真っ暗な中、呼吸音だけが響く〜Come back LIP's fetish〜【前編】 (Pixiv Fanbox)
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暗くて暑くて狭くて身動きもできない。
今、こんな状況の僕は眞田 学(さなだまなぶ)、高校生。
でも意外に不快ではない。
なぜなら1人ではないから。
今、大好きな彼女の小山内 真美(おさないまみ)と密着し一緒に壁に埋め込まれている。
何をしているのかというと、これはアルバイト。
僕と真美は壁の中に埋め込まれて声も出せずに息をするだけの存在。
壁に埋め込まれているのだが、そのことに気づく人はまず誰もいないだろう。
そんな僕たちが埋め込まれた壁の向こうには多くの人がいる。
その多くの人の目的はアクリルケースに入った唇を見ること。
正確には呼吸し動く唇から出るフレーバーを嗅ぐ事にある。
今はそんな普通ではあり得ない状況を2人で楽しんでいる。
ただ、残念なのはこんなに顔の距離が近いのにキスができないこと。
理由は2人とも呼吸のためのチューブを咥えているから。
でもアソコはラバーの膜を隔てて、しっかりと繋がっているので少し動くだけで真美に締め付けられて僕はその刺激でペニスを硬く大きくする。
そうなると密着しているため、僕も真美も呼吸が荒くなり、真美は僕にしか聞こえない可愛いらしい喘ぎ声を漏らすのだ。
今のこんな状況でアルバイトをする事になった経緯も含めてこれから説明します。
半年ほど前、高校の近くの商店街に【LIP's fetish】という唇をテーマにした展示会が開催された。
それはMAYURIという女性アーティストの展示会。
唇フェチである僕はすぐにこの【LIP's fetish】という展示会の虜となった。
魅力的な絵画や造型物の並ぶ中、一際心を惹かれたのが壁に飾られたアクリルケースで囲まれた唇の造型物。
なんと、この造型物からは人が吐いたような息のフレーバーを嗅ぐことができたのだ。
美術部でひたすら自分の理想とする唇を作ろうとしていた僕にとっては夢のような造型物であり、ギミックであった。
美術部の活動後、僕は自然と毎日のように【LIP's fetish】に通うようになっていた。
そして、時を同じくしてクラスメートで大人しい小山内 真美の唇が僕の理想の唇である事に気づいた。
そして小山内さんと会話しているうちに彼女が毎日、歯磨き粉のフレーバーを変えている事を知った。
【LIP's fetish】に通い始めたある日アーティストのMAYURIさんから声を掛けられた。
毎日来る僕にアルバイトをしてみないかと誘ってくれたのだ。
僕は二つ返事でMAYURIさんの提案を受けて、土日だけ【LIP's fetish】でアルバイトをする事になったのだが、ある事に気づいてしまう。
それはクラスメートの小山内 真美さんの歯磨きフレーバーと僕が魅了されて止まない造型物の人が息吐いた様なフレーバーが同じである事に気づいた。
そしてある日、僕は全身ラバースーツ姿で壁に埋められて息を吐いている小山内 真美さんの存在を知ることになった。
その衝撃的事実は未だに僕の中で興奮材料となっている。
小山内さんも僕に好意があった様ですぐに僕たちは付き合い始めたのだが、付き合い始めて程なくして【LIP's fetish】は終了してしまった。
そして半年後、大盛況だった【LIP's fetish】は【Come back LIP's fetish】として開催されることとさなった。
僕は再びアルバイトに誘われたのだが、今度は息を吐くギミックの一部として、彼女の真美と共に壁に埋められる事となったのだ。
前回大好評だった人の息のフレーバーを嗅ぐことのできる唇の造型物からは前回同様に真美が息を吐いて、僕が呼吸すると唇が動くというギミックが追加された。
息を合わせて呼吸する必要があるので僕を選んだとMAYURIさんは言っていたが、真相は違うような気がしている。
とにかく、僕は真美と一緒にいられるだけで幸せなので、それについては特に気にしていない。
平日、僕と真美は学校が終わると一緒に展示会場へ出勤し、全裸になってラバースーツに着替える。
ラバースーツの口の部分を広げて足を通していく。
これがなかなか大変で真美にも手伝ってもらい、僕も真美の着替えを手伝う。
着替えながら戯れあいたいところだが、時間もないためそこは気持ちを抑えて着替えを済ませると、埋められる壁へ向かう。
そこで抱き合うようにして壁に収まり、もう勃起し放しの僕のラバーで覆われたペニスを同じくラバーで覆われた真美のおマンコへと挿入すると、呼吸用のチューブを咥え、黒いゴムの壁で蓋をされる。
あとは唇の造型物が付いた壁を取り付けて完全に壁に埋められてしまう。
黒いゴムの壁は分厚いため、少しくらいなら声が漏れても大丈夫になっているとMAYURIさんから聞いている。
こうして、僕と真美は放課後、【Come back LIP's fetish】でラバースーツを着て壁に埋められて展示されている唇の造型物のギミックを担当しているのだ。
平日は壁に埋められている時間も短いのだが、問題は土曜日や日曜日。
ほぼ一日中壁に埋められる。
それに平日は来場者も少ないので、MAYURIさん1人でも大丈夫なのだが、土日は来場者も多く大変なため、MAYURIさんからアルバイトを1人採用したことを聞かされた。
また、土日の昼休みは2時間として、僕と真美は壁から出してもらい昼食と休憩時間を取れるようにすることも聞かされた。
昼休みがあるのはいいのだが、気になるのはアルバイト。
どんな人が来るのだろうと思った。
そして、初めての土曜日を迎えた。
僕と真美は早くに出勤すると、ラバースーツに着替えて、いつもの様に抱き合いながらMAYURIさんの手で壁に埋められた。
どんな人がアルバイトに来るのだろうかと少しワクワクしていたが、僕と真美は新しく入るアルバイトの顔を見ることなく壁に埋められたのだった。
まあ、昼休みがあるのでその時に見ることはできる。
ただ、こちら側は唇しか露出していないので相手からは分からないだろう。
いつものように真美と一緒に気持ちよくなりながら壁に埋められて2人だけの時間は過ぎていった。
昼休みに入ったのか、騒がしかった壁の外が静かになったように思っていると、ネジ留めされていた壁からの圧力がなくなった。
そして、壁が取り除かれて黒いゴムの壁が取り除かれる時に女性が驚いたような声が聞こえてきた。
「えっ!人が入っているんですか?」
僕は思った。
“その気持ちはよく分かる!”
初めて壁に閉じ込められた真美を壁から出した時、声こそ出さなかったが僕も同じ気持ちだったから。
この黒いゴムの壁を取り除かれると、今まで密閉されていたから当然なのだが物凄く涼しく感じる。
だが、最近ではこの涼しさが気持ちよく感じるようになっていた。
いつもは真美と合体したまま抱き合い壁から出るのだが、今日はMAYURIさん以外にも新しいアルバイトがいるので僕は真美に小声で話しかけた後、素早く真美からペニスを抜いた。
完全に黒いゴムの壁が取り除かれる前だったので、アルバイトの女性には気づかれていないだろう。
そんなアルバイト女性の顔を見て、僕も真美も固まった。
なぜなら彼女は僕たちと同じ高校生、そしてクラスメートの穂波 花鈴(ほなみかりん)だったから。
MAYURIさんが紹介してくれる。
「彼女は穂波 花鈴さん、今日からアルバイトとしてお手伝いしてもらう事になったから」
「よろしくお願いします!」
そう言って頭を下げる穂波さんに僕も真美も自分たちがクラスメートとバレないように話さずに頭だけ下げた。
「お昼休みにしましょう!2人には控え室にお弁当を用意してあるから食べて、穂波さんは悪いけど外でお願いできる?」
「はい!」
元気に挨拶すると、穂波さんは裏口からお昼を食べに出ていった。
それを見送った後、僕よりもツッコミを入れたのは真美。
「お姉ちゃん!なんで穂波さんを採用したの?」
「なんでって、穂波さんも眞田くんと同じように毎日展示会に来てくれてたから誘ったんだけど、あなた達知り合い?」
「クラスメートだよ!もうぉ!」
「えっ、ウソっ!彼女いつも私服で来てくれていたから大学生かと!?」
確かに穂波さんは大人っぽく見えるし、今日の服装にしてもかなり大人っぽい。
MAYURIさんは履歴書を見て叫んだ。
「ホントだ!高校生、しかも家はこの近所だ」
確か穂波さんの家はお店をやっていると聞いたことはあったが、まさか展示会場のある商店街の中にあるとは… 。
とにかく、MAYURIさんには穂波さんに僕と真美の事がバレないようにしてもらう対策を立てもらうことになった。
議論していても、何も変わらないので、控え室へ移動し用意してもらっていたお弁当を食べることになった。
全身ラバースーツ姿で口だけ露出しているのでお弁当を食べることはできる。
そんな全身ラバースーツ姿でお弁当を食べる僕たちを見てMAYURIさんが言った。
「2時間休憩にしたのに脱がないの?」
「一度脱ぐと大変だから」
真美がそう答え、僕も続ける。
「もう慣れたので苦しくないから大丈夫ですよ」
「あんたたち変わってるわね」
そんなMAYURIさんの言葉に返す。
「真美さんと一緒だからむしろこのままがいいです」
そう言うと真美が僕の腕にしがみついてきた。
「ハイハイ」
MAYURIさんは呆れたようにそう言うとお弁当をさっさと食べて出て行った。
僕と真美もお弁当を食べ終わると、真美に注意される。
「学くんもちゃと歯磨きしてよ!私と同じフレーバーの歯磨き粉で」
歯磨きを終えると真美にキスをした。
「どう?間違いないでしょ!」
「うーん、もう一回確認させて」
そう言うと今度は真美からキスをして舌を絡ませてきた。
そのままテーブルの上に横になるように真美を押し倒してキスをして自由に動けない時間を取り戻すように体を交わらせた。
そんなことをしていたものだから、昼休みはあっという間。
穂波さんにバレない対策のため、少し早いが僕と真美はMAYURIさんの手でまた壁に埋められた。
ここからはまたすぐ目の前にいる真美と話せなくなるが仕方ない。
僕と真美は唇の造型物のギミックとなるのだった。
土曜日は大盛況で無事に終わり、僕と真美が壁から出されたのはいつもの展示時間終了を大きく超えていた。
一つは来場者が多かったこと、そしてもう一つは穂波さんを帰してから壁から出してもらったことに他ならない。
つづく