習作: 新婚 (800字) (Pixiv Fanbox)
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「大丈夫なのか?」
「ああ、被害届は明朝に出すつもりだ」
電話越し。気遣う本宮に、武志は答えた。
本宮は、警察学校時代からの武志の悪友だ。
現在は白バイを乗り回している。
被害届というのは、隣人の安川のことだった。
仕事から帰宅した武志は、ベランダに侵入した安川が下着を盗んでいる姿を目撃した。詰問すると安川は平謝りをして、以前から武志に対して好意を持っていたことを白状した。
盗まれた下着は戻ったが、それで済ませるわけにはいかない。
疲労感が押し寄せ、武志はベッドに横たわった。
本宮に相談したことで少し気が楽になったようだ。
武志はうとうとと微睡の中に落ちていった。
翌朝。隣で眠る安川を見て、武志は穏やかな気持ちになった。
優しく抱きしめて唇を重ねる。
安川も目を覚まし、ねっとりと舌を絡ませた。武志は快くそれを受け入れる。
「おはよう、僕の武志」
加齢臭も口臭も、武志には愛おしく感じた。
なぜなら今日から二人は『新婚』なのだから。
朝食の準備をしていると、安川は筋肉の凹凸を楽しむように武志を弄った。そして、性器に触れる。
武志は料理の手を止め、吐息を漏らした。抵抗はしない。
執拗に扱かれ始めると、ついには勢いよく射精した。
精液が撒き散らされたキッチンで武志は息を弾ませる。
目玉焼きは焦げてしまっていた。
朝食を終えた後、公園に向かった。混み合っている公園内で安川は頻繁にキスをねだる。武志は全て受け入れた。
「武志、何をやってるんだ?」
ベンチに座り、身体を弄られながら安川とのキスに興じている武志の姿を見て、本宮は唖然としていた。
本宮のことを武志から聞いた安川は、彼を呼び出すように命じていたのだ。
「本宮くん、君はまだ『独身』なんだってね」
異様な状況に本宮は思考が停止していた。
一体何が起きている。
「だけど僕たちも今日から『新婚』だよね?」
安川は爛々と瞳を輝かせながら、言った。