の甲が前後に動くだけ。
まるで機械のように正確な動作。
一ノ瀬様は一切こちらに注意を払うことなく淡々とページをめくりながら足を揺らす。
そのたびに睾丸を押し潰すような強烈な快感が背筋を駆け抜け、脳髄を灼かれるような錯覚に陥る。
──どぷっ……♡
もう何回目……いや何十回目だろうか。
この甘い地獄に堕とされてどれくらいの時間が経ったのかもわからない。
一ノ瀬様の蒸れた生足の匂いを吸い込まされながら、俺の腰は幾度となく跳ねていた。
にも関わらず、甘出しによる吐精量は一向に変わることもなく、尿道を通って外に出されるのは睾丸が精一杯ひり出した一滴分だけ。
そしてオーバーフローした快感は、俺の心の内にある一ノ瀬栞様という女神様に対する崇拝の念をより深く深く掘り下げていく──。
──ずりぃ……♡
一ノ瀬様の足が再び動き始める。
しかしそれは決して一ノ瀬様が俺の媚びに応えてくれたわけではない。
読書中の暇つぶし。
ページを捲る合間に足を動かすのは単なる反射の一種。
ただそれだけのこと。
──ずりっ……♡
──ぬちゅっ……♡
「ん"ぅッッ♡♡♡」
一ノ瀬様の足の甲が裏筋を撫で上げるたびに電流のような快感が背筋を駆けて、やがて竿の先端からは何も出なくなっていく。
射精感はあるのに……睾丸が空っぽだからか一滴の精子すら出てこない。
なのに、甘出し訓練を施された睾丸はまだ精液があるものとして精一杯縮こまって、尿道口から液体を絞り出そうとしてくる。
まるで給油ポンプを空回りさせたときみたいに無駄に動くだけの睾丸。
そこから湧き上がる快感の火花は全身を焼き焦がすのに、射精という実感を与えてはくれず。
──びくっっ♡♡♡ びくびくびくッッッ♡♡♡
「ん"ぅぅぅぅッッッ♡♡♡」
「……あ、先輩とうとうドライモードに入っちゃったみたいです。そっちの様子はどうですか? あやめちゃん」
「私の方はさっきからちんちんに直接生足を置いてあげてるので、佐々木くんは一生懸命に足とセックスしようとしてるみたいです……♡ ほら……」
「お"ッッ♡♡♡」
「見て見て〜、栞ちゃん。こんなに必死に腰を振ってるのに、足の裏を貸してあげてるだけの私は全然気持ちよくなくて……♡ だけど本人は私の足とセックスすることで私を満足させることができるんだって本気で考えてるみたいで……」
一ノ瀬様の隣で笑った加藤あやめ様が、同じく同級生の佐々木という男の股間に生足をかざしている。
あやめ様のご寵愛を受けることになった佐々木は、ご主人様の生足を恭しく両手で抱きかかえたまま、あやめ様の生足裏に向かって夢中で腰を振っている。
その様子を、一ノ瀬様の足指の隙間から横目で覗き見ることができるのだ。
あやめ様は嬉しそうに嗤いながら一ノ瀬様と談笑していて。
「佐々木くんったら、私の匂いが染み付いた下着が大好きになっちゃったみたいで……♡ この前、半日ほどかけて、佐々木くんの顔に脱ぎ立てのパンツ被せて、おちんちんにはバイブつけたまま放置して帰ったんですけど〜」
「あはは、あやめちゃんもなかなか鬼畜だね〜」
「だって〜……栞ちゃんのやり方参考にすれば私みたいな凡人もこんな風に男の子を躾けられるんじゃないかと思って……。そしたら翌朝見たときはもう……顔に被せてあげた私のパンツが涎でビチャビチャで、おちんちんからは一晩中ポタポタと精液が漏れてたみたいでお腹の上に白い水たまりができてました……♡」
「それで佐々木くんはどんな感じなの?」
「もう完全に従順な奴隷になっちゃいましたよ〜♡ 佐々木くんも先輩を見習って一滴ずつ漏らすのもできるようになってますし。……私でも人を躾けられるんだなぁ……って実感して思わず嬉しくなっちゃって……。ほら今でも節操なくこんなによだれダラダラ垂らして……うんしょっと……はい、佐々木くん♡ ご主人様の匂いがたっぷり染み込んだパンツだよ〜……♡」
あやめ様の手に握られていたのはピンク色の可愛らしいデザインの下着。
あやめ様はそれを佐々木の顔の上にかざすと、頭上でふわりと舞わせた。
一瞬だけ漂う女性特有の香り。
今しがたあやめ様の脚から抜き取られたばかりのそれには、彼女の温もりが未だ残っているに違いなかった。
「あっっ……あやめ様ぁ……ッ」
佐々木の限界まで見開かれた瞼が小刻みに震え、溢れ出した涙が頬を伝う。
その雫は歓喜の証か、それとも戦慄の表れか。
俺には判断する術がなかったが少なくとも今佐々木が抱いている感情が常軌を逸したものであることは確かだった。
「ほ〜ら佐々木くんの大好きな私のパンツだよ〜……♡ 佐々木くんはこのパンツ嗅ぐの好きでしょ? いっぱい嗅いでいいよ〜♡」
「まっっ、まっっ……──ん"ッッ♡♡♡」
あやめ様が手を離すと脱ぎたてのショーツは重力に逆らうことなく自由落下し、ピンク色の布地が佐々木の顔面を柔らかく包み込んでしまった。
すると彼はその瞬間から一変して様子が豹変してしまう。
「ん"ふっっ♡♡♡ ん"ッッ♡♡♡ ん"ゥゥゥッッッ♡♡♡」
「あはは、どう? 佐々木くん♡ 昨日から履きっぱなしで蒸れ蒸れだと思うんだけど、気に入ってもらえたかな?」
「ん"ぅッ♡♡♡ あ"ッッ♡♡♡ ん"ふぅぅぅっっ♡♡♡」
あやめ様がクスクス笑うと佐々木の体がピクピクと震えて一瞬で腰が跳ね上がり、限界まで膨れ上がったペニスがあやめ様の生足の裏を叩いた。
『どぷり♡』と漏れた大粒の一滴。
一晩中あやめ様に仕込まれた佐々木もまた、一ノ瀬様が考案した甘出し調教によって完璧な家畜へと調教されていた。
おおかた、彼のペニスはあやめ様の下着の匂いに反応するよう刷り込まれていて、あやめ様が脱いだ直後の下着を顔に乗せられた途端に強烈な興奮を覚えてしまう身体に作り変えられているのだろう。
そう考えただけで、彼がどれほど執拗な調教を受けてきたのか容易に想像がついた。
──どぷっ♡ どぷっ♡ どぷっ♡
「うんうん。足の裏とえっちできるようになって偉いね佐々木くん……♡ えらいえらい♡」
「あっ♡♡♡ あやめさまぁ〜ッッ♡♡♡ ん"っ♡♡♡ あやめしゃまのぱんつぅ♡♡♡」
「完全に仕上がってんじゃん、佐々木くん。あれからまだ1週間ちょいしか経ってないのにすっかりあやめちゃんの下僕だね〜」
「ふふっ♡ 私にはBF向いてないみたいだから守ってやる〜、なんて言ってたくせに……♡ 今じゃ私の足の裏とえっちの真似事させてもらいながら、私が『あぁん♡ 良いです♡ 佐々木くん上手ですね〜♡』って適当に喘いでやると嬉しそうに腰振りを早めて……。『あぁんッ♡ 私もうすぐイッちゃいますぅ〜♡ 一緒にイキましょうね佐々木くん〜……♡』なんて言ったら……ほら、見てください……♡」
──びくっっ♡♡♡ びくびくびくッッ♡♡♡
あやめ様がわざとらしい嬌声を上げながら片足を佐々木の股間に押し当てると、彼の体が陸揚げされた魚のように激しく痙攣し始めた。
「はっっ♡♡♡ はっっ♡♡♡ はらませりゅっっ♡♡♡ あやめしゃまの足とせっくしゅしてぇっっ♡♡♡ こづくりすりゅぅぅ♡♡♡」
佐々木はもはや正気を失っていた。
顔面に貼り付けられたパンツを嗅ぎながら一心不乱に腰を振り続けているのだ。
一滴ずつしか出せない快感地獄にありながら射精を止められず、延々と快楽を求め続ける哀れな姿。
「ん〜……♡ いいよ、佐々木くん♡ たくさんたくさん足の裏とえっちして、二人の赤ちゃん作ろうね〜……♡ クスっ♡」
「あ"ッッ♡♡♡ あやめしゃまぁ〜〜ッッ♡♡♡」
──どぷっ♡ どぷっ♡ どぷっ♡
あやめ様は佐々木の額をもう一方の足先で撫で付けながら、彼が夢中になって自分の足に腰を擦りつける姿を微笑ましく見つめていて。
そんな慈愛の籠ったあやめ様の視線と、冷徹無比な一ノ瀬様の視線とを比べると、何だか胸が締め付けられる思いになった俺は、一ノ瀬様の足裏から漂う蒸れた酸味を帯びた匂いに嗅覚を支配されながら、恭しく唇を押し付けた。
「おっ? このクソマゾ先輩も、あやめちゃんと佐々木くんのラブラブ足裏エッチ見せつけられて、足置きの分際で小生意気にも羨ましくなっちゃってるみたい。……安心してください、私はマゾのことなんて1ミリも興味ありませんので、お前に好意を抱くことは2000%ないです。永遠に足置きでいればいいんだよお前は」
──ぎゅむぅぅぅ……♡
そう言い放った一ノ瀬様の足の裏に力がこもる。
柔らかく、汗でしっとりと湿った足裏が顔の凹凸を押し潰していくにつれ、わずかに指の隙間から見えていた外の景色が、じわじわと足指の壁に侵食されていく。
奪われていく視界。
一ノ瀬様が足に少し力を込めた瞬間、俺の瞼を覆い尽くさんと肉薄した指先が、外からの光を吸い込んで鮮烈な朱色へと変貌する。
蛍光灯の灯りを透かした指先の肉は、まるで内側から発光しているかのように赤らみ、細い毛細血管の網目までがうっすらと透けて網膜に焼き付いていく。
冷徹な宣告を投げかける彼女に反して、足裏のじっとりと湿った熱が生々しく、朱色の肌を通して瞳の中へと直接注ぎ込まれているかのようだった。
──ぎゅぅぅぅ……♡
やがて、指同士が完全に重なり合い、一筋の光さえも肉厚な足指に飲み込まれていき。
視界に焼き付けられた生々しい朱色は、瞬く間に深い闇へと染め上げられて、最後には暗黒だけが残っていた。
そんな暗闇の中を彷徨う視界の代わりに俺の五官を支配するのは、一ノ瀬様の足裏から漂ってくる生々しく蒸れた匂いと、ぴったりと密着した足の感触と重量感。
──むわぁ……♡
一ノ瀬様の足が俺の顔に完全に密着すると同時に、肺の奥まで染み渡っていくのは酸味と淫臭。
芳醇な香りを放つそれは、一ノ瀬様の足裏に溜め込まれた汗や皮脂といった老廃物から生成された極上の媚薬であった。
まるで蜜に誘われる蝶のように自然と鼻を鳴らせば、一ノ瀬様の足から湧き出た匂いが鼻腔の粘膜を激しく刺激し、頭をクラクラと酩酊させる。
一ノ瀬様が施してくれているのだと考えると、胸の内が感謝でいっぱいになってくる。
「あはは、きもっ」
「ん"っ♡♡♡」
「クソマゾ先輩は足の裏と口付けさせてもらって嬉しいんですか? いい趣味ですね〜。変態すぎて尊敬します。……ほんと頭可哀想〜。私はこうはなりたくないですね~」
「ん"ぅ♡♡♡ ぅ"ッッ♡♡♡」
一ノ瀬様からどれだけ辛辣な言葉を投げかけられようとも、顔面を押し潰す足裏の熱と匂いの前に意識が霞んでいく。
「私って意外と足でかいんですよね~。身長150cmそこそこなのに足のサイズは26cmもあって、いやでいやで仕方なかったんですけど……。足がでかい方が男の人の顔のほとんどを一気に潰せるっていうメリットがあるって知ってからは、むしろ自分の足がちょっと好きになってきました」
一ノ瀬様の足が俺の顔面に密着したままゆっくりと動き出した。
肉厚で逞しい足裏が顔の上を這いずり回り、鼻筋や瞼の裏、唇を圧迫しながら移動していく。
足を押し付けられただけでも脳天まで痺れるような感覚に陥るのに、一ノ瀬様はそれだけでは飽き足りていないようだった。
足指の隙間や付け根、足の表面の窪みに溜まった汗や皮脂が顔中に塗り付けられていくことで、一ノ瀬様の足の匂いが俺の身体の隅々にまで染み渡る。
何度も何度も負けを認め、屈服しているというのに、一ノ瀬様は徹底的に俺を擦り潰していく。
「もうイクの止まりませんね。私に生足で顔面踏みつけられながら足に向かってヘコるのがやめられなくなっちゃったんだ。もうどこに出しても立派で恥ずかしいクソマゾですね、先輩」
「ほらほら~、佐々木くんも先輩に負けちゃダメだよ~?♡ あやめ様の足と子供作りたいんでしょう?♡」
あやめ様が自身の生足と床の上で疑似性交をしている佐々木にそう声をかけると、佐々木は一ノ瀬様に生足で顔面踏みつけられている俺を一瞥して更に腰を振る速度を上げていく。
──どぷっ……♡
あやめ様の下着を被りながら足に向かって必死に腰を擦り付けている佐々木を横目に見やりながら、俺はこうは堕ちないと己を鼓舞するのだが──。
「──お前も同列だからな? 自分だけは特別とか思ってるのかもしれないけど、足の裏に向かって媚びる姿なんかどっちも一緒だから」
一ノ瀬様の冷たい声が降ってくる。
心臓を締め付けるほど冷たいはずなのに──。
──どぷっ……♡
「うわきもっ……。こいつ、罵倒されてんのにまた射精してやんの。救いようのないマゾだな。こんな姿を晒して日常で生きていけるわけがねーだろ……。いい加減諦めろよ」
──どぷっ……♡
一ノ瀬様の率直な意見が、余計に快楽中枢を突き刺していく。
甘出しでイクたびに睾丸が『キュゥ〜♡』っと引き絞られ、尿道口から一滴ずつ精液が押し出される。
そしてまたすぐに絶頂の波が訪れては、一滴しか射精を伴わない快楽信号が頭の中で弾ける。
それを延々と繰り返す。
もはや射精という行為を制御することはとうに叶わず、快楽に身を委ねることしか出来ないのだ。
「このクソマゾ先輩。まだイキそうな顔してやがる。ほらどうしました? 鼻息荒くなってますけど? 大好きな一ノ瀬様に足の裏で潰されて嬉しいんですか?」
──ぐにぃ……♡ ぐにゅ……♡
一ノ瀬様はそう言うと更に足裏を密着させてきた。
顔全体に感じる重みと熱と湿気。
そして足裏から漂ってくる酸味を含んだ強烈な雌の香り。
頭がくらくらとするほどの匂いに包まれながらも俺は何とか声を上げようとした。
もちろん感謝の言葉だ。
「喋れねーくせに、くねくね、くねくね……気持ちわりぃ動きしてんじゃねーよ」
一ノ瀬の言葉通りだった。
足裏の熱と匂いと圧に犯された俺の身体は無意識に反応し、ひとりでに揺れていたのだ。
腰が勝手に上下左右に揺れ動き射精の快感を求めて蠢く。
「ほんときもい。マジで芋虫。いや芋虫に失礼か。芋虫より下等なクソマゾ先輩」
一ノ瀬様の冷酷な声が鼓膜を震わせる。
だがその声すらも今の俺にとっては甘美な旋律でしかなかった。
もっと罵ってくれと思うほどに頭の中はすでに正常ではなくなっていた。
「……ねぇ、冴子部長~? ほんとにこんなやつら引き連れて、大学リーグの制覇目指すんですか~? 絶対無理でしょ、男子がこんだけ足引っ張ってんだから……」
「そうですよ~、冴子部長。私も少し不安です……♡ 冴子部長の命令だから従いますが……佐々木くんくらいしかこうしてマゾ調教できない私が実際の試合なんて……」
一ノ瀬様とあやめ様が調教を施している横で、一人トレーニングに……いや、既に5人ほどの男を気絶寸前まで追い込んだと思しき冴子部長が動きを止める。
今まさに、九条院の両足首を掴み、チングリ騎乗位で馬乗りになっていた部長は、腰の動きを止めてゆっくりと振り向き笑顔を浮かべた。
「まあまあ。二人ともまだ二年生だし将来性は大いにあると思うわよ? この前の対外試合の栞とあやめのコンビネーションは見ていて惚れ惚れしたくらい素晴らしいものだったわ。まさかこの短期間でここまで仕上げてくれるなんて思わなかったもの。これなら公式戦デビューも遠くないわよ~!」
──ずちゅっっっ♡♡♡
そんなことを言いながら部長は腰を落とし、九条院の肉竿を一気に自身の中へと迎え入れた。
すると九条院は声にならない声を上げ全身を痙攣させる。
ヤダヤダと首を横に降っているようだが部長が九条院を離す気配はない。
そして部長は九条院の竿の先端を子宮口で押し潰したまま、ゆっくりと腰を回し始めたのだ。
──ぐちゅ……♡ ぐちゅ……♡ ぐりぃ……♡ ぐりぐりぐりぃ……♡
「ん"お"ォッ♡♡♡」
九条院の喉奥から絞り出されたような悲鳴が上がる。
だがそれでも部長は腰の動きを止めなかった。
「ははっ、私と一度は死闘を繰り広げた九条院もこうなれば形無しね。ほらほら……みんな見てご覧? これがかつて私と、第一BF競技部の双璧と言われた男の哀れな姿よ。私のおまんこでグリグリしてやるだけでこの世の終わりみたいな顔しちゃって……」
「ぅあッ……♡ あァっ……!♡」
──ずりゅぅッ♡
部長が腰を持ち上げ竿を膣の最奥から引き抜くと『ぬぷり♡』といやらしい音と共に、九条院の肉竿が姿を表す。
既に何度も精を搾り取られひくひくと頭を垂れる様は、かつての勇壮さを欠片も感じさせない惨めなものだった。
「あははッ! ほんと情けないわね。ちょっと私に跨られただけでこんなになっちゃって……♡」
──どすっ……♡
しかしそれも束の間のこと。
部長は嘲笑混じりに声を上げると、間髪入れずに再び体重をかけて一気に腰を落とし竿全体を飲み込む。
──にゅぷッッ♡♡♡
「ん"ふぅッッ♡♡♡」
──びゅくびゅくびゅく~~~ッッッ♡♡♡
まるでアナコンダの捕食の様相。
──パンっ……♡ パンっパンっパンっ♡ パンパンパンッッ♡♡♡
部長は追い打ちをかけるように腰をくねらせながら体重をかけ、何度も何度も杭打ちピストンを繰り返す。
その度に肉竿は根本まで部長の奥深くに埋没し、九条院は断続的な喘ぎを漏らすほかなかった。
「あはは、部長~九条院先輩ってばもう完全に骨抜きじゃないですか~? そんな調子で大丈夫なんです? あまり仕上げすぎると、対外試合に出した時、相手の女の子に手も足も出ずに蹂躙されちゃうんじゃないんですか?」
「その時はその時よ。……それに私は、もはや男子なんて飾り程度の役割しか果たしていないと考えてるわ。試合は私たち女子が主体になって勝つもの。だから今日も私がこうして膣トレを……」
──どすんッッ♡♡♡
──ぐりぐりぐりっっ♡♡♡
──びくびくぅッッ♡♡♡
かつてのライバルの悲鳴を肴に冴子部長はひたすらトレーニングに励んでいた。
腰を大きく動かし上下に激しく打ち付けると、彼女の豊満な乳房が『ゆさゆさ♡』と踊るように揺れる。
冴子の鍛え抜かれた肉体が躍動するたびに尻の肉も激しく波打ち、尻尾のように突き出た九条院の肉竿が、部長の内部で扱かれる。
部長の肉洞はまるで生き物のように蠕動し、九条院の精気を根こそぎ吸い上げていく。
──どっちゅ♡♡♡ どっちゅ♡♡♡ どっちゅ♡♡♡
「ふっ……♡ ふっ……♡ ふぅ~~……♡ あと100回は杭打ちしないとね♡」
──どっ……♡♡♡ ちゅぅっ……♡♡♡
冴子部長の臀部と九条院の股間が何度もぶつかり合う音がトレーニングルームに響き渡る。
女子部員の覚醒は成った。
あとは男子部員の育成がうまく行けば、全国制覇も──。
「……夢じゃない、ってとこかしらね」
一条冴子部長は、将来有望な女子部員たちを前にしてそうひとりごちる。
彼女が見つめる先には一ノ瀬栞と加藤あやめの新コンビ。
つい先日、他の大学を含めた合同練習試合で、あの二人が演じた他大学男子部エースの蹂躙劇はまだ頭の中で鮮明に再生される。
男子の矜持を完膚なきまでに叩き潰す女尊男卑の美学。
それこそが一条冴子が密かに胸の内に抱いていた理想だった。
部長職についてからずっと温めてきたその野心を叶えるためならば、彼女はどんな手をも使うつもりだった。
と、ようやくそこで手元の歩数計が100を示したことに気がついた。
九条院の股間に打ち付けた回数はちょうど100。
部長の膣圧トレーニングも一段落である。
腰を大きく持ち上げて九条院の肉竿を引き抜くと、名残惜しいとばかりに秘所に吸い付かれる亀頭が穴から這い出てくる。
──ぶちゅぅっっ……♡♡♡
その瞬間にも部長の蜜壺がいやらしい音を立てたのは言うまでもない。
「じゃ、来週は隣町の大学の道場破りを予定しておくから。栞とあやめは準備しておくようにね~!」
そう言い残すと冴子部長は踵を返して部屋から出て行った。
背後からは女子たちのブーイングと共に、男子部員たちの悲鳴が微かに聞こえてくる。
大方突然大役を言い渡された二人が、ストレス解消とばかりに男子たちを玩具にしているのだろう。
だが、それでいいではないか。
彼女たちの成長のためであれば、一条冴子は鬼にでもなるつもりだった。
………
こうして、聖武館大学第一BF競技部は一躍名門としての名声を取り戻し、部員の数も激増したのだった。
そして俺は今もこうして一ノ瀬様の椅子として、部室でひたすら座られて過ごしている。
俺たちの第二の青春が始まろうとしていた──。
【終わり】