【リクエスト】雪脈に溶けるふたり ―支配と返礼の魔力循環【モルぐだ+夢主&アルトリア】 (Patreon)
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リクエストいただいた作品。
夢主➕アルトリアモルぐだ︎︎
すみません、4人出力はやはり厳しかったです……。
イラストは4人ですが、個人的に私の中のユミとアルトリアの性格を考慮し、実際は参加させていないです。展開も想像におまかせします🙇♀️
♢
白い森に降り立った瞬間、霊子の風が四人の衣装を撫で、ユミとアルトリアの霊基が赤い光に包まれた。
光が晴れると、二人は柔らかなサンタ服をまとっていた。
「……なるほど。これがこの特異点の“役割付与”というわけですね」
アルトリアは淡々と衣装を見下ろし、ユミの肩へ視線を向けた。
「貴女も、よく似合っています。恥じる必要はありませんよ」
夢主は頬を赤くし、ぎこちなく礼を返す。
その時、森の奥から鋭い魔力の波が駆け抜けた。
深い青を基調としたサンタアレンジの衣装、そして頭には霊的な鹿角──モルガンが姿を見せた。
次の瞬間、立香の頭にも角が生えた。
「うわ、ほんとに生えてる……トナカイって、こういう感じなんだ……」
立香は角を触り、さすがに驚いた表情を浮かべる。
モルガンは彼女に近づき、一度静かに視線を下げた。
「……貴女がその姿になるとは、少々意外でしたが。
いえ、特異点の意志であれば従うほかありませんね」
声は静かで丁寧だが、温度は低く、支配者のそれだった。
「意外って……どういう意味?」
立香はじっと睨み返す。
「貴女は“導かれる側”というより、常に自ら進む性質だと思っていましたので」
モルガンはわずかに首を傾けた。
「それでも、この役割が与えられた以上、貴女には応じていただきます」
立香は、軽く息をついた。
「応じるかどうかは話を聞いてからだよ?まず条件教えてよ」
「ええ、よいでしょう」
モルガンは淡々と答える。
「この特異点の地脈は、“トナカイの魔力循環”を条件にしているようです。
つまり、私と貴女の魔力が重ならなければ、開かない仕組みです」
「モルガンと私限定ってわけ?」
「はい。貴女以外では反応しません」
その冷静な断言に、立香は後ろを振り返る。
あなたとアルトリアも同じく反応を試したが、魔術陣は白いまま微動だにしなかった。
「……なるほど、そういうことですか」
アルトリアは夢主の手を軽く取った。
「では、ここから先はお二人に任せます」
「え、アルトリア? そんな急に……」
「私は身内のまぐわいを眺める趣味はありませんので」
アルトリアは当然のように言う。
「それに──貴女と二人きりになれるなら、他の理由は必要ありません」
ユミは顔を赤くし、アルトリアの背に引かれるように森の奥へと歩き去った。
残されたのは、立香とモルガンだけ。
雪が静かに降る中、魔術陣の光が二人の足元を照らしていた。
「……立香」
モルガンが名を呼ぶ声は、普段以上に低かった。
「心配は不要です。私は貴女に危険を強いるつもりはありません。
ただ、地脈が“私と貴女”を求めている以上──」
モルガンは一歩進み、丁寧ながら逃がさぬ声音で続けた。
「貴女には、私に触れていただく必要があります」
「触れるって……そんな言い方しなくてもいいでしょ」
立香は眉を寄せながらも、後ずさりしない。
「まあ、やるしかないのは分かってるけど」
「逃げないのですね。……結構」
モルガンの声は淡々としているが、どこか満足げでもあった。
「では、こちらへ。貴女が来てくださらなければ始まりません」
「言われなくても行くよ。
ただし、全部モルガンのペースで進めるとは思わないでね」
その言葉に、モルガンの瞳がわずかに細められた。
「……貴女という方は。
ええ、好きにすればいいでしょう。ただ──」
丁寧でありながら、抗えない重さを持つ声が落ちる。
「最終的に、私が貴女を導くことは変わりません。
それだけは、ご理解いただきます」
立香は小さく息を吐き、モルガンへ歩み寄る。
角と角が触れ合い、霊的な火花が雪の中で弾けた。
地脈が二人を歓迎するように、淡い光を強めていく。
「……行くよ、モルガン」
「はい。貴女と共に進みます」
二人の影が重なり、特異点の中心へと静かに歩み始めた。
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