先行公開【創作羞恥小説】屈辱のモデル体験 (Pixiv Fanbox)
Content
ブログに先立ちまして、1週間ほど先行で公開致します。
男性羞恥(CFMN)になります。
楽しんでいただけると幸いです。
ーーー
いま僕は、血眼になって求職サイトを漁っている。
「就職」なんて高尚な目的じゃない。
一週間後に返済期限が迫っている「3万円」を工面するためだ。
どうにか短期で、日払いか即金の仕事はないかと探していた。
「……あーあ。できれば楽な仕事がいいんだけどな。」
そんな甘い考えだから、条件に合う案件など見つかるはずもない。
画面をスクロールし続け、半ば諦めかけていたその時一つの案件が目に留まった。
報酬:3万円(即日現金払い)
内容:20代男性限定の一日デッサンモデル
備考:着衣でのデッサンを予定
条件は完璧だった。
早速連絡を入れると、「交通費を出すので、まずは面接に来ませんか?」と返信が届いた。
移動の手間はあるが、交通費が出るなら損はない。僕は二つ返事で了承した。
当日、指定された場所へ向かうと、そこには綺麗な女性が待っていた。
「初めまして。わたくし、桜井と申します。」
彼女はにっこりと微笑みを浮かべて握手を求めてきた。
これほど綺麗な女性と肌を合わせる機会など、これまでの人生にはなかった。
僕は心臓の鼓動が跳ね上がるのを感じながら、おずおずと手を差し出した。
「あ、……田山です。よろしくお願いします。」
促されるままテーブルにつき、出された茶を啜っていると、彼女は一枚の封筒を差し出してきた。
「早速ですが、こちらをどうぞ。」
中を確認すると、五千円札が一枚入っている。
「あの、これは……?」
思わずそう尋ねると、どうやら交通費らしい。
さすがに多すぎるのではと言ったが、彼女は「せっかく足を運んでいただいたので、ぜひ受け取ってください。」と微笑んだ。
金欠の身には、この臨時収入はあまりにも有り難かった。
その後、デッサンモデルの説明を受け、面接はあっさりと合格した。
「では、こちらの契約書にサインを。」
提示された書類に、僕は迷わずペンを走らせた。
「では3日後、こちらへお越しください。衣装はこちらで用意いたします。全て終わりましたら報酬をお支払いしますね。」
美人で太っ腹な依頼人と好条件の仕事。僕はすっかり浮かれ気分で帰宅した。
それからの三日間、付け焼き刃だと分かっていながらも、少しでも見栄えを良くしようと必死に筋トレに励んだ。
ーーー
当日、僕は期待と不安を混ぜ合わせたような不思議な高揚感を抱きながら、例の場所へと向かった。出迎えてくれたのは、相変わらず非の打ち所がない美貌を湛えた桜井さんだ。
「今日はよろしくお願いしますね。」
彼女の柔らかな声に導かれ、案内されたのは一室の控え室だった。
テーブルの上には、今日着る予定だという衣装が置かれている。
一瞥したところ、ごく普通のカジュアルな服だ。
少し拍子抜けしたが、楽な仕事であることに変わりはないと胸を撫で下ろした。
「最初はこちらの衣装でお願いします。」
指示を受け、僕は着替えようとした。だが、桜井さんは部屋を出ていく気配がない。
(……えっ、桜井さんの前で着替えるの?)
羞恥心が顔を出したが、彼女は平然とした様子で立っている。
自意識過剰だと思われるのも癪だし、僕は精一杯「慣れている」フリをして、背中を向けて素早く着替えを済ませた。
「では、アトリエへご案内しますね。」
にっこりと微笑む彼女の後を追う。扉を開けた瞬間、僕は思わず足が止まった。
そこには、20代くらいの若い女性たちがずらりと陣取っていたのだ。
「えっ……?」
そういえば、面接の時にそんな説明を受けたような気がする。
だが、あの時は桜井さんの美貌と手渡された5,000円の感触に意識を奪われ、肝心の内容をほとんど聞き流していた。
総勢十数人の女性の視線が、一斉に僕に注がれる。
張り詰めた緊張の中、どうにか絞り出すように挨拶をすると、彼女たちは歓迎の意を示すように一斉に拍手を送ってくれた。
指定されたポーズは、特に難しいものではなかった。
しかし、何かがおかしい。
モデルの僕を凝視している彼女たちの筆致は、どこか奇妙だった。
デッサン特有の真剣な「観察」というよりは、何か別の品定めをされているような、言いようのない雑な視線を感じる。
困惑の波が引かないまま、一回目のセッションが終了した。
頭にいくつもの?を浮かべながら控え室に戻ると、テーブルの上には、先ほどとは違う「衣装」が置かれていた。
「あの、これ……水着、ですか?」
そこにあったのは、あまりにも面積の小さい水着だった。
桜井さんは、にっこと笑いながら答えた。
「ええ。水着のカットもあると、契約時にきちんとご説明しましたよね?」
……そうだったっけ。
記憶を必死に手繰り寄せるが、都合の悪い情報を脳が拒絶していたのかもしれない。
サインをしたのは自分だ。今さら拒否できるはずもなかった。
僕は覚悟を決め、服を脱いだ。
やはり、桜井さんはその場から動こうとしない。
普通なら、男の着替えなど見たくもないはずなのに。
なるべく股間を見せないよう、背中を丸めて必死に股間を隠しながら水着に着替えた。
その水着は競泳用のもので、ぴったりと体に張りつく。
特に股間の盛り上がりが露骨に出るデザインだ。
だが、悲しいかな。僕の「そこ」は、強調されるほど立派なものではなかった。
その時、桜井さんの視線が一瞬だけ僕の股間をチラッと見た気がした。
そして、彼女の口元が、わずかに、本当にわずかに——「クスッ」と、笑った気がした。
……いや。
たぶん、気のせいだ。
僕は言いようのない不安を無理やり心の奥底に押し込み、震える脚で再びアトリエへの扉を開けた。
ーーー
アトリエに入った瞬間、さっきまでとは違う空気を感じた。
先ほどよりも明らかに、好奇の視線が集まっている気がする。
あちこちでひそひそという囁き声が漏れ聞こえてくる。
デッサンが始まっても、その異様な空気は変わらなかった。
キャンバスに向かう彼女たちの視線は、僕の表情や筋肉の動きを追っているのではない。
どうしても、彼女たちの視線が僕の下半身に向けられているように思えてしまう。
けれど、ポーズを取っている以上、隠すことなんてできない。
僕は羞恥心に押し潰されそうになりながらも、石像のように固まってポーズを維持するしかなかった。
隣同士で顔を寄せ合って何かを囁き、こっそり笑い合っている場面まであった。
その内容がはっきりと聞き取れなかったことだけが、僕に残された唯一の救いだったのかもしれない。
永遠にも感じられる苦行のような時間が過ぎ、ようやく二回目のセッションが終了した。
(あと一回……あと一回我慢すれば、3万円が手に入るんだ……)
自分にそう言い聞かせ、逃げるように控え室へと駆け込んだ。
しかし、部屋に入った僕は、思わず足を止めた。
衣装が置かれているはずのテーブルには、何も置いていなかった。
何が起きているのかわからず立ち尽くしていると、背後から桜井さんの声がした。
「最後は、ヌードですね。」
その言葉が脳に届いた瞬間、僕の思考は真っ白に染まった。
「ヌード!?そんな話、聞いていないですよ!」
思わず声を荒らげた。
最初の募集要項には、はっきりと「着衣でのデッサンの予定」と書かれていたはずだ。
だが、僕の脳裏に不吉な単語が過る。……「予定」?
「ちゃんとご説明しましたよね?」
桜井さんは流れるような手つきで、僕がサインした契約書を取り出した。
そこには、確かに「ポーズの内容には一部ヌードを含む」という文言が、嫌なほどくっきりと印字されていた。
あのときは、桜井さんの美貌と5,000円に気を取られて、説明も契約書もろくに確認しなかった。
完全に自分の落ち度だった。
「もし、ここでお辞めになるのでしたら、本日の報酬をお支払いすることはできません。」
桜井さんの声から、先ほどまでの温もりが消えた。
事務的で、冷徹な響き。
彼女はさらに、契約書の一文を細い指でなぞった。
「規約により、業務を完遂されなかった場合は、事前にお渡しした交通費5,000円を即刻返却していただくことになっております。」
「そんな、馬鹿な……」
絶望が全身を駆け巡る。
だが、契約書には小さめの字でしっかりと書かれていた。
ちゃんと読めば回避出来た事案でしか無かった。
手元の財布には、生活費やここへ来るまでの電車賃を引いた端金しか残っていない。
5,000円を返せと言われても、今の僕には逆立ちしても無理な話だった。
「どうなさいますか?このままお帰りになられますか?」
逃げ道なんて、もうどこにもない気がした。
僕は完全に袋小路へ追い込まれていた。
「……わかりました。やります。」
唇を噛みしめながら、僕はそう答えるしかなかった。
ーーー
水着のサイドに指をかける。
しかし、桜井さんは退室するどころか、じっと僕の挙動を観察している。
……もう、どうにでもなれ。
僕は背を向け、観念して最後の一枚を膝まで下ろした。
情けないことに、これから白日の下に晒さなければならない僕の「ちんちん」は、お世辞にも立派とは言えなかった。
小さく縮こまり、余った皮に埋もれている。いわゆる短小包茎というやつだ。
せめて、せめて少しでもマシに見せたい。
そんな無駄な抵抗から、僕はそっと包皮を手繰り寄せた。
「……っ」
冷たい空気が亀頭に触れる、独特の過敏な感覚が走る。
どうにか皮をカリに引っ掛け、いわゆる「見栄剥き」の状態に整えた。
少しでも、男としての形を保ちたかった。
僕は股間を手で覆い、縋るように桜井さんを振り返った。
「あの……タオルとか、隠すものは無いんですか?」
すると、彼女は不思議そうに首を傾げた。
「あら、これからすぐに見せるのに、タオルなんて必要ですか?」
心底、何を馬鹿なことを言っているんだ、というような表情。
思えば水着への着替えの時も、ガウンの一つも貸してくれなかった。
ここでは、そういう気遣い自体が最初から存在しないのかもしれない。
僕は屈辱に顔を赤く染めながら、両手で前を隠し彼女の背中を追った。
道中で誰ともすれ違わなかったことだけが、せめてもの救いだった。
そしてアトリエの扉が開いた瞬間、今までで一番大きな拍手が起こった。
「来た来た。」「これが楽しみだったのよね。」「今回は特に若くて当たりだわ。」
そんな言葉が、あちこちから好き勝手に飛んでくる。
その瞬間、僕はようやく理解した。
もしかすると最初から、自分では簡単には抜け出せない「アリジゴク」のような罠の中に誘い込まれていたのかもしれない。
「では、こちらへ。」
誘導されたのは、舞台の真ん中。
「足元に印があるので、そこに足を置いてくださいね。」
見ると、さっきまでは無かったテープが床に貼られている。
僕は前を隠したままその位置に足を乗せた。
幅は肩幅より少し広く、拒絶を許さないほどに開かされる。
「ポーズを解いたり、そこから足を離したりしたら報酬は出ませんのでお気をつけくださいね。」
さらりと、逃げ道を塞ぐ条件が付け加えられた。
もう、腹をくくるしかなかった。
「最後に、両腕を後ろで組んで、腰を少し前に突き出してください。」
そのポーズを取れば、もう隠すものは何一つなくなる。
初めて女性にすべてを晒す機会が、こんな、好奇の目に晒される公開処刑のような場になるなんて……。
けれど、僕が手を離さない限り、この時間は終わらない。
早く終わらせたいなら、自分で進むしかなかった。
僕は震える唇を噛み締め、意を決して股間を覆っていた両手を離した。
ーーー
腰を前に突き出し、僕の「すべて」がアトリエの明るい照明の下に晒された瞬間、静寂の代わりに卑俗なざわめきが波のように押し寄せた。
「……なんか、ちっちゃくない?」「ちょっと期待外れ。」「あんな粗末なものをよく堂々と晒せるわね。」
好き勝手な声が、あちこちから飛んでくる。
「でもさ、一応剥けてはいるみたいよ?」「褒められるところってそこくらいじゃない?」
容赦のない言葉が、刃物のように僕のプライドを切り刻む。
確かに小さいけど、そこまで言わなくても良いじゃないか……。
その時、後方の席に座っていた一人の女性がすっと手を挙げた。
「あの、すみません。私、ちょっと目が悪くて……。一度、間近で見てもいいですか?」
綺麗な人だったが、目つきには遠慮がなかった。
桜井さんは少しも迷わず答える。
「そうですね、本来はルール違反ですが、芸術のためですからね。どうぞ、じっくりと観察してください。」
その女性は楽しそうに微笑みながら、僕のすぐ目の前までやって来る。
そして、しゃがみ込んだ。
「…………」
視線が痛い。物理的な感触を伴うほど、彼女の瞳は僕の矮小な部分をじろじろとスキャンしていく。
「ふーん、なるほど、なるほど。」
彼女は僕の顔を見上げると、意味深にニヤリと笑った。
「これは、面白くなりそうね。」
小さくそう言い残して、彼女は自分の席へ戻っていった。
だが、途中で何か思い出したように足を止め、桜井さんへ声をかける。
「すみません、ちょっと部屋が暑い気がするので、気温を下げてもいいかしら?」
桜井さんも少しだけ意外そうな顔をしたが、すぐにうなずいた。
「ええ、どうぞ。皆さんも調節してくださいね。」
その女性は入口近くの操作盤に手を伸ばし、慣れた様子で設定をいじり始めた。
何をするつもりなのかはわからない。
ただ、嫌な予感だけが、じわじわと胸の中に広がっていった。
そして、そのまま再びデッサンが始まった。
ーーー
はじめは、淡々と鉛筆が紙を走らせる音だけが響いていた。
どうやら今回は、さっきまでより真面目に手を動かしているらしい。
そのぶん、余計に視線が痛かった。
誰もが遠慮なく、僕の恥ずかしい部分を観察している。
だが、じわじわと耐え難い感覚が僕を襲い始めた。
……寒い。異常に寒いのだ。
エアコンの風がちょうどこちらへ流れてきている。
じわじわと体温が奪われ、肌には鳥肌が浮かんできていた。
そして、その瞬間は訪れた。
過度な冷却に反応した僕の「本体」は、防衛本能のように小さく縮こまり、内側へと逃げ込もうとした。
その結果、かろうじてカリに引っかかっていた包皮がにゅるんと滑り、無慈悲に亀頭を飲み込んだのだ。
「……ッ!」
一瞬の静寂の後、アトリエは爆発したような嘲笑の渦に包まれた。
「見た見た!?今、皮が戻っちゃったわよ!」
「うわっ、本当は剥けてないのに、無理やり剥いてきてたんだ!」
「あれが噂の『見栄剥き』ってやつね。」
女性たちの容赦ない罵声が、冷気よりも鋭く僕を刺す。
「最初から大人しく皮被ったまま晒してればいいのに。変に格好つけるから、こんな恥ずかしいシーンを見られることになるのよね。」
「これ普通に最初から包茎の方が絶対恥ずかしくなかったよね。」
「そうよね。今さら剥き直すわけにもいかないし、あの小ささで皮被りじゃもう男としていいところ一つもないじゃない。」
「これは逆に良いモノ見せて貰ったかもね。」
「ちょっと寒いの我慢して正解だったわ。」
笑い声が、あちこちから重なって広がっていく。さっきまでのひそひそ声とは違う。
もう隠そうともせず、僕を見ながら堂々と笑っていた。
何人かは手を止めている。
絵を描くためというより、ただ僕の反応を見て楽しんでいるようにしか思えなかった。
逃げ出したいのに、足は動かせない。ここで一歩でも崩れたら、本当に全部終わる。
そう思って必死に立ち尽くしていたけれど、心の中ではもう、とっくに折れていた。
僕のプライドなんて、そのときには一ミリも残っていなかった。
そんな中、さらに追い打ちをかけるような声が上がった。
「あの、形が完全に変わっちゃったので、描き直しなんですけど。」
一人の女性が、笑いを堪えながら声を上げた。
その一言に、アトリエ内は再び爆発的な笑いに包まれる。
「そうですよね。せっかく『剥けているはず』の立派なおちんちんを描いていたのに、こんなに恥ずかしい包茎姿になられては困ってしまいますよね。」
桜井さんの言葉の端々に、隠しきれない愉悦が混じる。
彼女はわざとらしく溜息をつくと、冷酷な提案を口にした。
「では、多数決をとりましょうか。剥けているおちんちんか、包茎のおちんちんのどちらがいいか。」
「……っ、そんな!」
僕が抗議の声を上げようとした瞬間、別の女性が勢いよく手を挙げた。
「形が変わったのはもう仕方ないと思います。だから、いっそ『別の形』で統一しませんか?」
アトリエがすこしザワザワとする。
「別の形」……?
嫌な予感が背筋を駆け抜ける。
「勃起させてください。それなら全員、一から同じ条件で描き直せますから。ちょうどいいでしょ?」
一瞬の沈黙の後、女性たちの顔がパッと輝いた。
「名案ね!」「それなら文句ないわ!」「見てみたい、あのサイズがどうなるのか!」
そんな声が飛び交った。
「そうですね。確かにそれの方がフェアかもしれませんね。」
桜井さんも、あっさりそう言った。
その一言で、冗談では済まないのだとわかった。
「では、勃起させてください。」
桜井さんの声は、もはや命令だった。
あまりにも自然に告げられた言葉に、頭が真っ白になる。
十数人の見ず知らずの女性に囲まれ、どうやって性的な興奮など呼び覚ませというのか。
すると桜井さんは、さらに淡々と付け加えた。
「特別に手の使用は許可致します。ご自分でお願いしますね。」
それは配慮ではなかった。
逃げ場をふさいだうえで、選択肢があるように見せかけているだけだった。
その言葉を聞いた瞬間、僕は背筋が冷たくなるのを感じた。
もはや、それは指示というより、死の宣告に近かった。
僕は、その右手を縮こまっているそれに向けるしか無かった。
ーーー
気がつけば、さっきまで体を冷やしていたエアコンの風は止んでいた。
僕はもう、どうしていいのかわからなかった。
この場を終わらせるには、求められた通りにするしかない。
そう思って、震える手を動かす。
あまりの小ささに、握るというよりは親指、人差し指、中指の三本で「つまむ」ような形になる。
その無様な手つきすら、彼女たちの格好の餌食だった。
「……くすっ、見て。指三本でシコシコしてるわよ。」
「皮を動かすたびに、中身がぴょこぴょこ顔を出してるわね。」
「私の彼氏が言ってた。包茎の人って、そうやって自分の余った皮を使って自慰をするんですって。」
こそこそ話しているつもりなのだろうが、声は嫌になるほど耳に届いてくる。
囁き声は、鋭い針となって僕の全身に突き刺さる。
短小、包茎、見栄剥き。投げつけられる屈辱的な単語の数々。
本来なら、羞恥心で萎縮して果てるはずだった。
……しかし、僕の体は、僕の精神を裏切った。
「やっぱり小さいわね」「間違いなく童貞でしょう?」「ちゃんと皮の中、洗ってるのかしら。」
本来なら屈辱でしかないはずの言葉なのに、なぜか心臓の鼓動が激しく打ち付ける。
ドクドクと熱い血液が股間に流れ込み、あろうことか僕のそれは猛烈な勢いで硬度を増していった。
「おおーっ!」という、拍手混じりの歓声が上がる。
だが、やはり彼女たちには物足りなかったのだろう。
「勃起してもあの程度なの?さすがにかわいそうね……。」
「まだ皮を被ったままじゃない。勃起しても自然に剥けないのかしら。」
「ねえ、反り方おかしくない?なんで下を向いてるの?」
「あれは下反りっていうのよ。たまにいるみたい。左に曲がってるのは……きっと、オナニーのしすぎね。」
「オナニーのしすぎで形まで変わっちゃうなんて、かわいそすぎる……。」
まるで僕自身ではなく、見世物の一点を囲んで品評会でもしているみたいだった。
からかう声。
呆れた声。
見下すような声。
ほとんどが嘲笑であり、哀れみの声であった。
そのどれもが、僕の心を削っていく。
そんなに情けないちんちんだったのか……、と改めて認識させられた。
そんな感情とは裏腹に、僕のそれは堅さを増していった。
「うわ、さっきより勃起していない?この子もしかしてどMの変態じゃないの?」
「見られて喜んでいるんだ。サイテー。」
「変態」という言葉が耳に飛び込んできた瞬間、頭の中の理性がパチンと弾けた。
もう十分だ、手を離さなければいけない。
そう思っているのに、蔑みの視線を浴びる快感に支配された指の動きはさらに速度を増していく。
「ちょっと、田山さん!手を止めなさい!」
慌てた桜井さんが駆け寄り、僕の手首をギュッと強く掴んだ。
その女性特有の柔らかくも暖かい感触が、最後の引き金となった。
「……っ、あ……あぁっ!」
ドクッ、ドクッ、と音を立てるような衝撃と共に、僕の「それ」から白濁とした液体が勢いよく噴き出した。
十数人の女性たちの目の前で、隠すことも、抗うこともできず、僕は無残に射精を晒してしまった。
びゅっびゅと放物線を描いて床に飛び散る白濁液。
それを、先ほどまで嘲笑っていた女性たちが、今は唖然とした表情で凝視している。
僕の何かが破壊された瞬間だった。
ーーー
静まり返ったアトリエの中で、僕は全裸でただ荒い呼吸を繰り返していた。
「田山さん!なんてことをしてくれたんですか!」
桜井さんの鋭い声が響く。
その一言で、熱くぼんやりしていた頭が一気に現実へ引き戻された。
周囲を見れば、そこにはさっきまでとは違う視線があった。
笑いとも、呆れとも、軽蔑ともつかない、ジトッとした目。
「……っ、あ、あぁ……」
たくさんの女性たちの前で、自分は取り返しのつかない失態を演じてしまったのだと、そのときになってようやく思い知った。
桜井さんは僕にティッシュを押しつける。
「自分で片づけてくださいね!」
「す、すみません!すぐに掃除します!」
慌てて床のほうへ手を伸ばしかけたが、桜井さんにぴしゃりと止められた。
「まずはその情けないモノから垂れている液体を処理しなさい。床をもっと汚す気ですか?」
言われて股間を見下ろすと、萎え始めた僕の先端から、糸を引くような白濁液が今にも滴り落ちそうになっていた。
僕は震える手でティッシュを当て、包皮を根元まで剥き、露出した亀頭にこびりついた汚れを必死に拭い取った。
「……あ、やっぱり拭くときは皮を剥くのね。」
クスクスと乾いた笑いがアトリエに伝染する。
「包茎の掃除シーンなんて、一生見ることないと思ってたわ。」
そんな嘲笑を背中に浴びながら、僕は惨めに、自分の「汚れ」を拭き続けた。
ようやく処理を終え、床の掃除も済ませると、再びあの残酷な舞台の上へと促された。
「今度は、さっきのような『粗相』は絶対に許しませんからね。もしまた勃起の兆候が見えたら、すぐに後ろに手を回して隠しなさい。」
(まだ、続けるのか……?)
目の前が暗くなるような絶望感。
しかし、今の僕には、ここで投げ出して「3万円」を失う勇気も、ましてや「5,000円」を返金する余裕もなかった。
「……はい。……すみませんでした。」
ーーー
射精した直後だというのに、僕の体は信じられないほど正直に反応していた。
賢者タイムなど訪れる暇もない。
アトリエに充満する、十数人の若い女性たちが発する体温と、化粧品が混じった生々しい「女の匂い」。
それが鼻腔をくすぐるたび、心配を嘲笑うかのように僕の「本体」は再び熱を帯び、硬度を増していった。
「ふふ、やっぱり若いのね。回復が早いわ。」
「私たちも大して変わらない年齢でしょ。」
聞き流そうとしても、彼女たちの声は容赦なく鼓膜を叩く。
よく見れば、陣取っている女性たちの中には僕とさほど歳が変わらない者も混じっているようだった。
同年代の女性たちに醜態を晒し、射精まで見せつけたのだという事実。
それが興奮のトリガーとなり、僕の右手を再び股間へと誘う。
しかし、その指先が触れる直前、桜井さんの手がそれを制した。
「もう、十分に勃起されています。これ以上は不要です。」
仕方なく手を後ろに組まざるを得なかった。
ちんちんはピクピクと刺激を求め続けている。
先端から透明に液体がにじんで垂れそうになる度に桜井さんに拭かれる。
その度に桜井さんは何とも言えない顔で「いい加減にしてくれないかな…。」と呟いていた。
だが、ティッシュ越しとはいえ、初めて女性の手に触れられた僕のそれは、歓喜に震えるようにピクピクと脈打っていた。
「萎えれば刺激し、勃起すれば制止される」という、なぶり殺しのようなループ。
その滑稽なやり取りが繰り返されるたび、アトリエには絶え間なくクスクスという忍び笑いが響き渡る。
そして、ついに終了を告げるタイマーが鳴った。
僕の股間は、繰り返される焦らしの果てに、今にも爆発しそうなほどパンパンに張り詰めていた。そんな僕の様子を見て哀れに思ったのか、一人の女性がふいに手を挙げた。。
「彼もあんな粗末なモノを必死に晒して頑張ったんだし。最後に……一回、スッキリさせてあげてもいいんじゃないかしら?」
その提案に、周囲の女性たちが色めき立つ。
「確かにね。」「面白い締めくくりになりそう。」「こんな機会、彼には二度とないでしょうしね。」
桜井さんは深いため息をつくと、諦めたように口を開いた。
「わかりました。では、彼に自慰を許可するか、多数決を取りましょう。賛成の方は?」
一斉に、全員の手が挙がった。
だが、そこに慈悲などひとかけらもなかった。
彼女たちの瞳に宿っているのは、好奇心と徹底的に男を貶めたいという嗜虐的な光だ。
これは「ご褒美」などではない。
最後の一滴まで僕の尊厳を搾り取り、笑いものにするための公開処刑の延長なのだ。
そんなことは痛いほど分かっていた。
分かっていながらも、限界まで昂ぶった自らの股間に、吸い寄せられるように僕の右手は伸びていた。
だが、伸ばしかけた手は、桜井さんの冷たい指先が再び僕の手首を掴んで静止させた。
「……っ、な、なぜ……?」
なぜ、という困惑がそのまま顔に出たのだと思う。
桜井さんは、当然のことのように言った。
「皆さんの前で射精させていただくのですよ?ちゃんと『見てください』とお願いしなさい。」
まだ、屈辱の余地が残されていた。
自分のプライドと、脳を焼くような快感を天秤にかけ、一瞬で快感が勝ってしまった自分が情けなくてならない。だが、抗うことなどできなかった。
「ぼ、僕のオナニーを……見てください……っ!」
その情けない懇願に、アトリエ中にパチパチと拍手が沸き起こる。
すると、桜井さんはさらに追い打ちをかけるような宣言をした。
「ここからは彼個人のお願いです。本来、モデルさんの撮影は禁止ですが、今回に限り特別に許可いたします。」
……撮影?頭が真っ白になった。
僕の右手はもう止まらなかったが、視界の端で一斉にスマートフォンが構えられるのが見えた。
僕のこの痴態が、動画として記録され、彼女たちの端末に永劫保存される。
いつでも好きな時に見返され、嘲笑の種にされるのだ。
その絶望的な背徳感が、皮肉にも右手の動きを加速させた。
「うわ、見て。あんなに速く動かしてる。」
「顔、すごいことになってるわよ。気持ちよすぎて蕩けちゃってる。」
「でもやっぱり小さいから、手で握れてないじゃない。指だけでいけちゃうのね。」
「短小包茎の男なんて一生付き合う気ないから、何の参考にもならないけどね。」
好き勝手な罵倒が鼓膜を震わせるたび、先端からは透明な蜜が溢れ、クチュクチュと卑猥な音を立てる。
潤滑液を得た包皮が、亀頭をなめらかに、執拗に刺激していく。
「あ、あ……っ、もう、出ます……っ!」
思わず漏れた声を聞きつけて、また桜井さんが口を開く。
「でしたら、ちゃんと『射精するところを見てください』とお願いしなさい」
桜井さんの命令は、もはや絶対だった。
屈辱にまみれた台詞のはずなのに、快感に支配された口からは驚くほど自然にその言葉が漏れた。
「僕の……情けないおちんちんが、射精するところを……見てください……っ!!」
女性たちの目が、ぎらりと野性的な光を宿した。
スマートフォンのレンズ群が、僕の射精の瞬間を今か今かと待ち構えている。
「……うっ!出るっ!!」
びゅっ、びゅびゅっ、と白濁とした熱い液体が、放物線を描いてほとばしった。
二度目とは思えないほど、驚くような量が床へと叩きつけられる。
溜まりに溜まった欲求が、濁流となって溢れ出した。
「……すっごい出たわね。」
「あそこまでじらすと、あんなに溜まるものなのね……」
「少ないチャンスで、必死に妊娠させようとする本能かしら。なんだか……凄まじいわね。」
彼女たちは引いているというより、妙な感心すら浮かべていた。
人生で一番最低な、そして最高に気持ちの良い射精だった。
激しい鼓動と共に肩で息をする僕の前に、桜井さんはまたしてもティッシュの箱を無造作に押し付けた。
「掃除、お願いしますね。」
賢者タイムの虚無感の中で、僕は全裸のまま床に膝をつき、自分の射精の跡を黙々と拭い取り始めた。
エピローグ
「お疲れ様でした。」
服を着替え、控え室のテーブルにつくと、桜井さんが静かにコーヒーを差し出した。
「本日は期待以上の『お仕事』をしてくださいまして、本当にありがとうございました。皆様、大満足でお帰りいただけましたよ。」
結局、今日の仕事の本質が何だったのか、僕には未だに理解できていなかった。
本当にただのデッサンモデルだったのか。
それとも、逃げられない状況で僕を徹底的に辱めることが目的だったのか……。
出されたコーヒーを啜ると、妙に美味く感じられた。
「では、こちらが本日の報酬になります。ご確認ください。」
差し出された封筒を、震える手で開く。
中には、一万円札が三枚と、五千円札が一枚入っていた。
「……?五千円、多いですよ?」
僕が問い返すと、テーブルの向かいに座っていた桜井さんが、すっと身を乗り出してきた。
彼女の唇が僕の耳元に触れそうなほど近づき、甘く、冷ややかな声が鼓膜を震わせる。
「それは……『短小包茎ご愁傷様代』ですよ。そのかわいそうなおちんちんと、これからも仲良く過ごしてくださいね?」
剥き出しの、あまりに無慈悲な暴言。
だが、その言葉を浴びた瞬間、僕の心臓は激しく鼓動を早め、下半身には熱い血液が濁流となって流れ込んでいた。
どうやら、僕の性癖は、あの地獄のようなアトリエで完全に破壊されてしまったらしい。
姿勢を正した桜井さんは、微笑みを浮かべて言った。
「ところで……来週も同じお仕事があるのですが。交通費の五千円だけで良ければ、またいらっしゃいませんか?」
三万円の報酬はもう出ない。
ただ、辱められるためだけに五千円で身体を晒せという、あまりに馬鹿げた誘い。
だが、僕は——。
「……はい。お願いします」
震える声で、深く頷くことしかできなかった。
END
ーーー
今回は自慰行為オンリーかつ、誰かとラブラブすることもない話でした。
沢山の女性の前で自慰行為。
この手の話もうちょっと書きたいんですが、あまりシチュエーションが思いつかないんですよね。
男を挟み込みたくないのでここまで特殊な状況にならざるを得ない。
女性だけに晒したいんですよね、と言う願望です。
またこういったシチュエーションが思いついたら書こうと思います。
よろしくお願いします。